ルイヴィトンのベルエアの修理

大切なブランドバッグのリペア日記

1997年製造のベルエアです。

持ち手の付け根に金具がありショルダーを取り付ける事が出来るので便利なバッグです。

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ヴィトンのモンソーなどと同じ金具ですが、こちら側は交換されているようです。

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反対側の金具はショルダー付け根の金具との摩擦でかなり擦り減っています。叫び

しばらくはこのまま使用出来ると思いますが・・・・

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今回、当社にご依頼いただいたのは外周のテーピング革の交換です。にひひ

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底角など数か所に擦り切れヤブレが見受けられます。あせる

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外周のテーピング革を全て取り除いたところです。

本来は作成したテーピング革を取り付けて縫製すれば終了なんですが、当社では・・・・

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カブセの内張りを剥がして内面の点検です。

ご依頼のテーピング交換とは関係ない作業ですが心配なんで・・・・・

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カブセの付け根や折り曲がり部に亀裂が見られます。目

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テーピング革を取り外す前にも亀裂は確認していました。汗

この部分は持ち手付け根金具交換の際に一度解体されているようです。

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金具交換の修理加工が施されていなかった方には亀裂が見受けられません。目

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テーピングで隠れていた部分ですがカブセと本体の縫い合わせ部分には補強材が縫い込まれていました。

4目程ですが3重にしっかりと縫われているのも判ります。合格

当時のヴィトンはこのようにテーピング革の下で見えない部分もしっかりと作りこまれていたのです。

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一度解体修理されているこちら側は補強芯もなくなり糸も解かれたままでした。パンチ!

組み立ててしまうと見えなくなる部分ですし現行商品などでは施されていない作業ですが、

当社では負担が掛かる部分ですので両側とも補強芯を入れ込んで縫製します。

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テーピングを作成するヌメ革は当時のヌメ革以上の良質な革ですが新品なんで真っ白です。

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新品の革の厚みを調整加工して表面を染めています。裏や厚み部分は真っ白です。

(下側の白い革は薄く漉き取った厚み部分の革ですので使用しない部材です)

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厚み(コバ部)を染色して仕上げます。

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持ち手など使い込んだヌメ革と違和感がないように新品革で作成するのは大変です。あせる

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ヴィトンの特徴でもある焼きコテによるラインもしっかりと!

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完成しました!

この状態なら違和感なくご使用いただけるのではないでしょうか?

とても良いバッグですので、テーピングだけでなく数年後に全体リニューアルリペアを施されてもいい品です。

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テーピング交換だけでなく各部の強化や見た目の雰囲気も合わせていますので、

引き続き大切にご使用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索