底角とクリーニング


エルメスとシャネルのバッグです。

 

 

 

 


全体に変形したようなシワが見られます。

雨に降られるなど水濡れが原因かと思いましたが、
しかし、これは新品時からのシワ加工とのことです。

 

 

 

 


この辺りは型崩れだと思いますがクタァ~っと感を演出したものかも?
お洒落を追及した商品は良し悪しが難しいです。

 

 

 

 

 


今回は底角のパイピング革の擦り切れ破れの補修をご依頼いただきました。
何年か先には擦り切れ破れもダメージ加工とした商品が販売されるかも?

 

 

 

 


こちらの底角も革が破れて芯材が露出しています。

おばあちゃまが孫のダメージジーンズにアップリケを縫い付けて、
夜なべして穴を塞いだ事例があるように、
数年後には同じような修理をしてしまうかもしれません。

 

 

 

 


エルメスのバッグはクリーニングのご依頼です。

 

 

 

 


白のキャンバス地は汚れやシミが見られます。

 

 

 

 


古い汚れは加工してみなければ改善度はわかりません。

 

 

 

 


各部に目立つ汚れやシミがあります。

 

 

 

 


同様に。。。。

 

 

 

 


全体に見られる茶色いシミはなんでしょうか?

 

 

 

 


底マチのステッチ付近全体に見られる汚れは製造時のボンドが原因かなぁ~?

 

 

 

 

 


クリーニング加工の完了です。

 

 

 

 


底角の黒い汚れも目立たなくなりました。

 

 

 

 


ステッチ周りの汚れも改善。

 

 

 

 


黄色いシミも目立たなくなりました。

 

 

 

 


シャネルの底角は4か所とも部分的に補修しました。
擦れることが避けられない底角ですので丈夫な革で強化しています。

 

 

 


汚れやシミが目立ったエルメスのトートは汚れやシミが改善して、
シャネルも底角の擦り切れ破れを補修したことで悪化を抑えています。

どちらのバッグも、まだまだ活躍してくれる状態ですので、
大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
有限会社レザークリエーション 御中

お世話になっております。
昨晩、無事にバッグ2点が届きました。
いつもきれいに仕上げて下さりありがとうございます。

ブログも拝見いたしました。
実は依頼したシャネルのバッグは、購入時よりシワ加工(あの状態)なんです!!
突然の雨で濡れたわけではないのです!

6年前、ハワイアラモアナ店で購入するとき、
担当の方から、「このクタっと(クシャっと)感がいいんですよ」とお薦めされました。
最近はかっちりシャネルだけではなく、このようなソフトなものも多く出ておりますが、
私自身、「このクシャっと感、、、やっぱり馴染めない」と思いながら実は使っておりました。

ご丁寧に梱包材まで入れていただき、、、恐縮です。

また是非、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。

 

東京都 M 様
お世話になります。
全体的なシワでしたのでヴィンテージしわ加工された素材かな?とも考えたのですが、
底角付近や持ち手付け根付近に型崩れが見られましたので、
水濡れによるものかと思ってしまいました。
申し訳ありません。

シャネルでもよく見かける柔らかな革やギャザーのあるデザインのバッグでの「しわ加工」は、
見た目にもヴィンテージ加工とわかりやすいですがキャビアスキンのような固い素材ですと、
デザイン上のシワなのかどうか伝わりにくいですね。

底角などが擦り切れていたり型崩れが大きくなると、
「シワ」なのか「しわ加工」なのか「おしゃれ感」が伝わりにくくなると思いますので、
丁寧に活用しながら出来る限り綺麗ね状態を保ち、
保管時は型崩れを抑えるようにタオルなどを入れて形を整えて保管するのが良いと思います。

良い状態を保ちながら活用できれば「クシャっと感」にも馴染めると思いますしカッコいいです。
大切に長くご愛用ください。