ロエベの擦れ汚れ

ロエベのバッグ2点とジッピーウォレットです。

4色の革で作製されたロエベのジッピーウォレットは後面も3色で、
擦れや汚れを改善させるには難易度が高い構造です。

各部に擦れや汚れが見られ塗り絵のように刷毛塗りするか迷いましたが、
当社に御依頼いただきましたのでスプレーガンで吹き付け塗装します。

前面もスレスレ。

底面や折り曲げ部なども表皮が剥がれた部分に汚れが染み込んでいます。

白革のバッグは各部の擦れだけでなく全体に薄汚れが見られます。
汚れが染み込まないように補色したあとコーティング加工も施します。

薄汚れだけでなくコーヒーか何かをこぼしたシミも数カ所に見られます。

財布と同様に寄せ木のような構造で難易度が高い構造です。

カブセの角部は擦れやすく表皮が剥がれていますが、
丁寧に活用されていることがわかるバッグです。

底角4箇所も擦れやすい部分で表皮がハガレた擦れが見られます。

持ち手は全体的にスレスレで手の脂分が染み込んでいます。

引き手革に見られる黄色い汚れは生産時の接着材が経年劣化で変色して
目立つようになった物です。

こちらも購入時は透明だった接着材が付いていたものが変色したと思います。

底面にはボールペン汚れ。
小さな汚れですがボールペンはインク(染料)ですので革に浸透します。
顔料のペンキなどがベタ~っと付着している方が改善させやすいです。

全体にロエベのロゴマークがエンボス加工されたトートバッグも
丁寧に使用されていますが持ち手をねじって活用されていることが
少し残念です。
裏表を逆にして使用すると持ち手の耐久性が低くなります。

天部口周りの擦れやすい部分は塗装が剥がれが見られます。
エンボス加工されたロゴマークは凹んでいますので擦れにくいのですが、
それ以外の部分は塗装が剥がれた部分と同じように赤っぽく見えます。


底角付近も表皮の擦れで赤っぽく変色。

傷みやすい持ち手は傷が多数。

表裏を逆にして使用している持ち手中央部は表皮が剥がれた部分に
手の脂分などが染み込んで別色に変色しています。

外面だけの加工予定ですが内側天部にはボールペン汚れが目立ちます。
薄いボールペン汚れのように見えますが・・・

ロエベ3点とは別に布製トートバッグも御依頼いただきました。

合成皮革の持ち手は数カ所が切れていますので本革で作製交換します。

出来る限り汚れを取除きました。
表皮が剥がれた部分を補修してから補色します。

小さなボールペン汚れ部は革の塗装が剥がれるまで加工しても、
完全に取除くことはできません。
ボールペンには要注意です。

トートバッグの内側も同様に革の色がなくなるまで剥がしても、
ボールペンのインクは消えません。

ジッピーウォレットのクリーニングと補修補色加工の完了です。

後面も同様に。。。

傷みが激しかった底面付近も改善しています。
予定外でしたが財布もコーティング加工を施しました。

擦れて赤っぽく見えていたトートバッグも復活。
湿気や汚れが染み込みやすい素材ですのでコーティング加工も施しています。

予定外でしたが内側のボールペン汚れも改善させました。

少し時間が掛かりましたが持ち手の捻れも改善させました。
これから捻れを戻しても効果は低いかもしれませんが、
見た目はスッキリします。

コーヒーのシミや接着材の変色やボールペン汚れを改善させながら、
全体に見られた薄汚れを改善させました。

同様に。。。

擦れが見られた底角も出来る限り改善させてコーティング加工で、
湿気や汚れが革に浸透することを抑えています。

カブセ裏は金属ファスナーで擦れて表皮が剥がれていましたが、
改善させています。
構造的に擦れは避けられない部分ですが・・・

布製トートもご希望通り少ししっかりした革で作製交換しました。
傷みやすい付け根付近には強化加工を施していますので安心です。

バッグや財布は活用すれば擦れや汚れは避けようが無いものですが、
丁寧に活用されていますので引き続き大切にご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

ダミエ財布の修理

ルイヴィトン ダミエのガマグチ財布です。

折り曲げ部は縫製糸が擦切れたままで活用していたために、
ダミエ地が2箇所欠損しています。

可動する折り曲げ部は多くの部材が重なり合う部分で負担も大きく、
財布では一番傷みやすく重要な部分です。

札入れポケットの天部になる部分も角部で負担が掛かります。
ホツレを縫い直すためには口金金具が邪魔になります。

口金金具も破損して各部に表皮が剥がれて白くなった擦れが見られます。

反対側も同様の状態で小銭入れは活用出来ない状態です。

口金金具を再生しながら折り曲げ部を強化してホツレ部を縫い直し、
擦れて白く目立つ部分を補色します。

折り曲げ部の内張りを剥がして強化芯材を入れこみます。

反対側も同様に。。。

破損していた口金金具を再生。

口金金具を取り付け折り曲げ部を強化してホツレ部を縫い直しました。
コバ面の仕上げ直しや擦れ部の補色でスッキリ見えます。

同様に。。。

ダミエ地の欠損部も目立たないように補修してあります。
活用を続けていれば擦れやホツレは避けようが無い損傷ですが、
重症化させる前にメンテナンスすることで良い状態を保ちやすくなります。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
財布届きました、ありがとうございます、
想像以上の仕上がりに感激してます。
あと30年使わせて頂きます。
〇〇〇も大切に使わせて頂きます。

大阪府 N 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
大切に長くご愛用ください。

オールドシャネルの擦れ

年代物のオールドシャネルのマトラッセとダミエのバッグです。

内張りの合成皮革がベタツキ劣化で活用出来ない状態です。

後面に大きなファスナーポケットがあります。

ファスナーを開くと内張りは劣化しています。
本体と後面ポケットの中を本革で作製交換しながら各部を強化します。

金具の仕様からも製造から40年程は経過していると思いますが、
最高品質の革で丁寧に作製されたバッグです。

底角やカブセ角は擦れやすく傷みやすい部分です。

チェーンショルダーは他のバッグのチェーンを継ぎ足して延長されています。

全体の汚れを出来る限り取除きました。

クリーニングすると汚れが染み込んでいた部分の擦れが鮮明になります。

後面もスレスレ。

底付近も同様に。。。

底面にも擦れが多数あります。

内カブセはチェーンが擦れる構造ですので損傷は避けようがありません。

ベロ革もスレスレ。

全体を解体。
内張りの作製交換だけでなく芯材交換も必要な状態でした。
後面ポケット側は作製交換するパーツが多すぎて、
内張りの張り替えとは言えない状態です。

継ぎ足された長いチェーンは再メッキしました。
チェーン中革も作製交換します。

内張りを全て本革で作製交換して高級感が増しました。
ベタツキ劣化の心配もなくなり安心です。

本体側も本革で作製。

色褪せや擦れが見られたオールドマトラッセも補修補色完了。

再メッキしたことでチェーン継ぎ足しの違和感がなくなりスッキリです。

スレスレだった後面ポケットも綺麗になりました。

予定外ですが内側も改善させています。

内張りのベタツキ劣化で活用不可能でしたが全体を解体して、
各部を強化しながら組み立て直したので本体は新品時より丈夫です。
本革仕様の内張りで高級感が増しただけでなく安心して活用出来ます。

オールドシャネルの色褪せや擦れを改善させながら、
チェーンショルダーの再メッキと中革の作製交換で一体感が増しています。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

巾着バッグの修理

イル ビゾンテとシャルルジョルダンの巾着バッグです。

イルビゾンテのバッグはショルダーベルトが35センチまで短くします。

本体は芯材も内張りもない一枚革の構造です。

本体の縫い合わせ部にショルダーベルトを縫付けてありますので、
縫付け部には強化加工を施します。

シャルルジョルダンの巾着は全体がスレスレで表皮が剥がれています。

前ポケットも傷が目立ちます。

擦れが激しく黒い部分より白い部分が多いほど重傷です。

後面も同様に。。。

底面もスレスレ。

茶色い革の部分も素材劣化でのひび割れや擦れが見られますので、
リニューアルリペア加工もご提案しましたが、
強度的にはしばらくは問題なさそうと言うことで今回は保留されます。

負担が掛かる付け根革は限界を超えていますので強化します。

天部テーピング革も擦り切れや欠損があり作製交換が必要です。

この辺りも同様に。。。

底角のパイピング革も擦切れて芯材が露出しています。

フランスのシャルジョルダンが日本で生産されていた頃のバッグです。

イル ビゾンテのショルダーベルトを取り外して35センチで使用できるように
カットしました。

縫付け部は構造的に不安がありますので内側から強化します。

使用長が35センチに短くなると負担が増えますので、
予定外ですが持ち手全体に強化芯材を挟み込んで丈夫にします。

シャルルジョルダンの内張りにヤブレを発見しました。
ここも予定外ですが強化して縫い直します。

こちらの角は表面のビニールが剥がれているだけでヤブレは無いようです。

解体。

傷んだ付け根革は強化加工を施しテーピング革は作製交換します。

使用長35センチに仕上げることに不安がありましたが可愛いです。
持ち手全体を強化したことで持ち手も自立しますので、
使いやすさも問題ないようです。

うちがわから強化芯材と革で強化した縫付け部で新品時より丈夫です。

全体に白っぽく見えるほどスレスレだったシャルルジョルダンも、
補修補色加工でスッキリと見えます。

傷が多数合った底面も同様に。。。

擦切れて破れていたパイピング革も修復しています。

限界を迎えていた付け根革は新品時より頑丈に復活。

イル ビゾンテの巾着ショルダーはショルダーの状態が良い部分を使用して、
縫付け部だけでなくベルト全体を強化していますので安心して活用出来ます。

擦れやヤブレが各部に見られ持ち歩くのが困難な状態まで活用されていた
シャルルジョルダンの巾着バッグも引き続き活用いただける状態に復活。
予定外ですが底角など茶色い革の部分も少し補色しておきました。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
本日はありがとうございました🙇‍♀️!!!
ブログも見せていただきました🥲
改めて思い出のバッグが生き返ったこと、2人で喜んでおります
これから大切に、たくさん使わせていただきます、、!!!
またもしお願いしたいものがあれば連絡させていただければ、、、🙇‍♀️
(図々しくてすみません🙇‍♀️)
よろしくお願いいたします。

大阪府 T 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
お母様のバッグも娘さんのバッグも巾着バッグで、
バッグの好みも受け継がれる物なのかなーと思いました。
活用すれば擦れや汚れは避けようがありませんが、
当社で加工した部分は新品時より丈夫に仕上げています。
出来る限り良い状態を保ちながら
大切に長くご愛用ください。

クロコのトートバッグ

クロコのトートバッグです。
6年ほど前に当社で加工歴がある右側のバッグは持ち手が自立しています。
持ち手が倒れ込んだ左のバッグは持ち手を解体して強化します。
どちらも擦れや色あせが見られますので補修補色加工も施します。

底角付近は擦れて白くなっています。
全体的に色あせてグリーン系に見えますが底面外周やパイピング革を見ると、
濃いブルー系の色合いだった事がわかります。


こちらの底角も擦れて白くなっています。
擦れて白くなる感じが通常のクロコ革とは違い少し違和感があります。

本体は全体的に色あせてグリーン系の色に見えます。
しかし、持ち手の縫付け部は濃いブルーです。
綺麗に使用されていますのでグラデーション仕上げされた革なのかと、
考えていましたが持ち手の付け根だけブルーにするとも考えにくいです。

白っぽいグリーンになった部分をよく見ると濃いブルーの塗料が残っています。
グラデーション仕上げされた革ではなく色ハゲによる変色のような気がします。
新品時を知らない当社では想像するしかありませんが、
やはり違和感を感じます。

6年ほど前に当社で加工歴があるバッグは前後面で色が違います。
茶系の革とネイビーの革が使用されていますので、
補修補色加工は2倍以上の手間が掛かります。

擦れやすい底角や天部などに少し擦れが出てきましたので、
6年ぶりに補修補色加工を施します。

持ち手の外周も擦れやすい部分です。

擦れやすい天部にも少し擦れが発生しています。
当社での加工後にも丁寧に活用されている様子です。

色褪せが激しく持ち手が倒れ込んでいたブルーのトートは持ち手を解体。

持ち手を解体して違和感の原因がわかりました。
元々は白系の革のバッグを塗装したバッグでした。

バッグの形になってから刷毛塗りで塗料を塗ったバッグのようです。
刷毛塗りではグラデーション仕上げは不可能ですので、
塗装加工したバッグの色落ちだったようです。

汚れを取除くと塗料が剥がれて白っぽくなります。

こちらのバッグも汚れを取除くと擦れ部が鮮明になります。

同様に。。。

持ち手が自立するように強化加工を施し補修補色の完了です。

底付近は濃いブルー。

上部の方は少し薄いブルーで仕上げてグラデーションさせています。

2色使いのトートも補修補色完了です。

黒い革と比較するとネイビーに仕上げていることがわかります。

こちらの面も同様に。。。

塗装加工されたトートも自然なグラデーションと艶感で
後塗りされた感じがないように仕上げています。

大きなバッグですので持ち手の強化加工は安心で自立すると使いやすくなります。
擦れや汚れは避けることが出来ない損傷ですが出来る限り良い状態を保ちながら、
大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

スピーディとマルチカラー財布の修理

1994年4月製造のスピーディと2005年5月製造のマルチカラー財布です。
どちらも20年~30年が経過した品ですのでリニューアルリペアします。

最高品質時代のスピーディですがモノグラム地に亀裂が発生しています。
これ以上、悪化させないために強化しておきます。

ファスナー開閉の度に引っ張る引き手革は長く伸びています。
南京錠を付けたままもバッグには悪影響しかありません。

擦れやすい底角はモノグラム地が擦切れています。

こちらの底角も擦切れて穴が空いています。

マルチカラーの財布は折り曲げ部にモノグラム地の亀裂が発生しています。
ヌメ革で作製された額革も折り曲げ部には変型や欠損が見られます。

財布では折り曲げ部は一番傷みやすい部分です。
折り曲げ部を良い状態に保てれば財布は良い状態を保ちやすいです。

両面カブセの折り曲げ部も傷みが激しくモノグラム地は亀裂が発生。
額革にも亀裂や欠損があり限界を超えています。

こちら側はモノグラム地の亀裂どころではなく欠損が見られます。

内部材は全体に汚れがみられますが使い方は悪くないように思います。

小銭入れ側のカブセ裏も汚れが目立ちます。

小銭入れの中の汚れは避けようが無い損傷です。

最高品質時代のスピーディですので良い革が使用されています。
今回は外面の革パーツ交換だけでなくリニューアルリペアですので、
消耗パーツのファスナーも交換しながら組み立て直します。

洗浄した金具と未加工の金具でもさがありますが、もっと磨きます。

磨き込むと洗浄した金具でさえ汚いのがわかります。

財布もバラバラに解体。
カブセの角についている金具を取り外せない修理店が多いので、
マルチカラーの財布がバラバラになっているのを見れるのは貴重。

負担が掛かるマチ部材は内張りを剥がして強化芯材を挟み込みます。

額革を取除くとモノグラム地の損傷具合がわかります。

反対側も同様に。。。

本体の折り曲げ部も多数のひび割れや欠損があります。

両面カブセのボール紙のような芯材はベタベタしていますので、
右側のカブセのように取除いて芯材交換します。

取り外した金具は再メッキ加工しました。
予定外に再メッキが高額になってしまい落ち込みました。

最高品質のヌメ革を使用して革パーツを作成して加工完了です。

パイピング革も作製交換しています。

刻印入りカシメ金具も元通りに再生。
当社では当然ですが持ち手先端や付け根革は丈夫に強化してあります。

擦切れて穴が空いていた底角も復活です。

マルチカラー財布もリニューアルリペア完了です。

内部材の汚れも改善。

小銭入れの中も綺麗です。
変型していたマチも強化しながら補正しています。

額革が切れ、モノグラム地が欠損していたカブセ折り曲げ部も
強化しながら修復しています。

どちらも古い品ですがリニューアルリペア加工で長く愛用いただける状態に
復活しています。
出来る限り良い状態を保ちながら大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
レザークリエーションご担当者様

昨晩、バッグと財布受け取りました!
今回で5個目の依頼になりますが、
毎回本当に綺麗にしていただいて感謝しています。
以前のブログを拝読しヌメ革はミンクオイルを塗りこんで
エイジングを楽しむとのことでしたが、
こちらは指で塗り込む感じでいいのでしょうか?
新品同様に直していただいたので、
今日からまたヌメ革のエイジングも時間をかけて楽しみたいと思います。
一生大切に使います。
本当にありがとうございました!

埼玉県 W 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
個人的には柔らかい布でコロンブスのミンクオイルを薄く塗る事が多いですが、
しっかりと塗り込む場合は指が良いかのかもしれません。
その辺りは使用されるミンクオイルの説明書を参考にされるのが良いと思います。
クリーム磨きやミンクオイルなどで保湿やメンテナンスをする場合は、
新品時から施しておくのが最も効果的です。
大切に長くご愛用ください。