次回修理の受付

(次回の修理の受付日について)
4月30日水曜日の午前10時30分から受付を開始いたします。
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よろしくお願い申し上げます。

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シャネルの芯材劣化


マトラッセ加工されたシャネルのバッグ2点です。

 

 

 


ミニショルダーは色褪せが見られ外周は表皮が剥がれて毛羽立っています。

 

 

 


反対側の底角は擦れだけで無く変型も見られます。

 

 

 


強化芯材を入れ込むこともご提案しましたが、
今回は本体外面の擦れや色あせを改善させます。

 

 

 


チェーン持ち手のバッグにも表皮が剥がれた擦れや色あせが見られます。

 

 

 


底角も表皮が剥がれています。

 

 

 


4箇所の底角とも同様に。。。

 

 

 


前後面もスレスレで白くなっている部分が目立ちます。

 

 

 


チャームの革紐付け根に亀裂があり芯材も劣化して凹んでいます。

 

 

 


差し込み式の金具は破損しています。

壊れにくいマグネット金具に交換しておくと突起で傷つくことも無く、
安心ですが今回はこのままにしておきます。

 

 

 


ミニショルダーのパーツを取り外して汚れを取除きました。

 

 

 


汚れを取除くと擦れや色褪せが鮮明になります。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


擦れて毛羽立った部分は補修して補色可能な状態にします。

 

 

 


こちらのバッグもパーツを取り外してクリーニング。

 

 

 


汚れを取除くと擦れや色あせが鮮明になります。

 

 

 


汚れを取除くと底面もスレスレでした。

 

 

 


ポケット天部や天部口周りも擦れやすい部分であることがわかります。

 

 

 


こちらのバッグは色あせたチェーン中革も取り外して補色します。

 

 

 


変型していたチャームを解体すると劣化した芯材は粉々でした。

 

 

 


チャームの芯材だけが劣化していることはなく本体も解体。

 

 

 


本体の芯材もボロボロです。
ここまで解体しても芯材を取り外す事はできません。

 

 

 


マトラッセ加工の縫製も取除き劣化した芯材を取除きます。

 

 

 


数千箇所の糸を切って芯材を取除きバラバラに解体しました。
一目一目縫い直しながら組み立て直す方が10倍苦労しますが・・・

 

 

 


古い品ですのでフランスの新聞紙が芯材に使用されている箇所もあります。

 

 

 


ミニチェーンショルダーの外面のクリーニングと補修補色加工の完了です。

 

 

 


後面の色褪せも改善。

 

 

 


予定外ですがカブセの内側も改善させておきました。

 

 

 


こちらのバッグはマトラッセ加工を修復しただけでなく、
変型や硬化がみられた芯材も作成交換しています。

 

 

 


チャームも革紐全体の芯材を交換しながら本体も強化しながら改善。

 

 

 


チェーン中革も補修補色して組み立て直しています。

 

 

 


擦れが目立った底面やポケットも擦れや色あせが改善。

 

 

 


基本的に脱着不可能なアイレット金具は代用金具に交換することも、
了承いただいていましたが時間を掛けて元通りに復活させています。

 

 

 


擦れや色あせだけで無く芯材劣化で使いづらい状態でしたが、
引き続き活用いただける状態に復活しています。

古い品だけに良い素材で丁寧に作製された良い品ですので、
出来る限りよい状態を保ちながら大切にご愛用ください。

 

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犬に噛まれたピコタン


エルメスのピコタンです。

可愛いバッグに可愛い音の響きのネーミングです。
馬の餌の一升分が「ボアソ」で、その4分の1が「ピコタン」という、
エルメスらしいネーミングです。

 

 

 


一枚革を切りっぱなしで本体を作成した内張りのないシンプル構造。

 

 

 

 


底角は表皮が剥がれて革の繊維が露出した擦れが見られます。

 

 

 


こちらの底角も同様に。。。

 

 

 


こちらの底角はワンちゃんが食べてしまいました。

 

 

 


都合良くは食べてくれないのでパイピングや底面も食べられています。

 

 

 


こちらの底角も歯形が見られます。

 

 

 


本体を裏返したところです。
内側の底面は色褪せは少ないですが汚れが全体に見られます。

 

 

 


内側の底面も食べられています。
底角だけでなくパイピングや底面や内部材など多数の修復が必要です。

 

 

 


数種類の修理方法を提案させていただきましたが、
今回は本体の片面を代用革で作成交換する方向で御依頼いただきました。

 

 

 


パイピング革は部分的に作製します。

 

 

 


内部材も部分的に作成しながら底面は強化加工を施しながら修復します。

 

 

 


大きな穴が空いて使用不可能でしたが復活です。

 

 

 


パイピング革も問題なく復活しています。

 

 

 


外面全体に見られた小傷や色褪せも改善しました。

 

 

 


天部口周りや持ち手のコバ面も仕上げ直して、
汚れが見られた内側の底面も清掃しておきました。

 

 

 


活用不可能な状態でしたが問題なく愛用いただける状態に復活しました。
不思議と良い革が使用されたバッグや財布ほど食べられやすいので、
注意が必要です。

大切に長くご愛用ください。

 

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シャネルとグッチ


マトラッセ加工されたシャネルのチェーンショルダーとグッチです。

 

 

 


擦れやすい外周は色落ちが目立ちます。

 

 

 


反対側の外周も同様に。。。

 

 

 


古いバッグですので最高品質の革が使用されていますが、
各部にシミ汚れも見られます。

 

 

 


ベロ革の裏など擦れにくく紫外線が当たらない部分が本来の革色に近いので、
全体的に色あせていることがわかります。

 

 

 


カブセ裏でも色あせるほどの年代物です。

古いマトラッセは芯材が硬化していてバッグを振ると、
マラカスのような音がします。

 

 

 


グッチのショルダーバッグも革パーツに擦れが見られます。

 

 

 


反対側の持ち手付け根も同様に。。。

 

 

 


コバ面も仕上げ直しが必要です。

 

 

 


革パーツは全体的にスレスレ。

 

 

 


外周のテーピング革の擦れは避けようがありません。

 

 

 


底角も傷みやすい部分です。

 

 

 


4箇所とも同様に。。。

革パーツの作成交換か補修補色加工で迷いましたが、
どちらのバッグも使い方は丁寧ですので補修補色加工を選択しました。

 

 

 


オールドシャネルをバラバラに解体。
芯材が硬化してバラバラになっています。

余談ですが生産時に一度全体に芯材を入れて革の外周を折り返したあと、
大部分の芯材を千切り取る工法で作成されていることがわかります。

 

 

 


硬化した芯材を取除いて交換するためにはマトラッセ加工の糸も、
取除く必要があります。

 

 

 


全ての縫い目をカットして糸をほどき、芯材を取除きます。

 

 

 


外面革パーツの汚れを取除きました。

 

 

 


塗装が剥がれた部分に汚れが染み込んでいましたが、
クリーニングすると擦れ具合が鮮明になります。

 

 

 


薄い擦れも鮮明に。。。

 

 

 


マトラッセ加工の糸を全て取除きました。

 

 

 

 


劣化した芯材も取除いて清掃。

 

 

 


縫い跡のない製造時は気にせずに縫製できますが修理の場合は元の針穴を
一目一目縫い直す必要があります。

気が遠くなるほどの針穴の数。
バラバラにするだけでも一苦労でしたが、
元通りに組み立て直すのは何倍も苦労します。

 

 

 


グッチの革パーツのクリーニングと補修補色加工の完了です。

 

 

 


反対側のショルダー付け根も同様に。。。

 

 

 


ショルダー中央部も改善しました。

 

 

 


天部も同様に。。。

 

 

 


表皮が剥がれて毛羽立っていた底角付近も改善。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


オールドシャネルのチェーンショルダーも擦れやシミ汚れが改善しています。

硬化していたマトラッセの芯材もフワフワで柔軟性が復活です。
マラカスのような音も出なくなりました。

 

 

 


後面も同様に。。。

 

 

 


どちらも使用困難な状態でしたが再び活用いただけます。
買換えることが出来ない高品質時代のバッグですので、
出来る限り良い状態を保ちながら大切に長くご愛用ください。

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セリーヌの修理


30年ほど前のセリーヌのショルダーバッグです。

 

 

 


丁寧に活用されている印象ですが経年劣化でショルダーベルトに
ひび割れが見られます。

 

 

 


反対側の付け根も同様に。。。

 

 

 


ひび割れていないショルダー中央部分も革が硬化していますので・・・

 

 

 


折り曲げると切れてしまいます。

 

 

 


特殊な金具でショルダーベルトを連結していますので、
ショルダーベルトの交換が不可能な修理店も多いです。

 

 

 


年代物ですので内張りの合成皮革も劣化しています。
3層構造ですので内張りの作成交換も3倍の手間が掛かります。

 

 

 


バラバラに解体。

 

 

 


予定外ですが負担が掛かる付け根革も解体して強化しておきます。

 

 

 


ベタツキ劣化しないように本革で内張りを作成交換しました。

 

 

 


ショルダーベルトも新品作成。

 

 

 


代用品に変えられてしまうことが多い金具も元の金具のままです。
両側の付け根革も強化しておきました。

 

 

 


内張りやショルダーベルトの経年劣化で活用できない状態でしたが、
丈夫に作成したショルダーベルトと強化した付け根革で安心です。
合成皮革の内張りも本革になり品質アップしながら再び愛用いただけます。

大切に長くご愛用ください。

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他店加工のバーキン


塗装など各部に加工歴があるエルメスのバーキンです。

 

 

 

 


塗装されていますので当社では本来の状態はわかりませんが、
表皮のひび割れからも劣化が激しいバッグのようです。

 

 

 


塗装されていますが持ち手にも無数のひび割れが発生しています。

 

 

 


この辺りには亀裂あるように見えます。

 

 

 


底角には何かを盛り付けたあと塗料を塗っているようです。

 

 

 


こちらの底角も部位の判断が出来ないほど何かを盛り付けています。
当社的には修理したバッグではなく損傷を与えられたバッグです。

 

 

 


底角4箇所は、どのような加工をされているのかわからないので、
修理が可能かどうかも判断が付きません。

修理によって改善したのか悪化させたのかも判断できない状態です。

 

 

 


マチの天部も傷みやすい部分ですが補強や強化はせずに、
塗料を塗っています。

 

 

 


マチの縫い合わせ部も切れています。
塗装で見た目を誤魔化すよりも構造面を改善させるのが先決です。

 

 

 


底角に塗られた塗料の色も別物のようです。

 

 

 

 


内ポケットの両側天部にはホツレが見られます。

 

 

 


クロシェットの革紐は切れた中央部分を繋ぎ合わせています。

 

 

 


他店様の塗料を左半分だけ取除いてみましたが別色でした。

塗料は革の繊維に染み込んでいますので完全に取除くのは困難ですが、
塗装されたバッグでも塗料や汚れを取除かずに上塗りする業者も多いので、
注意が必要です。

 

 

 


亀裂が見えていた部分の周辺は歯形が多数見られます。
おそらく犬に噛まれたことがあると思われます。

 

 

 


塗料を取除いた底角には白いパテのような物が盛り付けてありました。
白いパテを取除くと大きな穴が空いています。

 

 

 


穴が空いた部分をパテで塞いで塗料を塗ることでは何も改善しません。

 

 

 


全ての底角部にはパテが盛り付けられています。
取除くのが面倒ですし怖いです。

 

 

 


底角には強化加工が必要ですので本体を裏返しましたが・・・

 

 

 


予定外ですが底角付近の内張りも劣化などで大きく裂けてボロボロです。

少し塗料を塗った形跡も見られますが手に負えなかったようで、
放置したと思います。

 

 


こちらも同様に。。。

 

 

 


こちらの底角は適当に切った革を大胆に縫い付けてありました。

画像だけを見て購入されたとのことですが、
(使い込まれて傷んだバッグ)と(人的損傷を与えられたバッグ)なら、
迷わず余計な損傷を与えられていないバッグを選ぶのが賢明です。

 

 

 


底角部をバラバラに解体。

 

 

 


4箇所とも各パーツに解体して強化加工を施して組み立て直します。

 

 

 


負担が掛かる内側天部も素材劣化で革が裂けています。

 

 

 


亀裂が見られたマチの天部だけでなく前後面も解体して強化します。

 

 

 


反対側のマチも同様に。。。

 

 

 


後面の縫い合わせ部にも亀裂がありました。

 

 

 


ポケットの両側天部も縫い直すのですが・・・

 

 

 


ポケットも裂けていましたので強化加工が必要です。

 

 

 


ポケット天部のステッチも擦り切れて糸が無くなっています。
傷みにくい内部材ですら糸が擦れて無くなるほど活用されたバッグです。

 

 

 


内ポケットを縫い直すためには本体を大きく解体する必要があります。

 

 

 


ポケットの両側を強化したあと縫い直しました。
天部の擦り切れホツレも改善させています。

 

 

 


ホツレだけでなく裂けていた縫い合わせ部は強化していますので丈夫です。

 

 

 


大きく裂けていた底角も組み立て完了。
各部材に強化芯材を入れ込んで縫製しています。

 

 

 


こちらの底角も同様に。。。

 

 

 


塗装されていなかったカブセ裏に色を合わせて補修補色加工も完了です。

 

 

 


カブセ天部や前後の縫い付け部も強化芯材を入れ込んで縫製しています。

 

 

 


犬に噛まれていた部分も出来る限り改善させました。

 

 

 


後面も同様に。。。

 

 

 


底角のパテを取除いて大きな擦り切れ穴を強化しながら塞いで、
組み立て直しています。

 

 

 


擦り切れて大きな穴が空いていた底角もパテで穴を塞いだだけの
誤魔化し加工ではなく強化していますので安心です。

 

 

 


作成交換した細い革紐。
細い革紐ですが両端を持って引っ張ると丈夫さの違いがわかります。

 

 

 


限界を超えるまで活用されたバーキンに誤魔化し加工を施したバッグですので、
各部に心配な部分は残りますが御依頼いただいた部分は丈夫に改善しています。

出来る限り良い状態を保ちながら大切にご愛用ください。

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(お手紙紹介です)

レザークリエーション様

無事受け取りました。予想以上の納期の速さに驚き、
また、仕上がりの美しさに感動しました。
思わずニヤリとなる〇〇〇も有難うございます。
ブログ拝見しました。
四隅が怪しいと思ってはいましたが、
まさかのパテ塗でごまかしていたとは!
特に損傷の大きな箇所は別皮革を縫いつけたとはいえ、やることが雑すぎ。
ほかにも、縫いつけ内張りの劣化など予定外のダメージにもご対応くださり、
ただ感謝しかありません。
隅々まで、本当にお手間をお掛けしました。
中古品購入の際は「余計な損傷を加えられていないもの」を鉄則にします。
しまい込むのではなく、大いに楽しんで使うけれども管理に気をつけ、
長くお付き合いしたいと思います。
有難うございました。

追伸:
どうでもいい個人的事情ですが、こちらのバーキン、
ある漫画のキャラを借りてヂェーンと名付けました。
とある事情で、8等身美人(元モデル)がずんぐり2.5等身になってしまうのですが、
そのくらい劇的ビフォーアフターです。
あんなにひどい状態だったのが、
元の美人に戻った感激・感動で胸がいっぱいになりました。

 

長野県 I 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
エルメスのバーキンはジェーン・バーキンのために作成したのが始まりですので、
ジェーンと名付ける方もいると思いますが漫画でもあるこは知りませんでした。
出来る限りよい状態を保ちながら大切に長くご愛用ください。