ホツレとコバ仕上げ


両面にカブセがあるルイヴィトンのモノグラム財布です。

 

 

 

 


本体の折り曲げ部は糸が擦り切れて口が空いています。

口が空くまでメンテナンスせずに使用していたために、
モノグラム地から内部材が飛び出したようにサイズが合わなくなっています。
サイズが合わなくなったものを縫い合わせるのは難しくなります。

また、モノグラム地には亀裂が発生して欠損も見られ重症です。

 

 

 

 


反対側も同様に。。。。

 

 

 

 

 


両面にあるカブセの折り曲げ部も傷みやすい部分で糸が擦り切れています。

 

 

 

 

 


反対側も同様に。。。。

両面にカブセがあり本体の折り曲げ部と合わせると6か所あります。
6か所ともホツレや擦れが見られることからも財布で最も傷みやすい部分が、
折り曲げ部であることが理解できると思います。

財布では一番傷みやすい部分ですしモノグラム地が欠損した箇所もありますので、
強化加工を施しておくのが賢明ですが今回は縫い直しとコバ仕上げのみの加工を
ご依頼いただきました。

 

 

 


合成皮革の内張りも劣化が見られますが今回は見送られました。

 

 

 

 

 


外周ホツレ部の縫い直しとコバ面の仕上げ直しの完了です。

 

 

 

 

 


カブセの折り曲げ部のホツレとコバ面も改善。

 

 

 

 


ホツレ部の縫い直しとコバ面の仕上げ直しだけですので、
強度や耐久性は長年使用されてきた状態のままですが、
口が空いたまま放置するよりは重症化を抑える効果があります。

内部材の擦れや合成皮革素材の劣化などは放置したままですが、
最高品質時代の財布ですので出来る限り良い状態を保てるように工夫しながら、
大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索