HERMES Beant長財布です。
大切に使用されてきた様子ですが長年のご使用で各部に損傷が見られます。
ベロ革も同様に。。。。
ベロ革の付け根ループ革は表面が擦り切れた部分に汚れが染み込んでいます。
ビニールコイルタイプのファスナーが使用されていた頃のモデルです。
ファスナーのエレメントを留めている細い糸が擦り切れています。
丁寧に使用されていてもファスナーは消耗品ですのでそろそろ限界です。
財布の底面は色落ちして赤茶色に変色し角部は革の繊維が露出しています。
カードポケットも詰め込みすぎることなく正しくご使用されていますが、
硬いカードを入れますので擦れや汚れは避けようがない損傷です。
芯材を取り外して汚れを取り除いたベロ革です。
丈夫な芯材に入れ替えて強化したあと補修補色加工を施します。
ペラペラの革を貼り合わせてある小銭入れのマチ部材ですが、
破れないように剥がして強化芯材を入れ込みます。
見えにくい部分ですが14と書かれたサインが数箇所に見られました。
職人のサインかな?
それほど傷んでいないように見えていた折り曲げ部も汚れを落とすと現状が・・・
折り曲げ部をはじめ各部に強化芯材を入れ込んで組み立て直します。
HERMES Beant長財布のリニューアルリペア加工の完了です。
リニューアルリペア加工は見た目も整いますが、
各部に強化加工を施して新品時より丈夫になっているのが最大の魅力です。
毎日のように活用する財布は擦れたり汚れたりの損傷は避けられませんが、
強化加工で丈夫になっていますので大きな損傷が抑えられて長く愛用いただけます。
大切にご使用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索