センターの飾り金具の下まで縫製糸の擦り切れが見られます。
金具の脱着再生加工の技術がなければホツレも直せない特殊な品ですね。
高価な首輪だから大切にして欲しいと願うのは飼い主だけの願望です。
このままでは長くはもたない状態ですので全体の縫い直しとコバ仕上げのみ施します。
芯材交換する強化加工や美観を整える補修補色加工は施しませんが、
使用する本人は犬ですから丁寧に使用していただけるはずもなく、
今回は最低限の加工をお勧めいたしました。
しっかりと縫い直すには金具類の脱着が必要ですので、
縫い直し出来ない修理店の方が多いはずです。
革と芯材の接着も剥がれていますので貼り直し作業も必要です。
バックル付け根部も芯材と革の接着が剥がれています。
しっかりと貼り直したあと縫製します。
たかがホツレ直しでそこまでするの?・・・と作業してる本人が思っています。
ステッチとコバ面がスッキリするだけでもエルメスらしさが復活しました。
どんなに頑丈に強化しても出来る限り美観を整えても、
ガブガブされると一瞬でボロボロになってしまいます。
今回はステッチとコバの加工に留めておくのが最良の選択だったと思います。
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