自立しませんので吊り下げていますが、
変形というか型くずれというか高級皮革らしくない佇まいです。
内張りと持ち手などを解体して、それぞれの芯材も取り外します。
持ち手を取り外したので本体側の付け根革も解体して強化します。
持ち手の付け根革を解体すると、
帯革の下でバッグ本体のワニ革を継いでいるのがわかります。
大きなバッグですので前面3枚、後面3枚のワニ革で構成されているようです。
このバッグはマチの帯革を接着材だけで組み立ててありステッチは飾りでした。
爬虫類のバッグには多く見られる接着仕上げですが、
長く愛用していると接着が剥がれてバラバラになり強度不足です。
持ち手の付け根も劣化した芯材を取り除きました。
多数ある亀裂を繋ぎ合わせて強化芯を入れて組み立てます。
金具のサビも取り除き付け根は新品時より丈夫に仕上げています。
内側の天部周りのワニ革部材も解体すると亀裂が多数ありましたが、
全体的に強化芯材を貼り合わせて復元しています。
各部に強化芯材をいれて接着ではなく縫製して組み立てました。
自立しない状態のバッグでした高級皮革のバッグらしくスッキリしました。
大切にご使用下さい。
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