太いステッチでマトラッセされたシャネルのショルダーバッグです。
とても丁寧に使用されていますので大きな損傷は見られませんが、
カブセの角などに軽微な擦れが見られます。
太いステッチも擦れやすく糸の繊維が毛羽立ってモコモコ状態です。
外周の擦れやステッチの毛羽立ちは避けようのない損傷ですが、
使い込まれた感が出てしまいます。
チェーンショルダーを通すカブセ天部のアイレット金具から、
マトラッセのステッチが抜けてしまっているのは構造的に問題があります。
糸の先端を金具で押さえて留めているだけの構造ですので、
カブセを開閉するたびに負担が掛かり抜けてしまうようです。
毛羽立ちが全体に見られたマトラッセのステッチも補修して、
モコモコ感がなくなりました。
擦れやステッチの毛羽立ちは活用していれば避けられない損傷で、
アイレットからの糸抜けは構造的な欠陥と言えるトラブルです。
とても丁寧に活用されていますので、これまで同様に大切にご愛用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索