遠路アメリカからご依頼いただきましたプラダのバッグです。

大きい方のバッグは両サイドが不自然に波打っていますねぇ～。

 

 

 

 

小さい方のショルダーバッグは大きな損傷もなく綺麗な状態です。

 

 

 

 

 

しかし、負担が掛かる付け根革は芯材の繊維が飛び出して革も少しヨレヨレです。

 

 

 

 

 

シンプルなデザインに見えるバッグですが、付け根革付近は複雑な構造です。

 

 

 

 

両側の付け根革とも解体して強化加工を施します。

 

 

 

 

 

こちらのバッグは他店での修理加工歴があるバッグです。

バッグは自立しない状態です。
両サイドには芯材を入れて縫製しているようですが・・・・

 

 

 

 

 

ナッパレザーのショルダーは色落ちや擦れが見られます。

 

 

 

 

 

ショルダーの中央部は革を接ぎ直した跡が見られます。
ショルダーを短く加工したようですが残念な状態です。

 

 

 

 

 

今回は 両サイドを解体して、やり直す加工のみ承りました。

 

 

 

 

ステッチの幅やラインもバラバラです。

 

 

 

 

この辺りは縫い直ししていないプラダ本来の縫製で美しいです。

 

 

 

 

 

他店様での縫製は残念すぎます。
プラダらしさを感じない加工が随所に見られます。
ブランド修理には各ブランドの各アイテムにあわせた加工が必要なんですが・・・

 

 

 

 

 

小さい方のバッグの付け根革を解体したところです。

 

 

 

 

 

こちらの付け根革も同様に。。。。
強化芯材を張り合わせて元通りに組み立て直します。

 

 

 

 

縫い込まれていた部分を観察すると、何回も縫われていることがわかります。

内張りを解体しないと見えない部分の作業ですが・・・・

 

 

 

 

 

他店で加工したマチ部の縫製を解体したところです。

 

 

 

 

 

ボール紙を張り合わせて縫製してあります。

 

 

 

 

 

本来は全体にスポンジの芯材が張り合わせてあるのですが、
スポンジは劣化して粉々になり取り除いたようです。

 

 

 

 

付け根革の強化加工の完了です。

 

 

 

 

 

見た目でも感じていただけると思いますが新品時より丈夫です。

 

 

 

 

他店加工のバッグもボール紙や接着剤を取り除き、
強化芯材を入れ込んで縫製しました。

 

 

 

 

今回は他店で加工した両サイドのみのご依頼でしたが、
自立するように底面も加工してあります。

 

 

 

 

今回は最低限の加工のみ承りましたが、
どちらのバッグも当社で加工した部分は改善させてあります。

ご自身で素人加工された場合なども同様ですが、
他店様での加工をやり直す加工は自然な損傷を回復させるより困難です。

人的損傷を与える前にご依頼いただく方が、
完成度も高くなり安心です。

出来る限り改善させましたので、
大切にご愛用ください。

 
ｂｙ　レザークリエーション　http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索