損傷が激しいグッチのジッピーキーケースです。
内側はカードポケットもあり便利に使えるキーケースです。
15年使用された品ですので全体に損傷が見られますので、
リニューアルリペア加工を施します。
革が劣化していて張り付いています。
しかし、剥がさなければ解体できませんので・・・・・
今回は使い込んだ傷など見た目の改善よりも構造的な部分を改善させる方向で、
加工のご依頼をいただいていますが、この辺りは改善させる必要がありです。
ホルダー金具には歪みが見られます。
フック金具が抜け落ちる度にご自身で修正されてたのでしょうか?
摩耗が激しく金具交換が必要です。
対面の金具や取り付けた鍵が擦れてしまうのでカードポケットは穴が空いています。
頂き物で使い続けたい品とのことですのでパーツ交換せず補修加工で穴を塞ぎます。
折り曲げ部は縫い直すことができないほど革が擦り減っています。
折り曲げ部はボロボロ。
反対側も同様に。。。。
ステッチより外周は革が擦り切れて欠損して芯材だけの状態です。
ファスナーも擦り切れて穴が空いていますので交換が必要です。
バラバラ。
カードポケットの内張りも擦り切れて穴が空いていますので張替が必要です。
ボール紙の芯材も劣化しています。
外面革の芯材を取り外すと・・・・
ステッチより外周は擦り切れて欠損していることがわかります。
このままでは縫製できませんので大きく欠損した折り曲げ部だけでなく、
外周全体を部分的に作成して縫製できる状態にして組み立て直します。
リニューアルリペア加工の完了です。
カードポケットの擦り切れ穴を修復してマチ部材など各部に強化加工を施しています。
ステッチより外周も復活しました。
縫い直すことも不可能だった折り曲げ部も同様に。。。。
使い込んだ傷などを残しながら構造面を整え、
強度的には新品時より丈夫になるように仕上げ直しています。
大切に使い続けたいと思える品に出会う機会は多くありませんので、
限界を超えるまで使い続けるよりも早めのメンテナンスを繰り返しながら、
良い状態を保ち続けるのが最善です。
大切に長くご愛用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索