エルメスの革ブレスレット(アピ3)です。
使用されている尾錠穴の部分で切れています。
一枚革ですので汚れや汗が染み込みやすく革の柔軟性も低下しています。
切れた先部は諦めて先端を元のデザインのように丸く加工したあと、
新たに尾錠穴を空け直す方法が簡単ですが寸法が短くなってしまいます。
革パーツを作成交換することで寸法は確保できますが、
パーツ交換してしまうとHERMESのロゴマークが無くなってしまいます。
今回は切れた部分を元通りに継ぎ足して寸法を確保します。
劣化した革の強度を上げるために裏側全体に革を張り合わせて、
周囲にステッチを追加する方法でご依頼いただきました。
画像のように汚れなどが染み込んで劣化した部分を薄く取り除き、
元の厚みに合わせて革を張り合わせます。
漉き取った革は汚れが染み込んでいますし革の繊維も荒いことがわかります。
切れた先端を継ぎ足してステッチの追加加工の完了です。
バックルの下に隠れる部分ですが切れた部分も目立たなく仕上げています。
裏面には革を張り合わせてバックル付け根や尾錠穴部分など、
負担が掛かる部分には強化芯材も入れ込んであります。
長さも大きな変化はなくHERMESの刻印も元のままです。
一枚革の状態ですと汗や汚れが染み込みやすく革が劣化しやすいですが、
強度と耐久性もアップしていますので大切に長くご愛用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索
(お手紙紹介です)
レザークリエーション 様
発送のおしらせ、ありがとうございます。
とても丁寧に作業してくださった様子を、御社ブログでさっそく拝見しました。
修理完了品を実際に手に取るのがとても楽しみです!
(年末の帰省時に大阪で家族から受け取って、米国へ持ち帰る予定です。)
見積もり時の問い合わせから発送まで、いろいろどうもありがとうございました。
ワシントンD.C T 様
いずれの品も耐久性がアップして丁寧に活用すれば長く活躍してくれます。
大切に長くご愛用ください。