新年あけましておめでとうございます。
おかげさまで今年も無事に新しい年を迎えることができました。
本年も大切にしたいバッグや財布を一生懸命に修理させていただきます。
よろしくお願い申し上げます。
2017年の初投稿は年末に加工完了したグッチのバンブー持ち手のリュックです。
長年酷使されたグッチのリュックは全体に色褪せて傷や汚れが見られます。
カブセのベロ革もコバ面から芯材が露出してヨレヨレです。
ベロ革の付け根には亀裂も見られます。
ポケットもスレスレ。
同様に。。。。
酷過ぎる状態です。
ショルダーベルトも元の革色がわからないほど・・・・。
全体のクリーニングと補修補色加工だけでなく各部の強化加工も施します。
天然素材のバンブー持ち手は無理やり曲げ加工されていますので、
自然に少しずつ開いてしまい付け根革が外側に引っ張られます。
付け根革の強化加工はカブセを取り外して大がかりな加工になりますし、
バンブー持ち手を曲げ直す加工は皮革加工業とは別の業種で専門外です。
強度や耐久性などは無視して見た目だけを改善させる修理店が多いのは、
専門外の加工が必要なケースが多くなるためです。
しかし、傷んだ状態で見た目だけ整えても長くは使用できません。
負担が掛かり傷んだ部分は解体してパーツごとに強化して、
構造面をしっかりさせてから最後に見た目を整えるのが正しい修理だと考えます。
強化加工が必要なパーツを、すべて解体して取り外し汚れを取り除きました。
負担が掛かるベロ革や付け根革などは、さらに解体して強化加工を施します。
正面も同様に。。。。
付け根革を取り外した部分を見ると色褪せ具合が鮮明です。
解体したカブセも同様に。。。。
補修補色加工と各部の強化加工の完了です。
バンブー持ち手も曲げ直して付け根革は少し内側に引っ張られる状態にしています。
使用しているうちに少しくらいバンブーが開いても当分は大丈夫ですし、
付け根革も復元強化加工で新品時より丈夫になっていますので安心です。
擦れや色褪せも改善しました。
底角パイピングやポケットなども同様に。。。。。
古い品だけに高品質な革で丁寧に作成されたグッチのバンブーリュックは、
丁寧に使用すれば長く愛用できる良い品です。
残念すぎる状態でしたが各部の強化加工で耐久性がアップして、
クリーニングと補修補色加工で見た目も整いました。
使用すれば汚れや擦れは避けられないものですが、
良い品ですので重症化する前にメンテナンスされるのがお勧めです。
大切に長くご愛用ください。
ご実家の京菓子司 「末富」のクリスマス限定のお菓子をイブイブにいただきました。
明治26年から続く老舗で「両判」という定番のお菓子を何度か頂戴しましたが、
格式高く歴史を感じる大人のお菓子でサクサク感が絶妙。
クリスマスバージョンのお菓子があるなんて驚きでしたが、
今回も即日、完食です。
京菓子司 「末富」
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索