ソミュールの復元


1989年7月に製造されたソミュールGMです。
大きなサイズのソミュールですのでカブセのベルトが2本あります。

 

 

 

 


テーピング革が無くなっています。

最高品質時代の品ですが30年近く経過していますので、
ヌメ革は経年劣化で硬化してサクサク状態です。

 

 

 


この辺りもボロボロ。。。。

 

 

 

 


刻印入りカシメ金具は錆びて変色してヌメ革は使用に耐えうる状態ではありません。

 

 

 

 

 


ソミュールで傷みやすい部分のショルダーベルトの付け根は亀裂が見られます。

 

 

 

 

 


裏側はひび割れが多数。

革を張り合わせて縫製しただけの構造ですので最高品質のヌメ革でなければ、
ここまで長くは耐えてくれません。

 

 

 

 


バラバラに解体。

限界を超えた状態ですのでヌメ革パーツを作成交換しながら、
リニューアルリペア加工を施します。

 

 

 

 


ヌメ革パーツは長年良く頑張ってくれました。

 

 

 

 


こちらは、引き続き頑張ってくれるパーツ。
この頃のモノグラム地は重たいが頑丈です。

 

 

 


刻印入りカシメ金具だけでなくバックルも変色や腐食が見られます。

 

 

 

 


洗浄機に掛けてみましたが腐食した部分は改善しません。

 

 

 

 


洗浄したものを4つだけ磨いてみたところで体力の限界。
残りの3つも回復したら磨きます。

 

 

 

 


パイピング革やテーピング革も新品作成してリニューアルリペア加工の完了です。
各パーツの取り付け部はヌメ革で強化して縫製しています。

 

 

 

 


刻印入りカシメ金具もピカピカに再生して再利用しました。

 

 

 

 


負担が掛かるショルダーベルトのなどは強化芯材を入れ込んでいますので、
伸びることを抑える効果があります。

革の伸びを抑えることで亀裂やひび割れの発生を抑える効果があり、
結果として良い状態を保ちやすくなります。

買い替えることがでいなバッグですので、
少しずつ馴染ませながら育て上げて大切に長くご愛用ください。

 

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索