長年酷使された様子のルイヴィトン エピの長財布です。
財布の外周は擦れて表皮が無くなった部分に汚れが染み込んで黒くなっています。
同様に。。。。
底の折り曲げ部は革が擦り切れて穴が空き欠損して縫い直すことも不可能。
こちらの底角も同様に。。。。
黒いボールペン汚れも目立ちます。
カブセ付け根の折り曲げ部も大きな穴が空くまで使用されています。
反対側も穴だらけ。。。。
擦り切れて欠損した革が元に戻ることはなく修理のタイミングとしては遅すぎます。
しかし、このままでは縫い直すこともできませんので改善させます。
内側も擦れや汚れが見られます。
カードポケットを見てみると・・・
千切れてしまう寸前です。
元々5ミリ程度しかつながっていない部分ですがカードの入れ過ぎが原因です。
今回は擦り切れ穴で縫い直すこともできない折り曲げ部4か所と、
カードポケットの仕切り部を強化しながら外周の黒くなった擦れを補色します。
カードポケットを解体して内側から強化します。
折り曲げ部も内側から強化加工を施します。
こちら側も同様に。。。。
普通に考えると手遅れですので直営店でも断られるのは仕方ない状態です。
折り曲げ部の復元強化加工と外周の補修補色加工の完了です。
カブセの外周も同様に。。。。
カブセの折り曲げ部も縫製できる状態に復活。
0.5㎜ほどで繋がっていたカードポケットの仕切りも改善させました。
財布では傷みやすい折り曲げ部は損傷を避けることはできません。
また、カードを詰め込み過ぎると仕切りに負担が掛かり切れてしまいます。
良い状態を保つためには丁寧な取り扱いと早めのメンテナンスが重要です。
一度は修復不可能な状態まで頑張ってくれた財布ですので、
労わりながら大切に長くご愛用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索