
ルイヴィトンのガマグチ財布とソミュールです。
どちらもバラバラに解体してリニューアルリペア加工を施します。

長年のご使用でヌメ革パーツは限界を超えています。![]()

擦り切れて欠損したパーツも見られます。

ショルダーの付け根はソミュールでは傷みやすい部分。

刻印入りカシメ金具も錆びて変色して革は硬化しています。

モノグラムのガマグチ財布は折り曲げ部に擦り切れ欠損が見られます。

詰め込みすぎで変形型崩れも・・・・

内部材もスレスレです。
ソミュールも財布も最高品質時代の良い品だけに残念な状態です。

白くなった部分は表皮が剥がれて革の繊維が露出して毛羽立っています。

当然ながら合成皮革の内張りは劣化していますので本革で作成します。

小銭入れの中も傷みやすい部分です。

財布もソミュールもリニューアルリペア加工を施しますのでバラバラに解体。![]()

ショルダーベルトは既に切れかけていましたが修理歴があります。

切れた部分を重ねて縫い合わせてある独特な修理です。![]()

負担がかかる部分ですので強化しながら元の長さを維持するのが最低条件。
しかし、両側とも重ねて縫い合わせ20センチほど短くなっていますし、
強度アップもしていませんのでデメリットの方が多いように感じます。

錆び錆びで変色したバックルを部分的に磨いたところです。
手間が掛かる作業ですが5個とも磨き直します。![]()

ガマグチ財布のリニューアルリペア加工の完了です。

小銭入れの中も改善させて口金金具も再メッキしました。![]()

折り曲げ部など各部の強化加工で強度アップさせながら変形も改善。

錆びていたホックも少し磨いておきました。

年代物で加工歴があったソミュールもリニューアルリペア加工の完了です。

最高品質のヌメ革で作成交換していますので現行品より丈夫です。

バックル金具の錆びもなくなりパイピング革まで新品作成。

擦り切れ欠損が見られた中央ベルトも強化芯材を入れ込みながら作成。
刻印入りカシメ金具も再生加工して元通りです。

経年変化でショルダーベルトが縮んでも本体に悪影響が出ないように、
内側に隠れる部分は長さに少し余裕を持たせています。

長年、お疲れ様のヌメ革パーツは良く頑張りました。

活用すれば擦れや汚れは避けることができませんが、
リニューアルリペア加工を施すことで各部が強化されて丈夫になっています。
どちらも一度は限界を超えるまで頑張ってくれた品ですので、
擦れや汚れなどは気にしないで活用されるのが良いと考えます。
強度や耐久性は新品時よりアップしていますので、
出来る限り良い状態を保てるように工夫しながら、
大切に長くご愛用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索