1988年製造のガマグチ財布です。(23年前)
この当時のヴィトンは素材も職人の技術も凄いです。古い財布ですが凛としています。
最近製造の財布で20年以上使用出来る財布なんてあるのでしょうか?
5年も使用できればラッキーと思える品質の財布がほとんどです。
ボロボロの状態でブランド財布とは呼べないぐらい傷んでも使用出来る方は例外として、
綺麗にカッコ良く使用出来る対応年数は確実に短くなっています。
内側の状態です。
当社で何もすることないくらい綺麗です。
折り曲げ部にホツレがありました!
内側の革がモノグラム地の下から少し出ています。
ホツレてしまった状態で長期間使用続けると、モノグラム地が縮んで、このようになります。
口金金具の近くにモノグラム地の破れがあります。
口金金具を本体から取り外しました。
ここも穴が空いています。
ここも・・・
財布を解体して内張りを剥がして再生強化加工をします。
モノグラム地を裏から見てみると完全に裂けて穴が空いてます。
カブセ側に3か所の穴開き発見です。(裏側からマイナスドライバーの先を出してます)
反対側にも3か所の穴が・・・・・予定外。
ということは、当然のように内張りにも穴が空いています。
一か所づつ修理加工していくしか近道はありません。
古い財布ですから不思議はないのですが・・・かなり前からロー付けが外れていた様子です。
本体に挟み込まれるように固定されていましたので、なんとか使用出来ていたようです。
予定外です。
しっかりと金具も再生しておきました。
・金具の再生加工ができる修理店は多くありません。
出来ない修理店は知らんふりして組み付けるのでしょうか?
(アロンアルファー大好き修理店は意外に多いです。)
穴が空いていたカブセ部分です。
補強芯を縫い込んでいますので丈夫に再生されています。
口金金具を取り付けて完成です。
折り曲げ部も縫い直して外周ニス仕上げも完璧です!
口金金具や刻印入りマーク金具のメッキが剥がれているのが残念に思えるほどです。
思ってもいない修理個所がドンドン出てきてあせりましたが、完成しました!
合成皮革など一切使用されていない最高品質の財布です。
大切にご使用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索