ホワイトハウスコックスの伊勢丹別注マイクロフォールウォレットです。
10年間のご使用で擦れや色あせやホツレなど各部に損傷が見られます。
擦れや色あせは手垢汚れなどが染み込んでカモフラージュされていますが、
変形シワや破れは隠すことは出来ません。
内部材を見ると黒に近いネイビーであることがわかります。
大きく裂けたポケットはブランド刻印があるので交換できません。
札入れの内張りが擦り切れてしまうのはホワイトハウスの定番。
コインとホック金具で両面から擦れる内張りは革でも丸く穴が空きます。
全体的にスレスレですので小銭入れ部は張り替え交換が必要です。
変形したカブセの折り曲げ部は擦り切れ穴で縫製も不可能。
ここまで傷んでしまうと手遅れで直営店では断られてしまいます。
本体の折り曲げ部も擦り切れヤブレがありヒダ状に変形しています。
反対側の折り曲げ部や内部材の天部も擦り切れヤブレが見られます。
全体的に押しつぶされたような状態でヨレヨレです。
既に手遅れ状態と言える財布ですが、このままでは長くはもちません。
全体を解体して各部を強化して引き続き活用できる状態にします。
バラバラに解体して革パーツの汚れを取除きました。
汚れを取除くと汚れでカモフラージュされていたことがわかります。
小銭入れ部も同様にスレスレです。
両サイドには小さな擦り切れ穴もあり強化加工も必要です。
各部を強化しながら芯材や内張りを作製交換して、
リニューアルリペア加工の完了です。
刻印部のヤブレは復元強化加工を施し擦れや色あせも改善させました。
カブセや本体の折り曲げ部も復元強化加工を施し、
外面の擦れも出来る限り改善させています。
外面革の裏側になる札入れ部は本革で内張りを作製しています。
折り曲げ部以外の外周の擦り切れヤブレも無くなり、
黒に近いネイビーカラーで見た目も整えています。
長年の使用で手遅れ状態まで悪化した財布が、
新品に戻ることなどありませんが構造的には新品時より丈夫になっています。
ペタンコに押しつぶされヨレヨレだった財布ですが、
丈夫になりましたので使い込みながら馴染ませてください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索