
ルイヴィトン・ドキュメント・バンドリエール( M53338) 書類バッグです。
1986年2月製造ですから26年以上経過したバッグです。
当時のヴィトン製品は文句のつけようが無いほど丈夫で高品質ですので凛とした雰囲気があります。![]()
ショルダーを取り付ける金具も錆びて変色しています。![]()

それなりには有効な修理ですが、ヴィトンには似合わない修理方法です。

革を張り合わせ厚みのある状態で使い続けて来られたので、正規の寸法ですと頼りなく感じます。
当社で作成する持ち手は製品より頑丈ですが、
今回はデザインは変更せずに正規品よりガッチリした厚みで作成します。![]()

さすがに古いバッグですので本体の外周コバ面はモノグラム地が剥がれています。![]()

ご使用には支障ないのですが、このまま使い続けるとモノグラム地がひび割れて欠損します。
モノグラム地を張り合わせ、外周のコバ面を補修した後、仕上げ直します。

内ファスナーポケットの内張りは切り取られて無くなっています。![]()
おそらく、ベタ付き劣化の症状が出たために取り除かれたのだと思います。
良い品だけに修理するべき部分はしっかり修理して良い状態にしてあげたいバッグですが、
今回は持ち手と外周のコバの加工を施します。

カブセを解体して持ち手の取り付け部を内側から見たところです。
カブセの裏には鉄の芯材があり、持ち手の付け根金具と連結固定されていました。

長年頑張ってくれた持ち手とはサヨナラです。 良く頑張ってくれました!

試しに持ち手を解体して芯材を見てみるとバキバキに折れて硬化しています。![]()

ヴィトンらしさや見た目はともかく素人加工で張り合わされた革で耐えていたようです。![]()

カブセの付け根も負担が大きく傷みやすい部分です。
強化加工を施しておくのがベストですが・・・・・・・
バキバキに折れてしまうような芯材は使用せず見えない内側の芯材も本革を使用しています。![]()

コバ面が仕上がると頑丈すぎるくらい丈夫なモノグラム地は、まだまだ活用いただけそうです。![]()

本来の持ち手よりは、かなりガッチリした仕様にしましたが、
デザインを変えていませんので違和感なく安心感があります。
2度と新品購入できない高品質時代のバッグですので大切にご使用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索
(お手紙紹介です)








