
ルイヴィトン モノグラムのウィークエンドとサックプラです。
サックプラで製造から21年が経過していますのでウィークエンドは、
もっと古い年代物です。

21年が経過したサックプラは合成皮革の内張りがベタツキ劣化しています。
サックプラの内張り交換は全体を大きく解体する必要があります。![]()

ウィークエンドは各部に擦れや汚れがあります。

作り込みが洗練されていない頃のワイルドな構造のバッグですが、
使用されている素材は最高品質で革も柔軟性は維持しています。

持ち手も芯材が劣化してボロボロですが外面の革は切れていません。
モノグラム地や革パーツなど同じ品質の素材は存在しないので、
出来る限り元のパーツのままでリニューアルリペアしようと思います。

丈夫すぎるくらいのモノグラム地が使用されていた頃の品ですが、
天部は波打ち変型が見られます。![]()

合成皮革など使用されていない頃のバッグですので、
内張りに使用されている素材も最高品質の豚革です。
内張りやファスナーは問題なく良好です。
出来る限り交換の必要がないように丁寧に使用して欲しい貴重な素材です。

バラバラに解体。![]()

前後のポケットも解体して芯材を入れ込みます。
もちろん見えにくい部分に溜まったゴミも清掃します。

天部テーピング革を取り外すと丈夫なモノグラム地には、
亀裂が多数ありました。![]()
本体も強化して丈夫にリニューアルリペアします。

サックプラの内張り交換は全体を大きく解体する必要があり、
難易度の高い修理です。

今回は内張り交換の御依頼ですが付け根革の縫い付け部に入れてある、
黒いボール紙の芯材がヨレヨレで気になります。

付け根革やカシメ金具を一度取り外して芯材も交換しました。![]()

本体天部は芯材交換でスッキリして強度も増しています。![]()

ベタツキ劣化しないように内張りは本革で作成交換しています。

全てのパーツの芯材を強化芯材に入れ替えながら組み立て直し、
ウィークエンドのリニューアルリペアの完了です。

前後ポケットだけでなく本体全体を強化しましたので、
天部周りの波打ち変型も改善して丈夫になっています。![]()

ボロボロだった持ち手は芯材に本革など3種類の素材を使用しています。
ボール紙の芯材のように硬化してボロボロになる心配はありません。

芯材以外は代用品に変えることなく元の素材のままで復活させました。![]()

サックプラはベタツキ劣化の心配がなくなり、
負担が掛かる付け根革の縫い付け部も丈夫になっています。
ウィークエンドは構造的に新品時より頑丈にしながら、
パーツ交換することなく出来る限り見た目も改善させました。
最高品質の素材で作成されたバッグですので、
出来る限り良い状態を保ちながら大切に活用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索