メッシュのリックです。

ショルダーベルトの中央にはファスナーがあります。

ファスナーを開けると2本のショルダーになり、両肩に背負うことができます。

ショルダーの中央部は革が伸びて細くなり表面がボロボロです。
全体的には、まだまだ使用できそうな状態ですので、
今回は部分的に作成して修理します。

前面にはカブセ付きの大きなポケットがあります。

カブセ裏の内張りが破れてマグネットが取れています。

カブセを本体から外してカブセ裏の内張りを全交換することも可能ですが、
今回は、こちらも部分的に強化して修理します。

ボロボロだったショルダーの一部を取り除き部分的に作成交換しました。

マグネットの取り付け部に革台を作成してマグネットを付け直しました。

かなり頑丈に仕上げていますので何度開閉しても大丈夫です。

高価なブランドバッグでなくても何故か愛着の沸くバッグや財布はあるものです。
他に大きな損傷はなく安心してご使用いただける状態です。
大切にご使用ください。

ｂｙ　レザークリエーション　http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

ISSEY MIYAKE (ミヤケ　イッセイ)のバッグです。

太鼓型の2本持ち手のショルダーバッグで正面のデザインが斬新です。

とても大切にご使用されているようで型崩れしないように詰め物をして保管されています。

簡単な一手間ですが、なかなか出来ない事です。

大切に保管される方は丁寧に使用されますので良い状態を保ちながら
長く愛用することができます。

後面にはISSEY MIYAKE のロゴマークとポケットがあり便利そうですねぇ～

2本持ち手のショルダーは、かなり細いデザインです。

負担が掛かる付け根は伸びて更に細くなっているようです。

こちらの付け根は白い繊維が飛び出しています。

解体してみると薄い布テープが内側に貼り合わせてありました。
この部分の布テープを張り替えるだけ！？・・・が普通の修理ですが・・・

細いショルダーの強度を補うために貼り合わせてある布テープですが、
D金具に擦れる部分はボロボロで芯材の役目は果たせていません。

同じ箇所に布テープを貼り合わせても同じようにボロボロになってしまいます。

強化芯材がD金具に擦れて傷んでしまわないように、
ショルダーの折り返しを剥がした内部に強化芯材を入れ込んで組み立てます。

元通りに組み立て完了です。

芯材の繊維がボロボロになって出てくることはありませんし、
芯材が傷まないということは強度を長く保つことができます。

ショルダーとD金具が擦れる部分には薄い布テープの代わりに本革を入れてあります。
いつものように少しやり過ぎかもしれませんが、丈夫過ぎても支障はありませんね！

裏側から見てもステッチまで元通りですが強度は格段にアップしています。

安心して長くご使用いただくために最善の加工を施してあります。
これまで同様に大切にご使用ください。

ｂｙ　レザークリエーション　http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

Romeo-Santamaria　ロミオ・サンタマリアのバッグです。

ワニ革など爬虫類のバッグメーカーでイタリアの老舗なんですが、
今年、中国のメーカーに買収されてしまいました。残念！

前面にはステッチロゴマーク入りの大きなポケットが付いていますが、
底の方は外周テーピング共々、変形が見られます。

前ポケットはマグネットでロックされる構造ですが、
重い荷物をいれるとマグネットが外れてバッグが大きく変形してしまいます。

後面はポケットはありませんが同様に型崩れがあり重すぎる荷物だと変形します。。。

今回は前面の加工のみ承りましたのでポケット部を解体です。
ワニ革に床革を貼り合わせてありますが型崩れを防止するような芯材はないようです。

底面にはボール紙を芯材として貼り合わせてあります。

芯材を貼り合わせてある底面は変形なくスッキリしています。

前面の内部構造を変更して型崩れを補正しました。

重い荷物を入れてもマグネットが外れたり変形したりしないように、
外観のデザインなどは変更せずに内部構造の強化で対応しています。

今回は重症だった前面のみの加工でしたが、
前面がスッキリすると軽症だったはずの後面の変形が気になります。

高価な良いバッグですので早めの対策を施されることをお勧めいたします。

大切にご使用ください。

ｂｙ　レザークリエーション　http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

（お手紙紹介です）
有限会社レザークリエーション　様

昨日バッグが届きました。

大変綺麗になっていました。
この度はありがとうございます。　また機会がございましたら
どうぞよろしくお願いいたします。

栃木県　S　様

ご依頼いただいた部分は、かなり頑丈になっています。
重たい荷物を入れても以前のようにポケットが外れて変形することはありませんので、
安心してご使用ください。
ただ、とても良いバッグですので後面も頑丈に加工することも
将来的には思案されることをお勧めいたします。
大切にご使用ください。

イギリスのファッションブランドでkent&curwen(ケント&カーウェン)のメッシュバッグです。

付け根革にホツレが見られます。

ショルダー持ち手も編み込みメッシュで手の込んだ作り込みがされていますねぇ～。

こちらも縫製が緩んでいるようです。

強度的には意味がありませんが、こちらは4重に縫われて団子状態です。
縫製ピッチ（間隔）や縫返しの状態から細かなことは気にせず仕上げられているようですね。

内張りを解体して裏側から見てみると・・・・
メッシュ本体にはガーゼのような布が全面に張り合わされています。

メッシュの型崩れ防止には一役かっていますが、
持ち手付け根など負担が大きな部分には役不足のようです。

この部分を強化して付け根革を全て縫い直します。

本体裏面を強化して付け根革を縫い直しました。

4箇所とも違和感がないように同じように縫製しています。

付け根革の取り付け角度が力の掛かる方向に対して垂直でないデザインです。

容量のあるバッグですが本体もメッシュで丈夫な芯材は使用されていませんので、
長く愛用するためには重い荷物は避ける方が無難かもしれません。

ファッション性の高いバッグですので酷使せず軽めに使用して、
お洒落を楽しむ使い方がベストです。

大切にご使用ください。

ｂｙ　レザークリエーション　http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索
 

ブルガリのトートバッグです。

持ち手や付け根革など刻印入りのカシメ金具で固定された構造です。

ブルガリのロゴワッペンも少し小さな刻印入りカシメがあしらわれて統一感を演出しています。

後面も同じ作り込みですが、カシメ金具が抜けて持ち手が外れています。

圧入して留めるカシメ金具は抜け落ちると通常は再利用できないパーツです。
しかし、ブランドロゴが刻印されていますし、この部分だけ別の金具にはできません。

金具を再生加工して元通りに付け直します。

カシメ金具を付け直すには内張りを解体する必要があります。

刻印入りカシメ金具の再生完了です。

正確にかしめられた金具は革と金具が密着しています。

金具と革の間に爪が入り込むような隙間が出来ていれば要注意ですので、
刻印マークの入った純正パーツを紛失しない内に再生加工しておくのが無難です。

ｂｙ　レザークリエーション　http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

グッチのセもショルダーバッグです。

小さめのシンプルなバッグで色も黒なのでトラブルの少ない良いバッグです。

セミショルダーは前後面で持ち手を捻るように取り付けてあります。

後面側の持ち手付け根はバッグを正面から見ると裏面が前を向きます。
この辺りのデザインはイタリーならではですね！

内張りの合成皮革が劣化してべた付いていますので交換が必要です。

内ポケットを取り外した部分ですが綺麗に見えるでしょ？

指で軽く撫でるだけで・・・・

もう一回・・・

劣化した合成皮革が元に戻ることはなく悪化するだけです。
バッグ本体やファスナーなどにまで悪影響を与える前に早めの対策が必要です。

二度とベタ付き劣化しないように本革で内張りを作成して交換しました。
デザインなどは変更せずマークや内ポケットも元通りです。

大切にご使用ください。

ｂｙ　レザークリエーション　http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

（お手紙紹介です）