ハンドバッグをリュック仕様に

バンブー持ち手のバッグとボリード型のバッグです。

ボリードモデルのバッグは後面に大きなポケットがあるのですが、
今回はこのバッグをリュックとしても活用出来るようにします。

バンブー持ち手のバッグは内側と外面をマグネットロックで閉じる仕様です。
今回は前後面とも内側と内側が閉じるように変更依頼です。

内張りを解体してマグネットロックを付け直します。

ボリード型のバッグも内張りを解体してリュックショルダーを
取り付けるための加工を3箇所に施します。

グレー系の本革でリュックショルダーを作製しました。

取り外し式のショルダーを希望されていましたので、
ナスカン金具で引っかけるのが簡単で手っ取り早いかと考えていましたが、
金具と金具が擦れ合うとガチャガチャしますし重くなります。
何よりデザイン的にも安っぽく仕上がるので工夫しました。

長さ調整も必要とのことでシンプルデザインで高品質なバックルを選択。
少し高価な金具ですがバッグに似合います。

ショルダーを短くすると先が長くなります。
これは、これで可愛いと思いますが・・・

ループ革を作製しましたので折り返すことで収納できます。

御依頼いただいていた肩当てパーツも希望通り厚みがあり柔らかです。
3.5センチ幅の肩当てですがご依頼時はショルダー幅を3.5㎝にする依頼
でしたので肩当てパーツをご提案しました。
簡単にショルダーベルトから抜き取ることができますので、
スッキリさせたい場合は取り外すのが良いかと思います。

バンブー持ち手のバッグは内側と内側が閉じれるように仕様変更完了。
この方が使いやすいと思います。

ショルダーを取り付ける3点の付け根革もバッグ本体側も強化加工を施し、
リュックで使用しても問題ないように加工しています。
作製したショルダーも全体に強化加工を施していますので、
安心して活用いただけます。

大切に長くご愛用ください。

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三つ折りベアンの修理

使い込まれた状態のエルメスの三つ折りベアンです。

傷みやすいベロ革は周囲から芯材が飛び出しています。
黒くなった部分は表皮が剥がれ汚れが染み込んだ状態です。
また、緑色の汚れはH金具の青錆が色移りした物です。

傷みやすいベロ革だけでなく外面全体がスレスレで、
表皮が剥がれたまま活用していたので革の劣化も進行しています。

財布では一番傷みやすい折り曲げ部は擦れが激しいです。

糸が擦切れて口が空いた折り曲げ部もあります。
三つ折り財布は傷みやすい折り曲げ部が多くなりますので要注意。

小銭入れの中もスレスレ。

深い傷やメッキ剥がれがあるH金具は再メッキします。
表皮が剥がれた部分は脂分が抜けて革が硬化してひび割れが発生します。
このように劣化させてしまう前にメンテナンスするのが最善です。


弱っていた縫製糸は全て取除きました。

HERMES刻印があるポケットは少しヨレヨレですので強化します。

ベロ革以外には芯材がない革だけの構造ですので劣化した革だけでは不安。
負担が掛かる部分には強化加工を施し耐久性を上げて組み立て直します。

小銭入れの中も表皮が剥がれた部分に汚れが染み込んでいますが、
金属のコインを入れるので避けようが無い損傷です。

各部の強化加工を施す前に出来る限り汚れを取除きます。
汚れの上から塗装される業者もありますが・・・

出来る限り革に染み込んだ汚れを取除きました。

汚れを取除くと擦れ具合が鮮明です。
ここまで悪化させてからのメンテナンスよりも革が劣化する前が最善です。

両側の底角は磨り減って角が丸くなっています。

開いてみると革が磨り減ってV字に欠損していることがわかります。
両側とも欠損していますので修復しながら強化します。

各部を強化しながら組み立て直しリニューアルリペア加工の完了です。

小銭入れの中も綺麗に。

磨り減って丸くなっていた底角も復元させました。

全ての折り曲げ部を強化しながらコバ面も仕上げ直しています。

スレスレだったベロ革も芯材交換しながら強化しています。
各部を強化しながら組み立て直したことで構造的には安心して活用出来ますが、
劣化が進行した素材が新品に戻った訳ではありませんので、
詰め込み過ぎに注意しながら活用されることをおすすめします。

各部に見られた擦れや黒く染み込んだ汚れも目立たなくなりましたので、
出来る限り良い状態を保ちながら大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
先ほど、エルメスのお財布が届きました。
とても綺麗になって戻ってきて嬉しいです。
ありがとうございました。
いくつかお伺いしたいのですが、革の表面のざらつきは、
使用していくうちに馴染んでくるものでしょうか?
また、ベロ革部分の亀裂や剥がれについて、
これ以上悪化させないために、
使用する際に気をつけたほうがよいことや、
お手入れ方法などがあれば教えていただけますと幸いです。

茨城県 T 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
ご推察いただきましたように塗装によるざらつきは、
少しでも擦れへの耐久性を上げるためでして、
活用していると少しずつ馴染んできます。
革が劣化してひび割れた部分は素材自体の問題ですので、
改善することはありませんが塗装加工で表面をカバーしていますので
劣化を遅らせる効果があります。
傷みが激しかったベロ革や付け根のループ革は、
ブログに掲載したとおり表皮がなくなるほど擦れが激しかったので、
革の劣化は底面や折り曲げ部以上に柔軟性が低下していました。
それらの部分は芯材交換や強化加工を施していますので、
構造的には問題なく活用出来るように丈夫に仕上げています。
バッグや財布は新品時からのお手入れが最も効果的で、
表皮がハガレ、革素材の柔軟性が低下してひび割れが発生してからですと、
大きな効果は期待できません。
しかし、ミンクオイルなどを薄く塗り込んで表面をガードすることで、
現状からの悪化を遅らせる効果は一定程度あると思います。
良い状態を保つには、早めの修理メンテナンスと詰め込み過ぎに注意して、
丁寧に取扱うことが最も効果的です。
出来る限り良い状態を保てるように大切にご愛用ください。



有限会社レザークリエーション

シャネル財布の修理

長年のご使用で各部に損傷が見られるシャネル財布です。

両側の折り曲げ部はボコボコと変型してカブセ周囲は革が擦切れて
芯材が露出しています。

カブセ外周は全体的に擦切れて芯材が露出しています。
ここまで状態が悪化すると直営店などでは手遅れと判断されてしまいます。

ボコボコの折り曲げ部も擦切れヤブレが見られます。

反対側も同様に。。。

後面のベロ革も周囲は擦切れて芯材が露出。
ホック金具に巻かれていた革がなくなってしまうほどですので、
他の部分もスレスレで一皮剥けたような状態です。

FLOXのホックですので製造から30年以上は経過しています。
ホックには青錆が発生していますが再利用したい金具です。

解体。

この角度から見ると表皮全体が毛羽立ったようにスレスレなのがわかります。
最高品質時代の財布だけにもっと早い段階でメンテナンスして欲しかったです。

解体するとボロボロ具合がよくわかります。
良い革で作製されていた最高品質時代の財布ですが、
ここまで悪化させると活用出来るように復活させるのも至難です。

外周は全体的に擦切れて裂けています。

カブセ外周は全体が擦切れた状態で限界を超えるまで活用された財布です。

芯材や内布などを交換しながら外周を修復してリニューアルリペア完了

傷みやすいベロ革は作製交換して革巻きホックは再生しました。
ボコボコだった折り曲げ部も強化加工で復活です。

内部材も出来る限り改善させています。

擦切れて裂けていた外周は元通りに復活させています。

全体的に表皮が剥がれて起毛革のように毛羽立った状態の革を
補修補色加工するのに悪戦苦闘しましたが外周の擦切れヤブレもなくなり、
引き続き活用いただける状態に改善しています。

FLOXホックも交換することなく再利用しましたので、
出来る限り長く大切にご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
有限会社レザークリエーション
ご担当者さま

お世話になっております。
無事に財布が届きました。
あのボロボロの財布をまた使用できる状態にしていただき
ありがとうございました。
今後は専用の袋に入れて大切に使用したいと思います。
もう使用することはないけれど、
捨てることが出来ず約25年保管していた限界を超えた財布でした。
これまで修理は考えたこともなかったのですが、
品質の良かった時代の物をまた使えるのであればと
御社に修理をお願いいたしました。
ただ、やはりあまりに酷い状態でしたので、
お手を煩わせてしまいました。
申し訳ございません。
また、素敵な〇〇〇〇〇もありがとうございました♡
涼しくなってまいりましたが、夏の疲れが出ませんようにご自愛ください

奈良県 K 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
難易度の高い修理でしたが問題なく活用いただける状態に復活しましたので、
大切に長くご愛用ください。

ホワイトハウスコックス財布の修理

使い込まれたホワイトハウスコックスの財布です。

折り曲げ部は糸の擦切れホツレだけでなく折り返した革も擦切れています。

反対側の折り曲げ部も同様に。。。

カブセの折り曲げ部も擦切れて穴が空いています。
縫い直すことも不可能な状態ですので基本的に手遅れ状態と言える状態です。

外面は黒に近いネイビーですが内側はピンクです。
全体に黒い汚れがありますが表皮が剥がれた部分に汚れが染み込んだ症状です。

札入れ部の内布も擦切れています。

ホックとコインで挟まれて擦れる部分は革が擦切れて金具が露出しています。

小銭入れのカブセ側もホック取り付け部が大きく裂けています。

今回はリニューアルリペア加工ですのでバラバラに解体。

解体すると穴が空いた部分がよく解ります。

こちら側も同様に。。。
穴が空いた部分以外も外周はスレスレで切れてしまう寸前です。

擦れや汚れを気にするタイプの財布ではありませんが、
表皮のハガレが多数見られましたので少し改善させました。

小銭入れの中は本革で丈夫に作成。

擦切れて穴が空いていた折り曲げ部だけでなくスレスレだった外周は
全体的に強化しながら修復しました。

各部を強化しながら組み立て直し組み立て直しましたので、
構造的には新品時より丈夫です。

内部材や外面の擦れや汚れも少し改善させましたので、
大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
有限会社レザークリエーションさま
お世話になっております。
先日、無事に受け取りました。
この度は丁寧に加工していただき、ありがとうございました。
加工後、革の肌触りが少し変わったように感じましたが、
使い込んでいくうちに、また少しずつ馴染んでいくのかなと思っております。
これからも大切に使いながら、革の風合いの変化も楽しんでいきたいと思います。

神奈川県 S 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
擦れて表皮がざらついた革も塗料で完全に覆うことで、
表皮をつるつるにすることは可能ですが合成皮革のようになり、
革が呼吸できなくなってしまうので耐久性が低くなります。
今回は革が呼吸できるように表皮を完全に覆うような塗装はしていませんので、
使い始めは軽度なざらつきを感じると思いますが、
ご推察の通り活用していると自然に馴染んできます。
出来る限り良い状態を保ちながら大切にご愛用ください。




グルカの修理

GHURKAのNo.32 Trekkerです。
1980年代のバッグであることを考えると綺麗に見えますが、
30年以上が経過した年代物ですので各部に素材劣化が見られます。

金具には錆や変色が見られますが負担が掛かる付け根革や持ち手は、
使用に耐えられる状態です。

傷みやすいポケットのベロ革も大丈夫そうな感じです。
革が薄いテーピング革は柔軟性が低下していますので、
解体すれば指先で切れてしまう強度だと思われます。

持ち手ホックの変色を気にされているとのことで再生します。

マチ天部は折れ曲がるだけでなくファスナースライダーも擦れるので、
傷みやすい部分です。

接着材を使用した形跡があるテーピング革は作製交換します。

内側の底板はステッチの擦切れや底鋲の裏金具には錆や腐食が見られ、
布地にも錆が色移りしています。
また、底板の芯材はバキバキに折れているようで交換が必要です。

外面の底板も芯材が劣化していますので交換します。
5箇所の底鋲がサビサビで本体にも錆が色移りしています。

芯材交換のために底鋲を取り外しました。
元の底鋲を使用したいのですが錆や腐食が激しく一工夫必要です。

底板は縫製糸が残っている部分も簡単に剥がれてしまうほど、
縫製糸が劣化しています。

経年劣化で硬化した底板はバキバキです。

内側も外側も底板はバキバキ。

底面の布地も亀裂が多数見られます。
厚みがある布地ですが劣化していますので指先で切ることができる状態。
このタイミングで芯材交換は最後のチャンスだったかもしれません。

この辺りも同様に。。。
予定外ですが切れた部分は補強加工を施し芯材交換します。

本体側も縫い込まれていた部分にも亀裂が見られます。

こちらも同様に。。。
予定外ですが補強加工を施して組み立てます。

マチのテーピング革を取り外しました。

裂けていたのはテーピング革だけでなく本体も裂けていました。
こちらも予定外ですが補強してからテーピング交換します。

持ち手のホック金具を解体。

サビサビの底鋲は洗浄しただけですと黒いままですが、
出来る限り研磨してみました。研磨しても腐食の傷が深いです。

布地に色移りした錆も出来る限り取除きましたが取れません。

布地劣化だけでなく錆が色移りした部分は硬化していて、
折り曲げるだけで裂けてしまいそうです。
底鋲を取り付けても錆が見えますし強度も心配なので少し工夫します。

裂けた部分を強化しながらテーピング交換完了。

バッグの雰囲気に合うようにアンティークメッキで仕上げて再生。

底板の心材を交換して組み立て完了です。

底鋲と布地の間に革パーツを挟み込み錆汚れを隠しながら強化しました。
サビサビに腐食していた底鋲もアンティークメッキで復活です。

内側も同様に。。。

予定外の加工が多くなりましたが製造年代を考えると素材劣化は、
避けようがありません。
見た目の美しさとは裏腹に年代なりの強度低下は各部にありますが、
当時のグルカにしかない雰囲気を保っていますので魅力的です。

年代物ですので労るように活用しながら大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
お世話になっております。
〇〇です。
鞄確認致しました。
大変綺麗に仕上げていただき本当にありがとうございます。
お気持ちのお品もありがとうございます。
またブログも大変興味深く何度も何度も読ませていただきました。
実はグルカのツイル生地には年代によって劣化に対する耐性?に差があるらしく、
他の年代はどうなのだろうと興味がわきました。
今回修理いただいた鞄は大事に使わせていただきます。
また修理等必要な事になれば是非お願いさせていただければと思います。
宜しくお願いします。

東京都 T 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
古いグルカでしか味わえない雰囲気があり、
ヴィンテージのグルカはお洒落ですし使いやすいバッグです。
出来る限り良い状態を保ちながら大切にご愛用ください。




エリプスの修理

ルイヴィトンのエリプスMMです。
立体成型で作製された特殊なバッグでリュックモデルもありましたが、
他のブランドでは見ることがない構造のデザインです。
作製する難易度が高いバッグだけに製造期間は短かったバッグです。



モノグラムと言えばヌメ革パーツが基本ですが、
他店様で交換された持ち手は茶色い革を使用されています。

今回は限界を超えた付け根革4箇所の作製交換を承りました。

付け根革の作製交換のためには本体の解体や刻印入りカシメ金具の再生が
必要になります。
当社では新品のヌメ革を使用して作製してカシメ金具も再生します。

解体。
持ち手を作製交換した修理店では立体形成されたバッグへの加工や、
刻印入りカシメ金具の再生が難しかっただと考えられます。

変色した刻印入りカシメを切断して取除きましたので、
再利用できるように再生します。
一枚革を折り返しただけの付け根革は裏面からもヌメ革を貼り合わせ、
強化芯材を挟み込みながら丈夫に作製します。

付け根革を縫付ける際に内張りごと縫付ける修理業者も多数ありますし、
代用のカシメ金具を取り付けるために穴を空けてしまう修理業者も多いです。
今回は付け根革の修理はしていなくて良かったです。

新品のヌメ革で付け根革4箇所を作製交換しました。
本体を解体して縫製していますので内張りも元通りです。

数ヶ月すればパイピング革などの色に馴染むようにミンクオイルも
塗り込んでおきました。

強化しながら作製した付け根革はカシメ金具も元通りに作製交換。

ルイヴィトンでなければ製品化できなかったと思えるエリプスは
今となっては貴重なバッグです。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)
お世話になっております。
本日、エリプスが無事に到着しました。
とてもきれいに修理していただきありがとうございます。
母から譲り受けた古いものですが、また使い続けることができそうです。
ほかにも修理をお願いしたいものがありますので、
予約再開の際にはご連絡させていただければと思います。
このたびはどうもありがとうございました。
是非またよろしくお願いいたします。

東京都 U 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
ルイヴィトンにしか作れないといえる良いバッグですので、
出来る限り良い状態を保ちながら大切に長くご愛用ください。