GUCCIの財布です。
折り曲げ部のテーピング革が擦り切れて無くなっています。
定番の修理個所ですので問題なしと、余裕で眺めていましたら・・・・
GUCCIの表地がテーピング革のラインに沿って大きく裂けています。
この財布は外周に黒い革のテーピングが縫い付けられています。
財布を作成する工程の中にテーピング革を切り添える作業があります。
どうやら、その工程で刃物が深く入り過ぎてGG柄の表地まで裁断してしまったようです。
糸をほどいてテーピングを外してみました。
直線的に刃物で切られた損傷で使い込んで破れた症状ではないのがわかります。
*生産段階でのダメージですから新品時の修理依頼も多いです。
メーカーでは、どのように修理して新品販売されているかは、ナイショです。
しかし、ブランド品と呼ばれる高価なものですから、丁寧に作成してもらいたいですね!
こだわりすぎの当社では大きく開いた内側から補強加工して組み上げていきます。(GG布地の裏側です)
破れていた折り曲げ部のテーピング革も再生してGG柄表地もスッキリ!!
0.2~0.3ミリの薄い革だけを下の布地を切ってしまわないようにカットするのは難しい工程です。
外周をテーピングされている財布を持っていたら革をめくり上げて周囲を確認してみてください。
多くの財布が下地までカットされてしまっています。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索