1997年製造のサックプラと1995年製造のソミュールです。
ルイヴィトンのモノグラムでは最高品質時代のバッグです。
少し波打ち変型が見られるサックプラは内張りとヌメ革パーツの交換。
ソミュールはリニューアルリペア加工のご依頼です。
ご依頼はありませんがサックプラは底角に擦り切れヤブレがあります。
底角4箇所はモノグラム地が欠損して穴が空いています。
付け根革の縫い付け部以外は芯材が無いサックプラは波打ち変型が
避けられません。
ヌメ革パーツを作成交換しながら刻印入りか締め金具は再生します。
ベタツキ劣化した合成皮革の内張りをカバーするように、
赤いキャンバス地で内布を作成して貼り付けてありました。
修理方法としては素人加工ですがヴィトンのロゴワッペンが見えるように、
作成されています。
内張りの作成交換は赤いキャンバス地を希望されています。
ソミュールはヌメ革パーツを作成交換しながら各部を強化します。
刻印入りカシメ金具などは青錆が発生。
サックプラをバラバラに解体。
モノグラム地を裏側から見ると前後面の天部にだけボール紙の芯材が、
入れてあります。
古い品ですので芯材はボロボロですので予定外ですが作成交換します。
最高品質時代のモノグラム地は状態が良く、まだまだ現役です。
変色や青錆が見られる刻印入りカシメ金具は再生加工して使用します。
底角に空いた穴。
内張りと革パーツの交換のご依頼ですが・・・
ソミュールもバラバラに解体。
1995年当時も高価でしたが価格が高騰した今となってはお買い得でした。
この頃に購入された方は二度と手にできない品質のバッグを
購入されていることになります。
切断して取り外した刻印入りカシメ金具は再生して、
変色した金具は磨き込みます。
サックプラのカシメ金具を再生して変色腐食が見られる角管金具は、
対比のために3個だけ磨いたところです。
サックプラはリニューアルリペアではないのですが磨いてしまいました。
ソミュールの金具も同様に。。。
サックプラのヌメ革パーツと内張りの作成交換完了です。
前後面全体に芯材を入れ込みましたので波打ち変型も改善しています。
付け根革も持ち手も強化芯材を入れ込んでいます。
赤いキャンバス地で作成。
マチなど縫い合わせ部は負担が掛かる部分ですので強化しています。
底角4箇所の穴空き欠損部も修復してリニューアルリペアを超えました。
ソミュールも最高品質の革を使用して各部に強化加工を施し組み立て完了。
古い品ですが最高品質時代のバッグですので、まだまだ活躍してくれます。
染色や塗装がされていないヌメ革は色やけや汚れは避けようがありませんが、
汚れや色やけも含めて使い込む変化を楽しむ素材です。
出来る限り良い状態を保ちながら大切に長くご愛用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索
(お手紙紹介です)
ご担当者様
品物が届きました。
今回もとても良い仕上がりで、驚くばかりです。
久しぶりのヌメ革の香りに、懐かしさをかんじています。
初めて購入したヴィトンのソミュールで、
これからは娘に使ってもらいます。
ありがとうございました。
神奈川県 M 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
品質が低下した今となっては、羨ましく思えるバッグです。
大切に長くご愛用ください。