
ルイヴィトン タイガの二つ折り財布です。

カードポケットや折り曲げ部などに擦れは見られますが、
2002年9月製造で14年が経過した財布という事を考えると、
丁寧に活用されていることがわかります。

折り曲げ部は革が擦り切れて穴が空いています。![]()

反対側も擦り切れ穴が空き、表皮が無くなった部分には汚れが染み込んでいます。
両側の折り曲げ部は解体して強化芯材を入れ込みます。

角部も擦れやすい部分で擦り切れ穴が見られます。

角部は折り曲げ部のように屈曲しない部分ですので補修加工で整えます。

カードポケットの内張りが剥がれた部分は接着し直します。

札入れの仕切りも天部が全体的に剥がれています。

折り曲げ部を解体すると擦り切れ穴の状態がよくわかります。
基本的に直営店では、ここまで悪化すると修復不可能と判断されてしまいます。
こんな状態まで悪化する前にメンテナンスしておくのが最善でしたが、
今さら、そんな事を言ってもしかたありません。
引き続きご愛用いただけるように、
強化芯材を入れ込みながら擦り切れ穴を塞いで組み立て直します。![]()

こちら側も同様に。。。。。

折り曲げ部を解体すると縫い込まれている部分が、
しっかりと縫製されていませんでした。

黒くなった汚れを取り除くと擦れ具合が鮮明です。
表皮が無くなった部分は塗料を吸い込んで発色しませんので、
補修加工で整えてから補色します。

折り曲げ部の復元強化加工の完了です。
擦り切れ穴が無くなり強化芯材で丈夫になっています。

こちら側も同様に。。。。。

擦れ部も少し補色しながら縫い込み部もしっかりと縫製しておきました。![]()

角部の擦れも改善しています。

14年以上経過した財布ですが、まだまだ活躍してくれますので、
丁寧に取り扱いながら大切に長くご愛用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索