年代物のプチノエと二つ折り財布です。
古い品だけに丈夫な素材で丁寧に作成された良い品です。
古い品ですので底面にはシミ汚れがあり革パーツは経年劣化で硬化しています。
良い品ですので革パーツを全て交換するのが理想的ですが、
今回は傷みが激しいテーピング革のみ新品の革で作成交換の御依頼です。
二つ折り財布は欠損や劣化があり直営店では断られてしまう状態です。
内部材も変色や汚れや擦れだけでなく劣化が激しく限界を超えています。
1988年に作成された最高品質の財布でなければ諦める状態です。
このままでは長くは使用できませんのでリニューアルリペアを施します。
内張りも本革が使用されていたころの財布ですのでベタツキ劣化はありません。
バラバラに解体。
小銭入れのカブセも折り曲げ部は擦り切れて穴が空き、
全体的に劣化していることがわかります。
パーツごとにチェックしていくと各部に擦り切れや穴開きが見られます。
同様に。。。。
黒い汚れを取り除くと表皮が剥がれた擦れ具合がわかります。
製造からの年数を考えると納得できますし、
これほど長持ちする品質の財布を製造していたことが凄いです。
ルイヴィトンは頑丈というイメージは、このころの製品のおかげです。
新品のヌメ革でプチノエのテーピング革の作成交換完了です。
当時のヌメ革に負けない品質の革を使用していますし、
すぐに色焼けしてきますので周囲の革に馴染んできます。
手遅れ状態だった二つ折り財布もリニューアルリペアの完了です。
20か所以上の強化加工が必要でしたが内部材も復活。
小銭入れの中も綺麗です。
さすがに内張りも劣化していましたので新品の革で作成交換しています。
全体的な強化加工で構造的には新品時より丈夫に仕上げていますので、
使い始めは固さを感じるかもしれませんが少しずつ馴染ませながら、
大切に長く活用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索