ミニダヌーブとキーポル


ルイヴィトンのミニダヌーブとキーポルバンドリエールです。

 

 

 


1992年に製造され32年が経過したキーポルですので、
ヌメ革パーツは柔軟性が低下して劣化しています。

 

 

 


最高品質時代のルイヴィトンですのでモノグラム地は良好です。

 

 

 


刻印入りカシメなど金具類は変色して青錆も発生しています。

 

 

 


パイピング革には無数の亀裂が発生しています。

パイピング革に亀裂が発生するとモノグラム地に負担が掛かり、
モノグラム地にまで亀裂がでてきますが今回のバッグは問題なし。

良い状態をキープされていますので外面のヌメ革パーツを作成交換します。

 

 


小さく可愛いミニダヌーブ1991年製造でキーポルより古い品です。

 

 

 


本革の内張りには表皮が剥がれた擦れや汚れが見られます。

 

 

 


経年劣化で柔軟性が低下した付け根革が切れています。
しかし、本体の押し潰れて変型しているのが一番残念です。

タオルなどを詰め込んで形を整えて保管すると変型を抑える効果があります。

 

 


前後面もボコボコと変型しています。

解体してヌメ革パーツを作成交換しながら変型も補正します。

 

 


バラバラに解体。

自分でバラバラにしてから組み立て直すことにうなだれます。

 

 


青錆や変色が見られる金具。
再利用が不可能な刻印入りカシメ金具も再生加工します。

 

 

 


ミニダヌーブもバラバラに解体。

 

 

 


内張りの擦れ傷や汚れを改善させました。

 

 

 


刻印入りカシメ金具を再生してメッキパーツは音波洗浄しました。

 

 

 


変色した金具は半日かけて磨き込んでピカピカに。
とくに使用するには問題ない磨き加工ですが磨いてしまいました。

 

 


南京錠もサビサビで変色や小傷が見られます。

 

 

 


使用する機会は少ないと思いますが・・・

 

 

 


磨いてしまいました。

 

 

 


外面のヌメ革パーツを作成交換しながら各部を強化して組み立て直し、
刻印入りカシメ金具を再生しながら金具を磨き込みました。

 

 

 


負担が掛かる部分には強化加工を施してあります。

 

 

 


持ち手の付け根革も同様に。。。

 

 

 


最高品質のファスナーで交換しています。

元のファスナーですと片側のスライダーの開閉が固かったですが、
今後はどちらのスライダーもスムーズに開閉できます。

 

 

 


ミニダヌーブも本体全体を強化しながらヌメ革パーツを作成交換して、
内張りの擦れ傷や汚れを改善させリニューアルリペア完了です。

 

 


マチや前後面には強化芯材を入れ込んで付け根革も強化しています。

 

 

 


どちらも年代物だけに二度と買い換えできない品質のバッグです。

どちらも30年以上が経過したしたバッグですが、
丁寧に活用すれば、まだまだ活躍してくれる状態に復活です。

塗装加工などが施されていない素のままの革は、
変色など経年変化を楽しむ素材ですが汚れや湿気を吸い込みやすいので、
ミンクオイルクリームなどを薄く塗り込んでおくと扱いやすくなります。

良い状態を保ちながら大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)

レザークリエーション様

お世話になっております。
修理品を先程受け取りました。

ブログを拝見しました。たくさんのお写真と説明文で修理の様子がよくわかります。
戻ってきたバッグたちを前にして、ひとつひとつ大変な作業だったのだなあと
丁寧で細やかなお仕事に改めて感謝しております。
可愛い〇〇〇〇〇〇もありがとうございます。
元気で綺麗な状態になった、それぞれに想い出のあるバッグたちを
また大切に使っていきます。
今回もお引き受けくださりありがとうございました。

毎日毎日、難易度の高い細やかな作業の連続で、
目も肩も腰も心も相当お疲れのこと思います。
皆様どうぞお身体大事になさってくださいね。

群馬県 S 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
御依頼いただきました品9点とも、
丁寧に活用すれば長く活躍してくれる状態です。
大切に長くご愛用ください。

美味しそうな焼き饅頭と花山うどんの贈り物も頂戴しました。
テレビで見たことがある「ひも川うどん」と焼き饅頭。
美味しくいただきます。