ルイヴィトンのモノグラムミニ(マリーとジャンヌ)です。
マリーは持ち手が倒れて付け根の縫製糸も切れて外れています。
反対側の持ち手も同様に。。。
古い品ですので芯材が劣化して変型も見られます。
底付近が大きく変型していますので自立しない状態です。
マチも折れ込む様に大きく変型しています。
この辺りは使い方や芯材劣化よりも保管状態に問題があると考えます。
バスタオルなどを詰め込んでバッグの形を整えたまま保管することが、
良い状態を保つにためには有効です。
構造的には問題がありませんので外面のクリーニングや
内張りの作成交換は今回は見送られました。
ジャンヌも芯材が劣化しているようで凹んでいます。
マチの変型は保管状態の問題です。
ショルダーベルトの付け根は少し心配ですので強化加工を承りました。
内張りを解体して刻印入りカシメ金具8個や底鋲5個を取り外しました。
芯材は粉々です。
倒れていた持ち手を取り外しましたが縫い付け部は折れ曲がったままです。
持ち手の付け根部を解体して強化芯材を入れ込んで組み立て直します。
ジャンヌの芯材も粉々です。
新たな芯材を入れ込むための中の清掃だけでも一苦労します。
作業中はズボンや床が黄色い粉だらけで悪戦苦闘。
前ポケットの芯材も劣化していますので解体して清掃し芯材を入れます。
ジャンヌもショルダーベルトを取り外して強化します。
解体しないとわからない部分ですが内側から見ると切れる寸前でした。
内張りや持ち手や前ポケットを組み立て直して芯材交換の完了です。
倒れていた持ち手もバッグ本体も自立してスッキリです。
刻印入りカシメ金具も再生して元通りです。
マチも幅が出て本来の形状に復活。
傷みやすい持ち手付け根4箇所が強化されたことで安心です。
ジャンヌも劣化した芯材を取除き強化芯材を入れ込みました。
凹んでいた後面も改善。
マチ幅も復活して強化したショルダー付け根も安心です。
芯材劣化や変型で活用不可能でしたが持ち手付け根なども強化したことで、
活用いただける状態に復活しました。
保管時に形を整えるようにするだけで良い状態は保ちやすくなります。
大切に長くご愛用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索