ルイヴィトンの修理


ルイヴィトンのエピ サンクルーとモノグラム ポパンクールと
モノグラムリバースのショルダーベルトです。

 

 

 

 


通常のモノグラム地の下地と絵文字の色が反転したモノグラムリバース。
ショルダーベルトの全長を短くする難しいご依頼です。

 

 

 

 


最高品時代に作製されたサンクルーですが年代物ですので、
ポケットの中の合成皮革がベタツキ劣化しています。

 

 

 

 


内側のファスナーポケットの中もベタツキ劣化で使用できません。

後面ポケットや内ポケットの内張りを作製交換するとなると、
本体を大きく解体する必要があります。

 

 

 


ポパンクールは最近のモデルという認識でしたが、
2006年1月製造なので、このバッグでも15年近く前に製造されています。

年を重ねると年月の経過が早すぎます。

 

 

 


テーピング革は劣化して硬くなり欠損やひび割れがあります。
本体のモノグラム地まで損傷が及ぶ前に作製交換が必要です。

 

 

 

 


マチ部材で厚みが変わる部分はテーピング革が切れやすい部分です。

錆びて変色した刻印入りカシメ金具も取除かなければ、
テーピング革の作製校は出来ません。

 

 

 


ファスナー引き手革が切れてしまうのは定番の損傷。

切れてしまうのも納得のデザインと構造ですが、
デザインやサイズは変えることなく出来る限り丈夫にします。

 

 

 


ショルダーベルトも革が劣化して硬化しています。

 

 

 

 


素材自体が限界を迎えていますのでショルダーベルトは作製交換します。

 

 

 

 


付け根革も表皮に亀裂が見られますが、しばらくは大丈夫な様子。

 

 

 

 


こちらの付け根革も亀裂が見られますが、もう少し頑張れそうです。

 

 

 

 


ファスナーエンドの革パーツは切れています。
使用には問題なく、ファスナー交換のタイミングで修理するのが最善です。

 

 

 

 


モノグラムリバースのショルダーベルトは短く加工するのが困難です。

 

 

 

 


16センチほど短くする予定ですがデザインを変えることなく、
加工するために大きく解体。

構造的にも短くすることは難しいですが、
何よりモノグラム柄の問題もあり絵柄の配列を無視してカットすると、
ルイヴィトンらしさがなくなります。

 

 

 

 


モノグラム地も裏面の革も薄く厚みは芯材であることが解ります。

 

 

 

 


劣化した内張りを解体。

生産時から30年以上が経過したバッグですが、
良い素材を使用して優秀な職人が丁寧に作製しています。

 

 

 

 


本体を大きく解体する必要があり内張りの張り替えも難しいバッグです。

丁寧に活用されてきたことと保管環境が良い状態だったこともあり、
全体的には良好な状態を維持されています。

 

 

 

 


モノグラム柄の位置を変更することなくカット加工の完了です。

解体した部分には丈夫な芯材を入れています。
取り外した芯材は引っ張ると子供でも切れてしまう強度の芯材です。
返却しますのでお試しください。

 

 

 


ご依頼いただいたテーピング革と引き手革とショルダーベルトを
最高品質のヌメ革で作製交換の完了です。

 

 

 


カシメ金具も錆びを取除いてピカピカ。
マチで厚みが変わり負担が掛かる部分は強化してテーピングしてます。

 

 

 


エピのサンクルーは合成皮革の内張りを本革仕様にしましたので、
ベタツキ劣化の心配がなくなりました。

当社で加工した部分は新品時より丈夫に仕上げていますので、
安心して活用いただけます。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)

有限会社レザークリエ-ション
ご担当者 様

ご連絡 遅れまして 申し訳ございません。
お品物 3点 無事に受け取っております。

サンクルーは 若い頃は
何となくしっくりこなかったのですが
この歳になって 荷物も少なくなり
出番が多くなったバッグです。

ポパンクールも使いやすい形状なので
ナナメ掛けで使っていました。
(少し中身を落としそうになりますが)

リバースのベルトは つい最近のお品物ですが
昔と違い そこまで薄いのですね~。
芯材は 容易に切れてしまいました。
バッグも軽いわけです。

メンテしながら 子どもらに引き継ぐつもりで
お修理をお願い致しました。
本当に どうもありがとうございました。

 

神奈川県 K 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
丁寧に取扱いながら大切にご愛用ください。