品質

大切なブランドバッグのリペア日記

左のバッグは2004年製造・右のバッグは1992年に製造されたバッグです。

全てにおいて大きな差がありますが、どちらも本物です。

ヌメ革・モノグラム地・パーツの構造・作りこみの丁寧さなど似て非なる品質です。

あえて説明はしませんが、高価な物を購入される時は「品質」という部分も考慮して物選びを!

大切なブランドバッグのリペア日記

古いヴィトンでは考えられない様な内張り部材の取り付け方がされています。

ファスナーと内張りを縫いつけてあるステッチが最後まで縫いつけられていません。叫び

大切なブランドバッグのリペア日記

当然、内張りが縫われていない部分は浮き上がってきます。ショック!

大切なブランドバッグのリペア日記

縫いにくい部分は作業性が悪く省略すれば生産効率が上がりコストダウンが図れますが・・・パンチ!

大切なブランドバッグのリペア日記

表側は一部だけ先に縫製してあり、表面上は最後までステッチがあるように見せかけているのですが・・・爆弾

(デザイン?手抜き?誤魔化し?技術の低下?高効率化のため?どれでしょう?)

バブル経済が作り上げたブランドブーム以降、品質など気にしない傾向がつよくなりました。しょぼん

品質を求めるニーズが無くなるとブランドにまで不安要素が溢れています。

高級ブランドも品質に関心がない購入者に手間暇やコストを掛けて高品質を守り抜く必要がなくなりました。

「かわいい!」・「安い!」の物選びも間違いではありませんが、高級ブランドだけには高品質を望みたいです!

各ブランドには現在の品質を嘆かわしく思いながら作業されている頑固な一流職人も少数ながらいるようで、

ごく稀に最近の生産品でありながら昔ながらの製法と素材を駆使して作られた品を見かけます。

高品質な商品が現行品に紛れ込んでも品質を求めない販売スタッフや購入者には気付かれる事はありません。

偶然、購入された方は超ラッキーです!

たとえば、ベテランの一流職人が作成したバッグと新米職人の初作品のバッグ、

商品番号や販売価格は同じでも耐久性など品質は大きく違います。

皆さんのバッグや財布はどんな腕前の職人が作り上げたのでしょう?

*誤解がないように、現行商品の粗さがしをする気はありません。

 過度な品質を要求する気もありません。(個人的にはヴィトンやエルメスは好きなブランドです)

 素晴らしい商品を作り続けてきたブランドが時代の流れに惑わされているようで残念なだけです。

 耐久性のない高価なバッグや財布を大量に販売していただく事は修理屋の当社にはプラスかも?

 しかし、高価なブランド品を購入される時くらいは、少しだけ品質を考慮してみてください。

 品質を求める人が増えれば本物のブランドだけが存続するはずです!

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索