ボッテガベネタのバッグです。
カブセの天部に鉄の芯材が入っているのですが、折れ曲がっています。
かなり修正してみたのですが、中央付近は凹んだままです。
なにより、少し重い荷物を入れると、すぐに変形して大きく曲がりそうです。
余談ですが、この差し込み錠の革巻き加工は破れやすいのか、この状態のバッグが多いですね。
カブセを解体してみると、鉄芯はどこ?
張りあわされた芯材に包まれていました。
最近のブランドの中では丁寧な作りこみをしているメーカーです。
持ち手付け根のループ革は鉄芯に巻き付けるようにボンドで張り合わせてあります。
この構造のおかげで、この後一苦労するのです。
取り外した持ち手や芯材です。
鉄芯はM字に折れ曲がり変形しています。
左は取り外した鉄芯を真っ直ぐに伸ばしたものです。(細いだけでなく柔らかいです)
かなり幅の広い鉄芯はバネ鋼で作成しましたので頑丈です。(穴の両サイドのクビレはなんでしょう?)
苦労したのはこの部分です。
使用する鉄芯が幅広になったのでループ革を通せなくなりました。
そこで、ループ革が通せるギリギリの幅まで少しづつ鉄芯を削り取り調整加工しました。
(出来る限り鉄芯の幅を残して強度を確保するためです。)
全てを組み上げ完成です!
カブセ天部のラインがシャキッとした感じが判ります。
全体的にソフトなバッグですが天部が波打つ事なくスッキリしていますので、シャキッと見えます。
重い荷物を入れても大丈夫なように元の鉄芯も作成した鉄芯に重ねて入れ込んであります。
(その他に工夫を凝らした加工もしていますので製品より3~5倍は強度がアップしています。)
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索