アイグナー二つ折り財布とエピの小銭入れとパスケースです。
いずれも年代物で20~30年前に製造された品だと思います。
LOUIS VUITTONの刻印の下にはmade in ~とされていることが多いのですが、
この小銭入れはMALLETIERと刻印されています。
マレーシアヴィトンなの?・・・と勘違いしそうですが、
マレーシアはMalaysiaで、MALLETIER(マレティエ)は
フランス語で「鞄職人」です。
「ルイヴィトンの鞄職人が作成しました。」という刻印のようです。
パスケースも折り曲げ部が擦り切れ縫い直しも不可能な状態。
直営店でも対応してくれない状態ですので手遅れと呼べる症状です。
アイグナー財布もステッチのラインがなくなるまで擦り切れています。
高品質時代の財布だけに、もっと早い段階で修理していればと悔やまれます。
今回は3点とも折り曲げ部の復元強化加工で、
これ以上の悪化を抑えながら引き続き愛用いただけるように加工します。
エピ小銭入れと同様に角部は革が擦り切れて欠損して芯材が露出しています。
パスケースの折り曲げ部を解体したところです。
両側の折り曲げ部とも大きな穴が空いています。
この部分に強化芯材を入れ込んで擦り切れ穴を塞ぎながら縫製します。
縫い直すことも不可能でしたが内側から見てもステッチラインが復活です。
縫い直す部分が擦り切れてなくなり手遅れと言える状態でしたが、
引き続き活用いただけるように復活しました。
買い替えることができない品ですので大切に長くご愛用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索
(お手紙紹介です)
レザークリエーションさま
このたびは本当にありがとうございました。
商品を見るより先に、ブログで修理の様子を拝見し
漸く現物をみることができました。
本当に感動しました。
アイグナーは西ドイツ製だったので、
半分あきらめていましたので
これからも重傷になるまえに、
御社に相談してゆきたいと思います。
本当にありがとうございました。
東京都 O 様
引き続き、活用いただけるように改善させていますが、
一度は手遅れ状態まで悪化した年代物であることを、
考慮しながら大切に長くご愛用ください。