2010年の16週目にフランスの工房で作成されたバッグです。
かなり最近のバッグなんですが・・・・
ショルダーベルトを取り付ける付け根革がホツレています。
*ショルダーを使用すると耐久力のない方向に革が引き上げられる構造です。
沢山入りそうなバッグですしホツレたり切れたりトラブルが出そうな部分です。
内張りや革の縫い付け部をほどいて、付け根革を取り外してみました。
モノグラム地に縫い付けていたミシン穴(一番手前の穴)に亀裂が見られます。
取り外した付け根革をスライスして2枚にしました。(表面の革だけ使用します)
厚みを増やすだけで強度面ではプラスになっていない繊維のもろい床革部分は捨ててしまいます。
代わりに補強芯を挟み込み、裏面から新しい表革を張り合わせ強化します。
モノグラム地が裂けてこないようにに裏面にも補強芯を張り合わせて組み立ててあります。
全てにおいて、新品時より強度アップさせてあり、縫い付け方にもホツレない工夫がしてあります。
こちらは、反対側の修理していない付け根革です。
かなり引っ張られているのか、縫い込みも斜めに歪んできています。
ショルダーを使用すると、この方向で引っ張られますので、革や糸が伸びてしまいます。
モノグラム地にも亀裂がありますので,重い荷物は避けた方がいいですね!
・今回は片側だけのご依頼でしたので反対側の未修理側と耐久性を比較できます。
(未修理側がすぐに切れても来店できる近隣のお客様ですので、いつでも対応可能です。)
カワイイバッグです。
大切にご使用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索