ワニ革のトートバッグです。
持ち手の付け根が切れています。
大きなバッグですし負担が掛かる部分ですので他の3か所も芯材が飛び出していて弱っていますが、
今回は1か所のみ復元強化加工を施します。
底角は4か所ともスレスレ状態で2か所は革が擦り切れ芯材が飛び出した状態です。
こちら側も・・・・・
芯材が飛び出していない個所もあるのですが、小さな穴は開いていますので必ず同じ様になります。
しかし、今回のバッグは持ち主の直接依頼ではなく業者からの間接的なご依頼でして、
破れて芯材が飛び出した2か所のみの加工依頼です。
本来なら4か所とも加工しておくことがベストなんですが・・・・
まずは、持ち手を取り外し解体して復元強化加工を施します。
ボロボロになった芯材を頑丈な芯材に交換して切れたワニ革を再生しました。
他の3か所が全部切れても当社で加工した、この部分は切れる事はありません!
芯材が飛び出していたパイピングも再生完了です。
底角は傷みやすい部分ですのでパイピングを全交換しても同じ部分が傷んできます。
部分修理でも画像程度には再生可能ですので部分修理が得策です。
パイピングは全体的にスレスレ状態でしたが奥側のパイピングのように補色するだけで綺麗に見えます。
持ち手の付け根もパイピングも全体的に綺麗に見えるようにサービス補修していますが、
丈夫にしっかりと修理してあるのはご依頼いただいた持ち手付け根の1か所と底角2か所のみです。
サービス補修もバッグ持ち主の直接依頼なら喜んでいただけるのですが・・・・
中間業者を介して当社にご依頼を頂いた修理ではサービス補修も伝わりにくく喜んでもらえません。
それどころか当社で加工していない部分が壊れてもクレームを言われる事があるので驚きます。
たとえば、「車のパンク修理をしたら調子の悪かったエンジンまで改善する」・・・なんてことはありません!
「財布のホツレを縫い直したら内側の型崩れも直る」・・・・なんてこともないのです!
エンジンを直したければエンジン修理の依頼が必要で型崩れを補正するなら型崩れ補正の依頼が必要です。
「当社に依頼くださった部分は確実に修復させていただきます。」
修理のご依頼個所でない部分でも追加でサービス加工を施すことが頻繁なのですが、
サービスしすぎると、あたりまえになって喜んでもらえないのかなぁ~ むずかしぃですね!
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索