ヴィトン・ダミエの両面カブセの財布(N61652)です。
1997年製造ですから15年が経過した財布ですので折り曲げ部に損傷があります。
内側に折れ込んでいて擦れる事の少ないマチ部材でも、かなり擦れていて白くなっています。
内張りの合成皮革は劣化してベタツキがありますので本革で交換します。
合成皮革と向き合っていた本革部材にもベタ付き汚れが付着しています。
指に付いても取れにくい汚れですので取り除くのは大変です。
今回のご依頼内容は合成皮革の交換と両側折り曲げ部の復元強化加工です。
財布の内張り交換は全体を解体しないと出来ませんしベタ付き汚れ取りには時間が掛かります。
折り曲げ部は革とダミエ地を剥がす必要があり、接着されている薄い革を剥がすのは大変です。
全ての合成皮革を取り除いたところです。
合成皮革は安い・軽い・均一なので加工しやすいなど生産側にとっては良い素材です。
表面劣化さえなければ当社でも使用したい材料なんですが・・・・
劣化する事がわかっていて使用する事は出来ません。
バラバラだった内部材も組み上がってきました。
良い時代の良い財布ですしチョットだけ綺麗にしちゃいました。
劣化してベタツキの出る素材は、この財布からはなくなりましたので安心してご使用になれます。
スレスレだったマチ部材や外周のコバもチョットだけ綺麗にしちゃいました。
両側の折り曲げ部には芯材を入れ込んで復元強化加工を施してあり頑丈です。
大切に使用すれば、まだまだご使用になれる財布です。
当時のルイヴィトンの製品は当社も舌を巻く頑丈さがあり脱帽です。
良い品は長く大切に使い続ける意味があります。
大切にご使用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索
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