ルイヴィトン・マカサー財布の修理


ルイヴィトン・マカサーの財布(M60168)です。

カブセ外周の黒いテーピング革などデザインはクールでカッコいいです!


内側にもモノグラム地が使用されていて派手ですね!


折り曲げ部は糸が擦り切れてコバの塗料が剥がれて口が空いています。

普通に使用していれば傷んでしまう部分の損傷です。
とても丁寧にご使用されていますので大きな損傷もなく良いタイミングの修理です。


カブセ付け根の折り曲げ部もコバの塗料が割れて少し口が空いています。

この部分は早急に修理が必要なタイミングではありませんが、
「お気に入りの財布なので大切に長く使用したい!」・・・と
4か所すべての折り曲げ部強化のご依頼をいただきました。


頑丈にするために大きく解体して強化加工します。

この財布には残念ながら芯材や補強芯などは一切使用されていないようです。


折り曲げ部だけの予定でしたがコバの塗料がテープを剥がすように、
簡単に取れてしまいました。

コバの塗料が剥がれると良くわかりますが、カブセ外周の黒いテーピング革は、
表面に張り合わせて縫製しているだけで巻き込まれていないようです。

テーピング革というよりもデザイン上の飾り革でした。

 


またまた、ご依頼とは関係ない部分ですが、小銭入れ上部のコバ塗料も
テープを剥がすように取れてしまいます。


しっかりと仕上げなおしておきました。


折り曲げ部の強化加工も完了です。

元のミシン目通りに組み立て直し外観の変化は感じませんが丈夫になっています!


剥がれてしまったカブセ外周のコバ面も仕上げなおしました。

 

 


丁寧に使用していても傷んでしまう折り曲げ部ですが、
この部分をチェックしておけば財布は良い状態を保てます。


最近のアイテムだけに素材の耐久性に不安があり、
「これで大丈夫!」と太鼓判はおせませんが、かなり頑丈に仕上げています。

 


この財布の持ち主の様に丁寧に使用できるならお勧めの財布です。

クールなマカサーラインのアイテムはカッコ良く使用できないと残念です。
耐久性や機能性よりカッコ良さがマカサーです。

ホツレやヤブレなど損傷がある状態ではマカサーの良さも半減します。
マカサーラインのアイテムをご使用の方は丁寧に扱いカッコいい状態でご使用ください。

 

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索