stanley guessの長財布です。
各部に擦り切れや変形やヤブレなどがありますので、リニューアルリペア加工で復活させます!
しかし、この手の製品は革素材のパーツ取りや縫製など作り込みが大胆すぎると言いますか・・・
大雑把な造り込みでワイルドすぎます。
正確に作成された財布のように一筋縄では加工出来ない難易度の高い加工です。
ホックの開閉の度に負担が掛かる本体の取付け部は革が変形して山になっています。
ホックも浮いてグラグラですので先に革が破れるか、それとも金具が外れるか状態です。
外周に多数の白く見える部分は革が擦り切れ穴が開いている部分です。
ギリギリ穴が空いていない部分も含めると重症すぎて普通は修理不可能ですねぇ~
型崩れや擦れ傷は避けようのない損傷ですが革に穴が空くまで使用せず、
早めのメンテナンスを繰り返す方が良い状態のまま長く使用できます。
内側の状態です。
カードポケットの後ろポケットは内張りが破れているようです。
いつものように、バラバラに解体です。
変形した財布は一度解体すると元通りに組み立てなおすのは至難の業です。
8つのカードポケットは元の順番で組み立てられるようにマーキングして解体しています。
全てのポケットを復元強化加工で丈夫にした後、内張りも全て交換します!
内張りにヤブレがあり解体が必要でしたがマーク金具の脱着加工が出来ないと、
修理することは不可能です。
マーク金具の再生加工が可能な業者は多くありませんので、
接着剤などで付け直しされるケースもありますので要注意です。
付け根革の幅とリング金具のサイズがマッチしていないので、
このパーツだけは新品作成します。
ここまで解体しないと見る事の出来ない外面革の裏側です。
芯材などは使用されていないようでホックの裏などに白い布テープが貼られています。
クロムハーツなども同じですが解体すればするほど全てが大雑把な作り込みで、
逆に、この雑さ加減が羨ましい心境です。
クロムハーツより革はこちらの方がいいかな~?
擦り切れて穴が空いた箇所が多いので、一か所ずつ復元強化加工で再生します。
外面の汚れを取り除くと全体的に擦れて色落ちしていたことがわかります。
手垢汚れなどが浸み込みカモフラージュしていましたが、
汚れを取り除いた画像の状態が本来の姿です。
カードポケットや小銭入れなどの変形もスッキリしています。
全てのポケットには強化加工を施してありますので頑丈です。
ボロボロに擦り切れて穴が空いていた折り曲げ部も再生しています。
各部とも丈夫になりホックの開閉程度で革が変形することはありません。
少しずつ使い込んで馴染ませるように大切にご使用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索