折り曲げ部に擦り切れ欠損が見られますが、
ご自身で塗料を塗って加工されています。
内側の様子です。
右側に大きな小銭入れがあり開いてみると・・・・
折り曲げ部ですので擦り切れ欠損があると思われますが、
塗料で革質が変化して修復が困難な状態です。
この部分を裏側から見てみると・・・・
内張りに布を張り合わせて周囲には黒い塗料を塗りつけています。
おそらく、内部材の折り曲げ部を強化したいのだと推測しますが、
合成皮革の内張りと表面の革は別のパーツですので、
折り曲げ部の強化加工にはなっていません。
この部分を強化するためには解体して強化芯材を、
内張りと革の間に挟み込む必要があります。
修復は不可能な状態に悪化させていますので解体して本革仕様に変更します。
札入れの外面側の内張りは本革が使用されています。
外面の革と内張りの革の間に強化芯材を入れ込んで強化します。
先ほど内張りと同様に、こってりと塗られた塗料を出来る限り取り除きました。
こちらは小銭入れの底角になる部分ですが強化加工が必要な状態です。
折り曲げ部4か所を強化しながら外周のコバ面を仕上げ直しました。
小銭入れの底角も強化していますので安心して使用いただける状態に復活です。
ご自身の加工で革質が変化した折り曲げ部の修復には限界があり、
悔やまれる部分ですが、出来る限り改善させましたので、
大切に長くご愛用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索
(お手紙紹介です)
レザークリエーション様
カルティエ・カボション2つ折り財布が手元に届きました!
見事に復活していて使うのがもったいないぐらいです(^^♪
満足しています、頼んで良かったです。
ありがとうございます
静岡県 S 様
ご自身での加工がなければ、もっと良い状態に復活したと思います。
損傷を与える素人加工はせずに、出来る限り軽傷なうちに、
正しいメンテナンスを繰り返すのが理想です。
大切にご愛用ください。