HERMES リザード革のベアンスフレ長財布です。
高価な財布ですが手垢汚れなどで艶もなくお疲れモードです。
リニューアルリペア加工を施しても損のない高品質な品ですが、
今回は折り曲げ部やベロ革に強化加工を施し外周の擦れを補修します。
コバ面は革の厚み部分ですが擦れて白く見える部分はリザードの表皮です。
僅かな違いですが作業は別物なんです。
財布では傷みが出やすい部分ですので強化芯材を入れて丈夫に仕上げます。
内部材を縫い直すには大きく解体することが必要になります。
数年後にはリニューアルリペアがお勧めです。
リザードは革が薄いので裏面全体に牛革が張り合わされています。
外観からは見えない部分ですが牛革ベアンですと芯材は入れられていないので、
本革の芯材は爬虫類革だけの豪華仕様。
付け根のループ革にも牛革が張り合わされて爬虫類素材のアイテムが
高額になってしまう事が理解できます。
ベロ革とループ革の芯材と牛革芯材を取り除き強化加工を施しました。
コバ仕上げや縫製はまだですが、ヨレヨレだったベロ革がシャキッとしています。
ベロ革と折り曲げ部の強化加工と外周の擦れ傷の補修の完了です。
財布は折り曲げ部を丈夫にするだけで長く良い状態を保てます。
逆に折り曲げ部の損傷を放置していると財布の寿命は短くなります。
丁寧に活用すれば5~10年は問題なく愛用いただける状態です。
高品質な素材で丁寧に作成された良い財布ですので、
大切に長くご愛用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索
(お手紙紹介です)