当時の財布は内張りに本革が使用されていますので、
合成皮革のようなベタツキ劣化はありません。
これまでの画像で長年酷使されてきたことがわかりますが、
この当時に生産されていたヴィトン製品は丈夫ですので折り曲げ部も綺麗です。
この頑丈さがルイヴィトンの最大の魅力と感じていたのは私だけでしょうか?
最高品質時代に作成された財布ですのでリニューアルリペアで復活させます。
ファスナー付き小銭入れを解体したパーツです。
複雑な構造ですのでファスナー交換すら不可能な業者が多いモデルです。
これで解体が完了ではなく内張りを剥がして強化加工などを施します。
型くずれ防止や強化のために、革と布芯がしっかりと貼り合わせてありました。
最近の商品では見られない構造ですねぇ~
頑張ってくれた布芯も限界を迎えていますので剥がし取って交換します。
内部材の汚れを取り除いたところです。
汚れが染み込んで黒くなっていた部分が白くなり表面の傷み具合が鮮明です。
負担がかかる部分には強化加工を施して内張りを新しい本革に交換します。
強化加工と内張りの張替えが終われば表面を補修補色加工して組み立て直します。
ポケット破れ部の復元強化加工や折り曲げ部の強化など
多くの箇所に強化加工を施して組み立て直しています。
ファスナーも新品交換して安心です。
小銭入れの内張りも新品になりマチ部材など各部には強化加工を施しています。
この時代のヴィトン製品を解体すると各部に丁寧な加工が施され、
モノグラム地や革素材の品質も良く感心させられます。
既に20年以上経過していますのでモノグラム地の縮みなどは見られますが、
今後も十分に活躍してくれる状態に復活しました。
2度と新品購入出来ない品質の財布ですので大切に長く愛用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索