マルリーバンドリエール修理

ルイヴィトンのマルリーバンドリエールとダミエ長財布です。

ショルダーベルトのモノグラム地が切れていて活用できません。
ヌメ革の付け根革も負担が掛かる部分で芯材が飛び出しています。

反対側も付け根革から芯材が飛び出しています。
ショルダーベルトは画像には写りませんが亀裂が見られます。

今回は両側の付け根革とショルダー先端部を解体して強化します。

ダミエ財布は折り曲げ部がほつれて口が空いています。

反対側も同様に。。。
口が空いたままで活用していたようでダミエ地が縮んでしまい、
内部材が飛び出したようになり縫い合わせるのも困難です。

底角の折り曲げ部も糸が擦切れて部材が剥がれて口が空いています。

反対側も同様に。。。
カブセ折り曲げ部のように可動しませんので縫い直してコバ仕上げします。

ショルダーベルトと付け根革を解体。

付け根革の縫い付け部はモノグラム地に亀裂が発生しています。
内側から強化加工を施して強化した付け根革を取り付けます。

ショルダー先端と付け根革を強化して組み立て完了です。

切れていたショルダーも元通りです。
何よりモノグラム地も内側から強化したことで負担が掛かる部分は、
新品時より丈夫です。

大きく口が空きほつれていたカブセ折り曲げ部を強化しながら縫製して、
底角のホツレ縫い直しと外周のコバ面を仕上げ直しました。

口が空いたまま活用すると縮み変型だけでなく亀裂や欠損が発生します。
糸が擦切れたりコバ面が剥がれたらメンテナンスしておくのが、
良い状態を保ち続ける否決です。

反対側の折り曲げ部も同様に。。。

両側の底角も縫い直してコバ仕上げしています。

どちらも丁寧に活用すれば長く愛用できる状態です。
財布は折り曲げ部を良い状態に保てれば長持ちしますし、
マルリーバンドリエールはモノグラム地のショルダーベルトを
出来る限り捻らないように活用するのが良い状態を保つには効果的です。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

プチノエとキーポル


ルイヴィトンのキーポルとプチノエです。


製造から32年が経過したプチノエでアメリカで製造されていた頃の
最高品質時代のバッグです。


高品質なヌメ革が使用されていますが年代物ですので劣化しています。
バラバラに解体してリニューアルリペア加工を施します。


変色した金具の周囲には青錆も見られます。


こちらの金具も変色や青錆が見られます。
ヌメ革パーツの作成交換のためには刻印入りカシメ金具やアイレット金具を
取り外す必要がありますが基本的に脱着不可能な金具です。

しかし、刻印入り金具が代用品に変わってしまうのはいやです。


反対側も同様に。。。


プチノエより古いキーポルは製造から35年が経過したバッグです。


最高品質の革と丈夫なモノグラム地で丁寧に作製されていますが、
年代物ですので塗装されていないヌメ革が硬化して金具は変色しています。


革の柔軟性は低下してバキバキ状態。


擦れやすい底角はパイピング革が裂けています。


こちらの底角はモノグラム地が裂けています。


モノグラム地には汚れや擦れも見られますが、
良い素材が使用されたモノグラム地は柔軟性が保たれ丈夫な状態です。


プチノエをバラバラに解体。


黒く変色した金具は磨き込み、刻印入り金具は再生します。


キーポルもバラバラ。


こちらの金具も再生します。


音波洗浄しましたが35年の変色ですので錆は取れません。


とても時間が掛かりますが磨き込むと綺麗になり差が歴然。


ヌメ革パーツを解体するために取り外したカシメとアイレットの
取り付け部も青錆を取除く清掃が必要です。


沢山あるので長時間かかりますが他のアイレットも磨きます。


プチノエのリニューアルリペア加工の完了です。
当時のヌメ革に負けない最高品質の革でパーツ作成しています。


良い革を使用するだけでなく各部に強化加工を施しながら作成しています。


刻印入りカシメ金具だけでなくアイレットの再生も無事に成功です。

難易度が高い加工になりますので金具の状態によっては再生不可能です。


革から木のように変質していたヌメ革パーツが柔軟になり、
長く愛用いただけます。


キーポルのリニューアルリペア加工も完了。


負担が掛かる付け根革は強化芯材をヌメ革で挟み込んで組み立てています。
革を折り返しただけの元の状態と比較すると数倍は丈夫です。


底角のモノグラム地の擦切れヤブレも改善させています。


モノグラム地に付いた白い汚れも出来る限り取除いておきました。

どちらも30年以上が経過した年代物ですが変色した金具まで綺麗になり、
引き続き長く愛用いただくことが出来ます。

新品のヌメ革にミンクオイルクリームなどを薄く塗り込むことで、
良い状態を保ちやすくなり取扱いもしやすくなります。

大切に長くご愛用ください。

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シャネル型崩れ


シャネルのチェーンショルダーバッグです。


年代物ですので良い素材が使用されていますが波打ちや凹みなどの変型が、
見られます。


こちらの角部も凹んでいます。
パイピング革などに表皮が剥がれた擦れが見られますが、
この頃の革は擦れ部が目立ちにくい素材です。


後面も同様に。。。


全体的に凹んでいてヨレヨレしています。


ポケットの内布が裂けていますので交換します。


反対側も同様に。。。


縫い合わせ部がほつれているだけでなく裂けているのがわかります。


ゴールドのメッキは残っていますが全体的に薄くなり、
剥がれている部分もありますので再メッキ加工を希望されました。


汚れを取除くと擦れ具合が鮮明です。


ポケット天部やパイピングなど擦れやすい部分は表皮がなくなっています。


金具の再メッキ加工の完了です。
金具がバッグに付いたままで簡易メッキを施す業者も多いですが、
当社ではバッグを解体して金具を取り外して本メッキを施しています。


金具を装着して組み立て直したあと擦れや色あせを補修補色しました。


角部だけでなく全体的に凹みが見られヨレヨレ変型が見られましたが、
強化芯材を入れこみながら変型を改善させました。


変型型崩れが重傷だった天部や後面も改善。
パイピングやポケット天部の擦れも復活です。


破れていた内布も作成交換しましたのでポケットも活用可能です。

擦れや汚れだけでなく変型型崩れで疲れた様子のシャネルでしたが、
引き続き活用いただけるだけでなく本体強度もアップしています。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

謹賀新年

あけましておめでとうございます。
2025万博フランス館で撮影した画像です。

2026年はミラノでの冬季オリンピック。
ワールドベースボールクラシック。
FIFAワールドカップなどなどスポーツの祭典が楽しみですね。

1882年から144年間も建設中の教会も完成予定とのことで、
クレーンや足場が外された完成形をバルセロナまで見に行く方もいるのでは?

すべてテレビで楽しみながら
今年も修理して、修理して、修理して、修理して、修理してまいります。
よろしくお願いします。



フェンディ ミニボストンの修理

47~48年前にハワイで購入されたフェンディのミニボストンです。
さすがに全体に損傷や劣化があり残念な状態です。

100年以上の歴史あるブランドですが日本ではフェンディを
使用されている方は少なかった頃のバッグだと思います。

ご自身で修理した痕跡がありますが付け根革は切れています。

こちらも切れた部分を修理して使用されていた痕跡があります。

ボストンバッグでは重要な部分ですがご自身で修理した痕跡があります。
この部分を修理出来るようになると、もはや職人です。

擦れていた見やすい底角には革パーツが取り付けてありますので、
ズッカ素材をガードしてくれています。

4つ角とも同様に。。。

上部の角には革パーツがありませんので擦切れて大きな穴が空いています。

こちらの角も大きな擦切れ。

4箇所とも破れていますので底角のように革パーツを取り付けます。

形状を保っている革パーツですが柔軟性が低下して紙より弱く、
指先で簡単に切断できる状態です。

本体を裏返してみました。
全体の損傷具合や素材劣化から諦めるしかないような状態ですが、
活用出来る状態にリニューアルリペア加工で復活させます。

マチの縫い合わせ部には何十箇所もホッチキスが付いたままです。

丈夫に作り込みたいという想いは伝わりますが、
この頃は感覚的にも技術的にも洗練されていない頃の作り込みで、
現在の感覚からすると雑で大雑把で素人の作品のような構造です。

反対側のマチも同様に。。。

ファスナーの取り付けや革パーツの縫製などもバラバラで、
革パーツを縫製するステッチも直線すら真っ直ぐには縫えていない時代の
バッグですので解体するには勇気が必要です。

バラバラにしてしまいました。

元のファスナーを再利用することも思案しましたが、
色褪せや汚れだけでなく金属エレメントの摩耗や腐食があり、
引き続き活用いただくには不安しかありません。

50年近く活用されたバッグですし消耗するパーツですので、
最高品質のファスナーで交換します。

ヨレヨレだった本体のズッカ布地をプレスしてみました。
現在の素材とは比べものにならない雰囲気があるだけに、
擦切れヤブレが残念です。

縫い合わせ部にテーピング加工を施し丈夫に縫製して組み立て直しました。
負担が掛かる付け根革の縫い付け部には革パーツで強化。

大きな擦切れ穴が見られた上側角にも革パーツを追加して組み立てました。

底角も同様に。。。
深みがある色で染色された革はヴィンテージ感があり似合っています。

ステッチが歪んで真っ直ぐに縫製出来ていなかった革パーツも洗練。

傷みが激しく諦めるしかない状態のバッグでしたが、
とても魅力がありリニューアルリペア加工を承りました。

無数のホッチキスで組み立てられたような作り込みで、
縫製やパーツの取り付けも緩~い基準で作成されていた頃のバッグでしたが、
出来る限り洗練度を上げながら丈夫に復活させました。

ちょっと羨ましく思えるほどの雰囲気がありカッコイイです。
使用して作成交換した革パーツに擦れや汚れが付いてくると、
ヴィンテージ感が増す楽しみがあると思います。

お手入れも施しながら大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

お菓子の差し入れありがとうございました。
美味しく頂戴いたします。

オールド フェンディの再生

とても大きなフェンディのボストンバッグです。
47~48年前に海外で購入されたオールドフェンディです。

中に詰め物をして撮影していますが各部に損傷が見られます。

巨大なバッグですので底鋲は5箇所。

革パーツは経年劣化で限界を超えています。

持ち手の芯材はボール紙のような素材ですがボロボロ。

パイピングは革が無くなり芯材だけをご自身でカガリ留めされています。

カガリ留めも限界を超えて芯材が飛び出した部分も見られます。

マチの帯革もボロボロで芯材が飛び出しています。

両側マチの帯革には鉄の芯材が入れてありました。
型崩れを抑えるための芯材ですが鉄芯の角が刃物のような状態ですので、
革を突き破って損傷を与えています。

シミ汚れが見られる内張りは附属の革パーツもヨレヨレ。

黄ばんで変色した内張りにはヤブレも見られます。

4箇所とも同様に破れている原因は前後天部に入れてある鉄芯が原因。

まずは突き出た鉄芯を抜き取って怪我防止。
飛び出した鉄芯を捨てずに持っていたことも奇跡。

刃物状態の鉄芯先端を丸く加工してから芯材で包み込み再利用します。

バラバラに解体するのも一苦労。
大きすぎます。

ブランドのロゴマークですら斜めに傾いて縫い付けてあるほど、
まだまだ、洗練度が低い時代のバッグです。

ご自身でカガリ留めされていたパイピングを取り外すと、
底角は擦切れて裂けていました。

4箇所の底角とも同様に。
大きなバッグですので底角の擦れは避けようが無い損傷です。

畳より大きな革ですが牛半分の大きさで半裁サイズと言います。
ヴィンテージモデルらしさを楽しんでもらえるように選択した革です。

革にXと傷を付けても・・・

布で摩擦すると傷が目立たなくなります。
ワックス成分を染み込ませた革で耐久性があり、
何よりヴィンテージ感を楽しむことが出来ます。

今回はこの革を使用してパーツ作成します。

鉄芯でのヤブレや変色や汚れが見られた内張りを丈夫な布地で作成交換。
ヨレヨレだった革パーツも強化や作成などで改善させています。

ヴィンテージ感がある革で革パーツを作成交換してリニューアルリペア。


芯材だけになっていたパイピング革も復活。
帯革には加工した鉄芯を元通りに装着しています。

反対側も同様に。。。

ズッカ布地が裂けていた底角には革パーツを追加しましたので、
安心して活用いただけます。

ヴィンテージと呼べる年代のフェンディですので、
新品の革を使用してパーツ作成しても古さを味わえる革を使用したことが、
良い雰囲気を出していると思います。

活用して擦れ傷などが付いてくると、よりヴィンテージ感がでると
思います。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

お菓子の差し入れありがとうございました。
美味しく頂戴いたします。