サルヴァトーレ フェラガモのベルトです。
メタリック塗装された表皮と芯材が剥がれています。
接着だけで仕上げられた構造のベルトですので、
一部が剥がれてくると拡大してしまいます。
表皮はボコボコに・・・・
同様に。。。。
この辺りは接着の剥がれは見られませんが表と裏の革がずれています。
素人加工で貼り直しされていたようです。
素人加工された接着剤を取り除かなければ仕上がりに問題が出そうです。
とりあえず、全体を剥がしてみました。
片側だけ接着剤を取り除いてみました。
接着面を綺麗に整えなければ表面に凹凸が出てしまいますし、
接着強度も心配です。
接着加工はボンドを使用すればだれでもできそうですが、
修理加工の中で接着加工が一番難しいと思います。
しっかりと貼り直してコバ面を仕上げ直しました。
当然ですが裏表のズレもなく仕上げています。
ボコボコだった表皮も問題なく・・・・
外周にステッチを追加すれば剥がれ防止には絶大な効果がありますが、
デザインが変わってしまうので今回は接着仕上げでご依頼いただきました。
ループ革も接着し直していますので問題なく活用いただけます。
しかし、メタリック仕上げのデリケートな表皮ですし、
接着だけで仕上げられたベルトですので、
丁寧に取り扱いながら大切にご愛用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索
(お手紙紹介です)
レザークリエーション様
昨日品物が到着しました。
修理内容もブログで拝見しましたが、
どれも綺麗になっていて、
愛着のある物を再使用できると喜んでいます。
素材も参考になりました。
これからも大事に丁寧に使用していきたいと思います。
本当にありがとうございます。
静岡県 M 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
今回、ご依頼いただきました7点の内、
ルイヴィトン財布とディオール財布以外は、
とてもデリケートな素材で取り扱いが難しいです。
しかし、耐久性を重視して財布やバッグを選ぶのも、
楽しさが半減してしまいます。
どのような品でも丁寧に取り扱う事が最善のメンテナンスですので、
素材にこだわらずに気に入ったバッグや財布を選んで、
少しでも良い状態を保てるように工夫しながら使用するのも
デリケートな素材で作成された品の楽しみ方の一つだと思います。
大切に長くご愛用ください。