ルイヴィトン長財布とピンキー&ダイアンのタバコケースです。
タバコケースはカブセ側のマグネット金具を紛失されています。
傷みが激しいモノグラム長財布は全体的な加工が必要。
ボロボロです。
外面のモノグラム地と内側の部材のサイズが大きく違うことから、
糸がほつれて口が空いたままの状態で使い続けていたことがわかります。
底角も同様に。。。
マチ部材も裂けています。
縫製する部分が無くなっていますのでホツレ修理もできません。
スライダーが折れていてファスナーの開閉もできません。
小銭入れの中は表皮が剥がれた部分に汚れが浸み込んで真っ黒。
カブセの裏まで小銭入れの中のような状態です。
1994年1月にフランスの工房で作成された最高品質時代の財布だけに、
残念すぎる状態です。
引き続き活用いただけるようにリニューアルリペア加工を施します。
合成皮革の内張はベタベタに劣化して対面のモノグラム時に色移り。
この時代の財布だから26年以上も頑張ってくれたとも考えられます。
折れ込んでいるので擦れることが少ないマチ部材ですが、
全体的にスレスレで表皮が剥がれて白くなっています。
正常な状態のパーツは何もありません。
小銭入れの中の汚れを出来る限り取り除くと擦れ具合が鮮明です。
ここまで悪化すると擦れや汚れなどは気にする状態ではありませんが、
欠損部は再生しながら負担がかかる部分を強化するなど構造面を丈夫にしながら、
見た目も改善させて組み立てなおします。
リニューアルリペアの完了です。
ホツレは無くなり破れや欠損部も出来る限り再生しながら強化しています。
マチ部材やコバ面も同様に。。。。
小銭入れの中も綺麗になりファスナーも改善。
タバコケースのマグネット金具も交換完了。
劣化した合成皮革の内張は本革で作成交換しましたので、
べたつき劣化の心配はなくなりました。
芯材も作成交換しながら各部にも強化加工を施しましたので、
しばらくは固く感じますが使い込みながら馴染ませてください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索