ヴィトン・エピのトロカデロです。
1992年4月製造の高品質なバッグです。
丁寧にご使用されていますが20年前の品ですので少し型崩れも見受けられます。
角部分の擦れキズは使用していれば付いてしまうものです。
この年代の品でこの程度の損傷ですと大切にされてきたことがわかります。
ショルダーベルトにも擦れキズが見られます。
コバ(厚み部分)を仕上げた塗料が劣化してひび割れが多数あります。
高品質時代の良品ですのでショルダー付け根革も健在ですが、革が伸びて変形しています。
20年使用されてきましたし負担の掛かる部分ですので強化加工を施します。
内張りの内ポケットです。
ファスナーにまで合成皮革のベタ付きが付着していますので交換が必要です。
前面の外ポケットの内側も重症です。
合成皮革部分は交換してしまえば綺麗になりますが、本体のエピ革に色移りしてベタベタです。
*合成皮革は劣化してしまう事が多い素材です。
問題のない部分にまで損傷を与えてしまいますので、早めの修理をお勧めします。
修理とは関係ない部分なんですが、内張りの取り付けが丁寧に縫製されています。
最近の商品とは違い縫いにくいマチ部分までしっかりと縫製されています。
丈夫に作成されたバッグの解体には一苦労です。
エピ素材に劣化した合成皮革のベタ付きが大量に付着しています。
伸びて変形したショルダー付け根革も解体しました。
この革を再生して新品時より強度をアップさせます!
今回の修理とは関係ない部分ですが後面の変形が気になります・・・・
作業完了!ベタ付きを取り除くのに苦労しましたが綺麗になりました。
*当社では内張りを本革で交換して二度と劣化しない様に対策しながら高級感もアップさせます!
内ファスナーと内張りも交換しました。
変形していた付け根革も頑丈に仕上げています!
*本来は一枚革ですが裏面にも本革や補強材を張り合わせています。
ヴィトンの刻印入りカシメ金具も元通り再生して取り付けています。
解体したついでに後面全体に補強芯を入れておきました。スッキリです!
ショルダーのコバの仕上げ直しや全体の擦れキズの補修も完了です。
さすが!ルイヴィトンと呼べるバッグです。
大切にご使用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索
お手紙紹介です
レザークリエーション様
昨年はエピ黒ショルダーをお直ししていただき
ありがとうございました。
お正月にバックとともに帰省した際、
元の持ち主であった母が、あまりにもきれいに修理できていることに
感動しておりました。
また機会がございましたらよろしくお願いします。
東京都 I 様
ご使用いただいているようで、ありがとうございます。
シンプルで飽きのこないデザインですので
長くご使用出来るバッグです。
現行品とは比べ物にならない素材で作成された本来のヴィトンです。
本物のブランド品質を堪能できるバッグですので大切にご使用ください。
ご連絡ありがとうございました。