ルイヴィトン・ダミエの財布N61734です。
型崩れや擦れキズなど各部に損傷が見られます。
ズボンの尻ポケットに財布を入れて使用すると型崩れ等の損傷は避けようがありません。
男性は尻ポケットに財布を入れてダメージを与えるケースが多く、
女性は中身を詰め込み過ぎてダメージを与える事が多いです。
車の運転時など尻ポケットから財布を取り出すだけでもダメージは軽減します。
女性は普段は使用しないカード類などを減らすだけで良い状態を保てます。
ためして、ガッテン!
カブセ裏は革がダブついています。
折り曲げ部のホツレを放置しておくと余計な部分にまで悪影響を与えてしまいます。
この状態になるまでメンテナンスしないで使用を続けると、
画像の様にダミエ地に亀裂が入り表面が欠損してしまいます。
こちらは底角の折り曲げ部ですが角が擦り切れてダミエ地が無くなっています。
内側の芯材や革がダミエ地より飛び出したように見えます。
ステッチで縫い留められていないとダミエ地は縮んでしまいますので、
内側の部材とサイズが合わなくなってしまいます。
この様な状態まで進行すると縫い直す部分が無くなっているので縫製不可能です。
当然、直営店でも縫い直し加工は引き受けてくれません。
折り曲げ部の復元強化加工を承りましたので、
強化芯材を入れ込みながらダミエ地を再生しました。
かなり残念な状態でしたが復元強化加工で違和感なく仕上がっています。
芯材を入れ込んで縫製していますので丈夫になっていますが、
使用状況が悪いと損傷は避けられない部分です。
外周コバ面は全体的に擦り切れて芯材が見えていましたが、
折り曲げ部以外のコバ面も仕上げ直してあります。
ホックもユルユルでしたので調整して磨いておきました。
今回は折り曲げ部4か所の復元強化加工ですが、
一枚目の画像と比べると全体的にリフレッシュしたように見えます。
ルイヴィトンの高価な財布ですしホツレて口が空いたままのご使用は残念です。
少し丁寧に使用されるだけで良い状態を保ちながら長く愛用出来ます。
大切にご使用ください。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索