モノグラム財布


ルイヴィトン財布 ポルトフォイユ・トレゾール(M61736)です。

丁寧に活用されていますが全体に傷みがありますので、
リニューアルリペア加工を施します。

 

 


外周には擦れがありコバ面の塗料も剥がれて無くなっています。

 

 

 


折り曲げ部は傷みやすい部分です。
モノグラム地には欠損や縮み変形があり外周が反り返っています。

 

 


高品質時代の品とは言えないモデルですので内部材の革も傷みやすいです。

 

 

 


折り曲げ部の次に傷みやすいのが角部です。

 

 

 


ボールペン汚れや表皮のハガレなども改善させたい部分です。

 

 

 


合成皮革の内張りも劣化が進行していますので本革で作成交換します。
この財布のファスナー交換や内張り交換ができる修理店は少ないです。

 

 

 


バラバラに解体。

リニューアルリペア加工は見た目の改善よりも、
安心して長く活用できるように丈夫にすることが本来の目的です。
各パーツに強化加工を施し組み立て直します。

 

 

 


マチ部材なども薄い革を剥がして強化芯材を挟み込みます。

 

 

 


リニューアルリペア加工の完了です。
全ての合成皮革の内張りは本革で作成しています。

 

 

 


引き手金具とスライダーは再メッキ加工を施しました。
ファスナーも最高品質のもので新品交換していますので安心です。

 

 

 


ボールペン汚れや擦れや汚れも改善して内張りは本革仕様です。

 

 

 


現行品品質に近い素材で作成された財布ですが、
新婚旅行でパリ本店で購入された思い入れがある品であることと、
とても丁寧に活用されていることがリニューアルリペアを承った理由です。

同時に購入されたご主人様の財布は加工をお勧めしませんでしたが、
限界まで活用して諦めるのも選択肢の一つです。

この財布を手にするだけで丈夫になっていることがわかると思います。
少し固く感じると思いますが使い込みながら少しずつ馴染ませて、
大切に長くご愛用ください。

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ミニマトラッセ


全体に色あせて角部など外周に擦れが見られるミニマトラッセです。

 

 

 


擦れやすい底角や外周は色ハガレが見られます。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


今回は汚れを取除いて擦れ部を整える補修加工のあと補色します。
また、取り外した金具は再メッキ加工を施します。

 

 

 


汚れを取除くと各部の擦れ具合が鮮明になります。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


外周は擦れやすく柔らかくデリケートな革は傷んでしまいます。

 

 

 


傷みやすい底角も軽傷で、とても丁寧に活用されている印象です。

 

 

 


後面は体と擦れてしまうので傷みやすいです。

柔らかくデリケートな革が使用されたバッグは柔らかい衣服を着用するのが、
バッグを傷めない方法の一つです。
とくにデニムなどはバッグが傷みやすいので注意が必要です。

 

 


マチの黒味と比較すると後面は白っぽく色あせています。

 

 

 


マチにも擦れはあります。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


擦れや色あせが目立たなかったのは染め込まれた最高品質の革だからです。

擦れや色あせが目立たないとメンテナンスのタイミングが遅れがちですが、
丁寧に使用されていますので大きな損傷はありません。

 

 

 


金具の再メッキ加工の完了です。

 

 

 


メッキ加工した金具を取り付け、クリーニングと補修補色加工の完了です。
底角やカブセ外周の擦れも改善して全体の黒味も戻りました。

 

 

 


カブセの擦れや色あせもシャネルブラックに復活。

 

 

 


後面外周やポケット外周の擦れもなくなりマチと同じ黒味に復活。

 

 

 


カブセ付け根の擦れも同様に。。。

 

 

 


丁寧に使用していても擦れや色あせは避けることが素材のバッグです。

柔らかくデリケートな素材ですので丁寧に取扱う以外に、
良い状態を保つ方法はありません。

全体に擦れや色あせが見られても丁寧に使用されていますので、
致命的な損傷はありませんでした。
良い状態を保たれていますので引き続き大切にご愛用ください。

 

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トロータとキャビア財布


ルイヴィトンのトロータとシャネルのキャビアスキン財布です。

 

 

 


トロータは付け根革が切れてショルダーベルトが外れています。

 

 

 


革の柔軟性がなくなり小さな亀裂が発生している反対側も作成交換します。

 

 

 


シャネル財布は各部に汚れが付着しています。

 

 

 


内部材のシープスキンは汚れが染み込んでいます。

 

 

 


各部に擦れや擦り切れなどがあり小銭入れの中も破れています。

最高品質時代の財布ですので全体的な加工が理想ですが、
今回は見た目を改善させて折り曲げ部を強化しながら、
小銭入れは補修程度で活用できるようにします。

 

 


擦切れヤブレがある折り曲げ部は解体して強化芯材を入れます。

 

 

 


こちら側も同様に。。。

 

 

 


内張りを解体して付け根革を取り外しました。

 

 

 


付け根革の縫い付け部には亀裂など損傷は見られませんでした。

 

 

 


薄い布地ですが内側から補強してあることで縫い付け部を丈夫にしてます。
予定外ですが縫い付け部も強化加工を施してもっと丈夫にします。

 

 

 


全体の汚れを出来る限り取除きました。

 

 

 


折り曲げ部は解体して強化します。

 

 

 


解体すると擦切れて穴が空いていることがよく解ります。

 

 

 


こちら側は3つも穴が空いています。

 

 

 


トロータの付け根革の作成交換の完了です。

ヌメ革で芯材を挟み込んだ構造に仕上げましたので縫製部は6層構造です。
革も2倍必要になり作成する手間も掛かりますが、
新品時より丈夫です。

 

 

 


折り曲げ部を強化して小銭入れ部を補修しながら補修補色加工の完了です。

 

 

 


内部材も同様に。。。

 

 

 


クリーニング加工で汚れを取除いてから擦れ部を整え補色しています。
擦れや色あせや汚れが改善して活用できるように復活です。

 

 

 


トロータは本体側も強化したことで安心して活用いただけます。
シャネル財布は見た目が改善して折り曲げ部の擦切れ穴は改善しましたが、
基本構造は年代物のままですので丁寧な取り扱いが必要です。

良い状態を保ちながら大切にご愛用ください。

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(お手紙紹介です)
お世話になります。
修理完了品、受け取りました。
綺麗に仕上げていただきありがとうございました。
これからも大切に使わせていただきます。
〇〇〇〇〇〇、ありがとうございました。
嬉しいです。 早速使わせていただきます!

大阪府 H 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
見た目も改善していますが、
強化した部分や作成交換した部分は、
強度や耐久性もアップしていますので、
安心して活用ください。

エピ ダヌーブ修理


使い込まれたエピのダヌーブと他店様で加工歴があるグッチです。

 

 

 


各部に擦れや素材劣化が見られるグッチは他店様で内張り交換されています。

 

 

 


年代物ですし各部に傷みは見られますが、
今回は亀裂が発生したバックル付け根の復元強化加工のみ施します。

 

 

 


擦れや変型が見られるダヌーブはリニューアルリペア加工を施します。

 

 

 


後面天部も大きく凹んで変型して擦れ部は表皮が剥がれて繊維が露出。

 

 

 


マチも変型しています。

 

 

 


底角は4箇所ともスレスレです。

 

 

 


付け根革やショルダー手元は強化加工が必要です。

 

 

 


ポケットの中の色が剥がれています。

おそらく対面の合成皮革を張り替え交換するときに、
色移りした汚れを取除いたためだと思います。

 

 

 


内ポケットも合成皮革の対面が色抜けしています。

ベタツキ劣化した合成皮革の色移りを取除くために、
損傷を与えてしまった部分で革素材の劣化が進行しています。

 

 

 


グッチの尾錠部を解体。

芯材は劣化して柔軟性がなくなりバキバキ状態。
芯材が劣化しているのはショルダーだけでなく本体も同じです。
この部分だけ強化しても心配な状態です。

 

 


解体。

 

 

 


こんな状態にされて汚れは取れましたと言われても困ります。

 

 

 


ショルダーや付け根革の傷みやすい部分を強化します。

 

 

 


金具の変色や革の擦れも改善させます。

 

 

 


革の繊維が洗い部分を薄く取除きました。
強化芯材と革を貼り合せて縫製します。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


時間と手間は必要ですが金具を磨き込むとピカピカになります。

 

 

 


内張りの色剥がれ部を改善させました。
ポケットの合成皮革の内張りは本革仕様にして、
二度とベタツキ劣化しないようにします。

 

 

 


前ポケットの色剥がれも改善。
こちらも本革で内張りを作成交換しておきます。

 

 

 


本体全体に強化芯材を入れ込んで強化しながら変型を補正しました。

 

 

 


グッチ ショルダーバッグの尾錠付け根の強化加工の完了です。
強化した部分は新品時より丈夫です。

 

 

 


擦れや変型が見られた年代物ダヌーブのリニューアルリペア完了です。

 

 

 


後面も同様に。。。

 

 

 


ヨレヨレだった付け根革も新品時より丈夫です。

 

 

 


錆や変色が改善した金具と擦れや汚れが改善した革でスッキリです。

 

 

 


引き手金具は再メッキ加工しています。

 

 

 


とても古いルイヴィトン エピのダヌーブは最高品質時代のバッグです。
残念すぎる状態でしたが出来る限り丈夫に改善させています。

他店様での加工歴があるグッチは出来る限り軽い状態で、
バッグの負担を減らしながら活用されることをお勧めします。

大切に長くご愛用ください。

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財布と時計ベルト


コーチのビジネスバッグとボッテガ財布と時計ベルトです。
すべて汚れや擦れが激しく酷使された状態です。

 

 

 


コーチはファスナー引き手革が切れていますので復元強化加工を施します。

 

 

 


底角のパイピング革も大きく擦切れて黒い芯材が露出しています。

 

 

 


反対側の底角も全体的に擦切れています。

今回はパイピング革を部分的に補修する方向で修理します。

 

 

 


手の脂汚れなどが染み込んでいますのでわかりにくですが、
全体的に色あせや擦れがあります。

 

 

 


カルティエのベルトは裏面革を張り替えます。

 

 

 


ボッテガ財布も擦れや汚れが激しくコバ面のホツレホツレ縫い直しが必要。

 

 

 


黄色い財布の方が重傷に見えますが同じくらい傷んでいます。

 

 

 


今回は外面のクリーニングと補修補色加工のご依頼ですが、
内側も擦れや汚れが見られます。

マネークリップで札を挟みますので避けられない損傷です。

 


ワインカラーの財布も同様に。。。

 

 

 


コーチの引き手は解体して強化芯材を入れ込みます。

 

 

 


汚れを取除き劣化した裏面の革を解体すると、
擦れや色あせ具合がよく解ります。

 

 

 


折り曲げ部のホツレを縫い直すためにはマネークリップ部の解体が必要

 

 

 


こちらのマネークリップは瞬間接着剤を使用していたことがわかります。
見えない部分ですが革素材が傷んでしまい取り返しが付かない損傷です。

 

 

 


出来る限り汚れを取除いても擦れや傷で綺麗に見えないほどボロボロ。

 

 

 


ひび割れやハガレが見られたコバ面の塗料も剥がし取りました。

 

 

 


コーチの引き手革の復元強化加工の完了です。
強度的には新品時より丈夫ですので安心して活用できます。

 

 

 


大きく裂けていた底角パイピング革も部分修理で修復。

 

 

 


反対側も同様に。。。

 

 

 


補修補色加工とコバ面を仕上げ直し時計ベルトの加工も完了です。
裏面を張り替えたカルティエベルトは波打ち変型も改善。

 

 


裏面革は元より汚れが目立たない革を選択しました。

 

 

 


ボッテガ財布の外面クリーニングと補修補色加工とコバ仕上げの完了です。
ホツレ部も縫い直してマネークリップも固定しています。

 

 


内側も少し改善させておきました。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


革製品は早めのメンテナンスを繰り返すことで良い状態を保てます。

悪化させてからのメンテナンスは出来る限り改善させることしかできず、
大掛かりな加工が必要になってしまいます。

出来る限り良い状態を保ちながら活用ください。

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エールバッグのベルト


エルメスのエールバッグTPMとグレー色のシャネルのマトラッセです。

 

 

 


ベルトを金具に通すだけのロックですが金具の穴が大きく簡単に抜けます。

使いにくいバッグの代表ですのでエールバッグと検索すると、
「使いにくい」と表示されるほどです。

 

 


エルメスに相談されたそうですがベルトの厚みを増すしか方法はなく、
対応は出来ないとのこと。。。

 

 

 


ベルトを抜き取ることでバッグが解体されて布地の本体を交換できます。

ショルダーベルトもサイドベルトに通しているだけですので、
何度か抜落ちた事もあるようです。

 

 


カブセも金具もベルトで固定されています。

 

 

 


解体するには1分もかかりません。
横長タイプの本体に入れ替える事が出来ます。

 

 

 


現状のベルトの厚みでギリギリ通すことが出来る金具固定部。

 

 

 


ベルトを固定していた中央部は大きく凹むほどベルトの厚みはギリギリ。

エルメスの店員のベルトの厚みを増すアドバイスは何でしょう?
厚みを増すとバッグを組み立てることも解体も出来ません。

 

 

 


使用感が少ない現行品質のシャネル マトラッセです。
青味がある濃いグレーで複雑な色です。

 

 

 


カブセ中央部に擦れが見られます。

 

 

 


正面中央で目立ちますが擦れとしては軽傷です。
しかし、軽傷の擦れでも色が剥がれてしまう素材である証です。

 

 

 


カブセ中央部の擦れを気にされている様子でしたが、
底角にも擦れがあり白くなっています。

 

 

 


こちらの底角も同様に。。。

 

 

 


底角は4箇所ともに擦れがありカブセの付け根にも擦れがありますが、
深い傷はありませんので軽傷です。

 

 

 


エールバッグTPMのロック部の改善加工の完了です。
何度も揺さぶってみましたがベルトが抜けることはありません。

 

 

 


ベルトの裏面に革を貼り合せてコバ面も仕上げ直しています。
しかし、厚みを増してしまうと組み立てることは出来ませんので。。。

 

 

 


ヨレヨレだった繊維部分を取り除いたあと革を貼り合せましたので、
ベルトのヨレヨレ感は改善しましたが厚みは増していません。

それでは抜落ちてしまうのではと・・・
このバッグが発売された当時から何度もご依頼があった加工ですので、
抜落ちないように加工しています。

 

 


マトラッセのカブセ中央部の擦れ傷の補修補色加工の完了です。

 

 

 


底角も同様に。。。

 

 

 


こちらの底角も同様に。。。

 

 

 


カブセ付け根付近も改善。

 

 

 


エールバッグは当社独自の加工もあり金具への抜き差し強度も強くなり、
使用中にバッグが落下するようなことはありません。

シャネルは表皮だけを薄く着色しただけの革ですので、
良い状態を保つのは難しすぎるバッグです。

ある程度の傷は覚悟して革の繊維が毛羽立つような深い傷になる前に、
メンテナンスを繰り返すしか良い状態を保つ方法はないと考えます。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索