セリーヌとシャネル


セリーヌとシャネルのショルダーバッグです。

 

 

 


ショルダー付け根金具が抜けています。

製造時からか他店様での修理が原因かわかりませんが、
内側に入れてある台座金具を入れていないようです。

 

 

 


各部に白いシミが見られます。

 

 

 


カブセの内側にも白いシミがありますので何かが付着した物ではありません。

 

 

 


カブセ裏も同様に。。。

 

 

 

 


後面にも白いシミがあり深い傷も目立ちます。
金具を再メッキ加工しながら外面のクリーニングと補修補色加工をします。

 

 

 


シャネルも全体に色あせて白っぽく見えます。

 

 

 


内ポケットの内張りがベタツキ劣化して対面に色移りしています。
内ポケットの中ですので大きく解体する作業が必要です。

 

 

 


解体してメッキ加工する金具を取り外しました。

 

 

 


汚れを取除くと塗装の加工歴があることがわかりました。
各部にあった白いシミは塗装加工が影響していたのかもしれません。

 

 

 


大きく解体して劣化した合成皮革の内張りを本革で作成します。

 

 

 


シャネルも金具を再メッキします。

 

 

 


最高品質時代のマトラッセですが汚れを取除くと擦れや色あせが鮮明です。

 

 

 


24K再メッキ加工の完了です。

 

 

 


シャネルの金具も同様に。。。

 

 

 


外面の色あせを改善させて再メッキした金具を組み付け加工完了です。

 

 

 


バックル付け根は劣化した芯材を取除き強化加工を施してあります。

 

 

 


金具の取り付け部も強化加工を施して台座金具も交換しておきました。

 

 

 


白いシミも引っかき傷も目立たなくなっています。

 

 

 


外面だけの予定でしたがカブセの内側も改善させました。

 

 

 


擦れや色あせが見られたシャネルも綺麗になりました。

 

 

 


ポケットは本革仕様の内張りでベタツキ劣化の心配はなくなりました。

 

 

 


どちらも年代物ですが丁寧に活用すれば、まだまだ活躍してくれます。
二度と買換えることが出来ない品質のバッグですので、
大切に長くご愛用ください。

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(お手紙紹介です)

レザークリエーション 担当様

お世話になっております。
修理品受け取りました。

ブログで丁寧な修理作業のご様子も拝見しました。
予定外の作業もしてくださったのですね。ありがとうございます。
初めてでいきなり8点も修理を依頼させていただきましたが、
信頼しておまかせして本当に良かったです。
バッグもお財布もそれぞれに想い出のあるものですので、
また使えるようになりとても嬉しいです。大切に使います。
可愛い〇〇〇〇〇もありがとうございました。

修理したいものがまだございますので、次回も
またどうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。

 
群馬県 S 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
出来る限り良い状態を保ちながら、
大切に長くご愛用ください。

matelasse


色あせや傷が全体に見られる使い込まれたシャネルのマトラッセです。

 

 

 


本体が茶色いに見えるほど色あせて外周は表皮が剥がれて白くなり、
革の繊維が毛羽立っています。

 

 

 


マチ部材を見ても黒のマトラッセとは思えないほどの色あせです。

 

 

 


後面は黒い状態ですが汚れを取除くと・・・・

 

 

 


汚れを取除くと擦れ具合が鮮明です。
白くなった部分は表皮が無くなっています。

また、ポケットの下部から底面が変型しています。

 

 

 


前面もロック金具を取り外した部分から下が変型しています。

 

 

 


使い込まれて損傷が激しいマトラッセですが良い時代のバッグですので、
リニューアルリペア加工もお勧めしましたが、
今回は前後下部の変型補正と本体の補修補色加工のみ承りました。

 

 

 


内張りを解体して前後下部に強化芯材を入れ込みます。

 

 

 


前後面下部の補正と本体の補修補色加工の完了です。
茶色く色あせていた本体はシャネルブラックに復活です。

 

 

 


未加工のチェーン中革と比較しても本体が黒くなりました。

 

 

 


押し潰れるように変型していた前面底付近もスッキリ。

 

 

 


後面底付近も同様に。。。

 

 

 


予定外ですがカブセ内側や内側カブセも少し綺麗にしておきました。

最初の画像を見返すと、かなり残念な状態で活用されていたことが解ります。
出来る限りよい状態を保ちながら大切にご愛用ください。

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(お手紙紹介です)
レザークリエーション様

昨夜、バックが届きました。
新品のように綺麗にしていただき、ほんとうにありがとうございました。
また、内側も綺麗にしてくださり、合わせて感謝申し上げます。

20年前このバックを中古で7、8万円で買いました。
嬉しくて、飾っていたらどんどん日焼けしてしまい、
あの色味になってしまい、ほとんど使用せず今まで来ました。
貴社にお願いしようと思って1年以上待ちました。

20年前は新品で36万円だったマトラッセが
現在は新品価格が100万円を超えてしまいました。
これからは大切に使用させていただきます。

 

東京都 M 様

お受け取りのご連絡ありがとうございます。
とても高額になっているブランドバッグですが、
品質は古い品の方が良い事が多いです。
出来る限り良い状態を保ちながら、
大切に長くご愛用ください。

擦れ、色あせ、劣化


傷みが激しく擦り切れ破れや芯材の変型劣化も見られ、
金具もメッキが剥がれたシャネルのチェーンショルダーバッグです。

 

 

 


マチの状態を見ても全体的な加工が必要な状態であることが解ります。

 

 

 


底角は革が擦り切れて穴が空き白い芯材が露出しています。
直営店などでは手遅れ状態と判断される状態です。

 

 

 


こちらの底角も同様に大きく破れて芯材が露出しています。
また、芯材の劣化で外周が反り返って変型しています。

保管しているだけでは、このような状態になりませんので、
劣化や擦り切れヤブレや変型がある状態で活用されていたようです。

 

 

 


芯材劣化で鋭角に折れ曲がった天部は革素材が劣化しています。

 

 

 


カブセのボコボコ変型も芯材の劣化が原因です。

 

 

 


カブセの内側も色あせだけで無く芯材の変型劣化でボコボコしています。

 

 

 


本革で作成された内張りもスレキズが全体に見られます。

 

 

 


チェーンやロック金具にはメッキの剥がれや腐食が見られ、
中革も傷みが見られます。

内側の擦れや汚れも含めて改善させる必要ないとのことですので、
本体外面の補修補色加工のみ施します。

 

 


金具を取り外すと全体が色あせてシャネルブラックではないことが鮮明。

 

 

 


本体外面の汚れを取除くと表皮の擦れ具合が鮮明です。

 

 

 


芯材の劣化や変型は放置したままですが擦れ部を整える補修加工のあと、
補色します。

 

 

 


外面の補修補色加工の完了です。

 

 

 


カブセ内側も補修補色加工を施しておきました。

 

 

 


朽ち果てたような状態だったマチ部材も出来る限り改善させています。

 

 

 


金具やチェーンショルダーや内部材は無加工ですし、
変型劣化した芯材も放置したままです。

今回は外面の補修補色加工で見た目は改善していますが、
強度や耐久性がアップしたわけではありません。

最高品質時代の古いバッグですので芯材など各部に傷みが見られます。
出来る限り丁寧に活用されることをお勧めします。

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キャビアスキン財布


シャネル キャビアスキンの長財布です。

 

 

 


財布の外周はスレスレで表皮が無くなっています。

財布の使用中ではなくバッグの中で他の物と擦れて外周が傷んでしまいます。
バッグのポケットに財布を単体で入れるだけでも擦れを抑えられます。

 

 

 


表皮が剥がれた部分に汚れも染み込んでいますので、
外周の汚れを取除き補修補色加工を施します。

 

 

 


外周の汚れを取除くとカブセ外周の擦れも鮮明になりました。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


革の繊維の毛羽立ちなどを補修加工で整えたあと補色加工しました。

 

 

 


スレスレだったマチも改善。

 

 

 


擦れやすい財布の外周の擦れは避けようが無い損傷ですが、
擦り切れてしまう前にメンテナンスを施せば長く愛用できます。

大切に長くご愛用ください。

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ミニマトラッセ


全体に色あせて角部など外周に擦れが見られるミニマトラッセです。

 

 

 


擦れやすい底角や外周は色ハガレが見られます。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


今回は汚れを取除いて擦れ部を整える補修加工のあと補色します。
また、取り外した金具は再メッキ加工を施します。

 

 

 


汚れを取除くと各部の擦れ具合が鮮明になります。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


外周は擦れやすく柔らかくデリケートな革は傷んでしまいます。

 

 

 


傷みやすい底角も軽傷で、とても丁寧に活用されている印象です。

 

 

 


後面は体と擦れてしまうので傷みやすいです。

柔らかくデリケートな革が使用されたバッグは柔らかい衣服を着用するのが、
バッグを傷めない方法の一つです。
とくにデニムなどはバッグが傷みやすいので注意が必要です。

 

 


マチの黒味と比較すると後面は白っぽく色あせています。

 

 

 


マチにも擦れはあります。

 

 

 


同様に。。。

 

 

 


擦れや色あせが目立たなかったのは染め込まれた最高品質の革だからです。

擦れや色あせが目立たないとメンテナンスのタイミングが遅れがちですが、
丁寧に使用されていますので大きな損傷はありません。

 

 

 


金具の再メッキ加工の完了です。

 

 

 


メッキ加工した金具を取り付け、クリーニングと補修補色加工の完了です。
底角やカブセ外周の擦れも改善して全体の黒味も戻りました。

 

 

 


カブセの擦れや色あせもシャネルブラックに復活。

 

 

 


後面外周やポケット外周の擦れもなくなりマチと同じ黒味に復活。

 

 

 


カブセ付け根の擦れも同様に。。。

 

 

 


丁寧に使用していても擦れや色あせは避けることが素材のバッグです。

柔らかくデリケートな素材ですので丁寧に取扱う以外に、
良い状態を保つ方法はありません。

全体に擦れや色あせが見られても丁寧に使用されていますので、
致命的な損傷はありませんでした。
良い状態を保たれていますので引き続き大切にご愛用ください。

 

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エールバッグのベルト


エルメスのエールバッグTPMとグレー色のシャネルのマトラッセです。

 

 

 


ベルトを金具に通すだけのロックですが金具の穴が大きく簡単に抜けます。

使いにくいバッグの代表ですのでエールバッグと検索すると、
「使いにくい」と表示されるほどです。

 

 


エルメスに相談されたそうですがベルトの厚みを増すしか方法はなく、
対応は出来ないとのこと。。。

 

 

 


ベルトを抜き取ることでバッグが解体されて布地の本体を交換できます。

ショルダーベルトもサイドベルトに通しているだけですので、
何度か抜落ちた事もあるようです。

 

 


カブセも金具もベルトで固定されています。

 

 

 


解体するには1分もかかりません。
横長タイプの本体に入れ替える事が出来ます。

 

 

 


現状のベルトの厚みでギリギリ通すことが出来る金具固定部。

 

 

 


ベルトを固定していた中央部は大きく凹むほどベルトの厚みはギリギリ。

エルメスの店員のベルトの厚みを増すアドバイスは何でしょう?
厚みを増すとバッグを組み立てることも解体も出来ません。

 

 

 


使用感が少ない現行品質のシャネル マトラッセです。
青味がある濃いグレーで複雑な色です。

 

 

 


カブセ中央部に擦れが見られます。

 

 

 


正面中央で目立ちますが擦れとしては軽傷です。
しかし、軽傷の擦れでも色が剥がれてしまう素材である証です。

 

 

 


カブセ中央部の擦れを気にされている様子でしたが、
底角にも擦れがあり白くなっています。

 

 

 


こちらの底角も同様に。。。

 

 

 


底角は4箇所ともに擦れがありカブセの付け根にも擦れがありますが、
深い傷はありませんので軽傷です。

 

 

 


エールバッグTPMのロック部の改善加工の完了です。
何度も揺さぶってみましたがベルトが抜けることはありません。

 

 

 


ベルトの裏面に革を貼り合せてコバ面も仕上げ直しています。
しかし、厚みを増してしまうと組み立てることは出来ませんので。。。

 

 

 


ヨレヨレだった繊維部分を取り除いたあと革を貼り合せましたので、
ベルトのヨレヨレ感は改善しましたが厚みは増していません。

それでは抜落ちてしまうのではと・・・
このバッグが発売された当時から何度もご依頼があった加工ですので、
抜落ちないように加工しています。

 

 


マトラッセのカブセ中央部の擦れ傷の補修補色加工の完了です。

 

 

 


底角も同様に。。。

 

 

 


こちらの底角も同様に。。。

 

 

 


カブセ付け根付近も改善。

 

 

 


エールバッグは当社独自の加工もあり金具への抜き差し強度も強くなり、
使用中にバッグが落下するようなことはありません。

シャネルは表皮だけを薄く着色しただけの革ですので、
良い状態を保つのは難しすぎるバッグです。

ある程度の傷は覚悟して革の繊維が毛羽立つような深い傷になる前に、
メンテナンスを繰り返すしか良い状態を保つ方法はないと考えます。

大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索