モンソーのベタ付き


1993年9月にフランスの工房で作成された最高品質時代のモンソーです。

 

 

 

 


外周コバ面の塗料が劣化してベタベタしています。

 

 

 

 


保存袋の繊維がコバ面に付着しています。

 

 

 

 


コバの塗料は全て取り除いて仕上げ直しが必要です。

 

 

 

 


内ポケットの中の合成皮革素材も劣化してベタベタです。

 

 

 

 


内ポケットの中の張替交換のためには大きく解体が必要。

 

 

 

 


本革で内張り作成交換の完了です。
ベタ付き汚れが付いたファスナーも交換しました。

 

 

 

 


コバ面の仕上げ直しも完了です。

 

 

 

 


年代を考えると奇跡的とも言えるほど状態の良いモンソーです。

合成皮革素材は無くなりベタ付き劣化の心配はなくなりましたので、
大切に長くご愛用ください。

 

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エピ小銭入れ


ルイヴィトン エピのコインケースです。

 

 

 

 

 


カブセの折り曲げ部は鋭角に曲がり革が擦り切れて穴がいています。

 

 

 

 


ホコリが溜まりやすいマチは白っぽく見えます。

 

 

 

 


2002年2月製造のコインケースで15年以上が経過した品ですので、
各部に損傷が出るのはしかたないのですが・・・・

 

 

 

 


ミシン目が切り取り線の様に大きく裂けています。

 

 

 

 

 


解体して内張りを剥がして内側から復元強化加工を施します。

 

 

 

 


カード類の詰め込み過ぎると出やすい損傷ですが・・・・重症すぎます。

 

 

 

 


大きく裂けた部分を強化しながら再生して後は縫製すれば完了です。

 

 

 

 

 


ここで、作業中に半年ぶりのメールを頂戴しました。

大きく裂けた部分だけでなく底角や折り曲げ部の擦り切れヤブレなど、
全体的な加工に変更したいとのことです。

「加工している様子をどこかで見られているのか?」と思うほどのタイミングです。
財布が持ち主にテレパシーを送ったのでしょうか?

ご主人様にプレゼントした大切な品とのことです。

 

 

 

 

 


加工完了寸前でしたが全体を解体してリニューアルリペア加工を施します。

 

 

 

 

 


折り曲げ部や底角には擦り切れヤブレが見られます。

 

 

 

 

 


同様に。。。。

 

 

 

 


同様に。。。。

 

 

 

 


解体してみるとマチ部材にも亀裂が・・・・

 

 

 

 


マチの中央天部に・・・・

 

 

 

 


薄い革を張り合わせたマチ部材を解体して強化芯材を挟み込みます。

 

 

 

 


各ポケットも内張りを剥がして強化。

 

 

 

 


コインケース自身が持ち主に送った救済要請テレパシーで、
ヤブレや擦り切れが改善して強度アップしながらリニューアルリペアの完了です。

 

 

 

 

 


負担が掛かるマチ部材も丈夫になり亀裂も再生。

 

 

 

 

 


擦り切れ穴も改善させながら強化しています。

 

 

 

 

 


弱った芯材も交換して合成皮革の内張りは本革で作成交換しています。

大きく裂けていた部分もわからなくなっていますので、
強化されたコインケースを少しずつ馴染ませながら大切に長くご愛用ください。

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(お手紙紹介です)

レザークリエーション様

ご連絡遅くなりまして申し訳ございません。 お品物受け取りました!
3点ともとても綺麗になって戻ってきて本当に感謝です。

特にエピの小銭入れはあんなに裂けていたとは思えなく新品かの様な仕上がりでした。
諦めるしかないと思っていた物でしたので
感謝の気持ちでいっぱいです。主人も大変喜んでおりました。

また急な修理依頼の変更申し訳ございませんでした・・・。
どのお品もこれからはお手入れもこまめにしながら大切に使わせて頂きます。

本当にありがとうございました。
また何かございましたらご連絡させて頂くと思いますがどうぞよろしくお願い致します。

 
北海道 M 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
いずれの品も丁寧に取り扱えば長く愛用できる状態です。
大切にご愛用ください。

ヴィトンとゴルチェの財布


(LOUIS VUITTON)ルイヴィトンとゴルチェ(gaultier)の財布です。

 

 

 

 

 


取り扱いが難しい特殊素材のゴルチェの財布は色落ちを避けることはできません。
カブセの角部は革が擦り切れて芯材が露出しています。

 

 

 

 


反対側も同様に。。。。
擦れることが避けられない外周は塗装が剥がれて黒くなっています。

 

 

 

 


底の折り曲げ部もカブセ角と同様に革が擦り切れて穴が空いています。
カブセと底の折り曲げ部は可動しませんので補修加工で改善させます。

 

 

 

 


カブセの折り曲げ部も革が擦り切れて穴が空いています。
こちらは可動する部分で傷みやすい部分ですので強化加工が必要です。

 

 

 

 


メタリック塗装された特殊素材は色剥がれを楽しむ方向で考えるのが正解かも?

 

 

 

 


長財布としては基本的な構造で使いやすい財布です。

 

 

 

 


カブセの折り曲げ部は解体して復元強化加工を施します。

基本的に革が擦り切れると修理不可能と断られるケースが多いので、
修理するタイミングとしては遅すぎます。

 

 

 

 


反対側も同様に。。。。

 

 

 

 


カブセの開閉の度に指先が擦れる部分はコバの塗料が剥がれています。

1994年製造で最高品質時代のルイヴィトンの財布は、
リニューアルリペア加工を施します。

 

 

 


内部材の革も高品質な素材が使用されていますが、
年代物ですので各部に擦れが見られます。

 

 

 

 


合成皮革素材の内張りは劣化していますので本革で作成交換します。

 

 

 

 

 


各ポケットなども同様に。。。。

 

 

 

 

 


バラバラ。。。。

 

 

 

 


財布では一番傷みやすい折り曲げ部は強化加工を施します。

 

 

 

 


反対側も同様に。。。。

 

 

 

 


小銭入れのマチも薄い革を剥がして解体し強化芯材を入れ込みます。

 

 

 

 


カブセ角部や底角の補修と折り曲げ部の復元強化加工の完了です。
色剥げで黒くなった外周のみ同系色で補色しておきました。

 

 

 

 


カブセの折り曲げ部は強化しながら擦り切れ穴を塞いでいます。

 

 

 

 


角部や底角は補修加工で改善させています。

 

 

 

 


各部を強化しながら内張りを本革仕様してリニューアルリペア加工の完了です。

 

 

 

 


内部材の擦れや色褪せも改善させています。

 

 

 

 


汚れた小銭入れの中も綺麗になりマチは強化加工で頑丈に。。。。

 

 

 

 


この辺りの擦れも綺麗になりました。

 

 

 

 

 

 


高品質な素材で丁寧に作成された最高品質時代のヴィトン財布と、
取り扱いが難しい特殊素材のゴルチェ財布を同時に加工するのは対照的でした。

多用する財布は損傷を避けることはできませんが、
丁寧な取り扱いと早めのメンテナンスで良い状態を保つ事ができます。

大切に長くご愛用ください。

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(お手紙紹介です)

レザークリエーション様

連絡が遅くなりましたが、無事を受け取りました。

これまで革製品の扱い方を知らず、ボロボロになるまで酷使してきましたが、
また活用できるようにして頂き、本当にありがとうございました。
今後は丁寧に取り扱い、末永く活用できるように大事にしていきます。

東京都 T 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
ヴィトンの財布以外は良い状態を保つのが難しい素材ですが、
工夫しながら大切に長くご愛用ください。

スハリ財布の修理


ルイヴィトン スハリラインのジッピーウォレット(M93026)です。

 

 

 

 


白系の素材ですので全体に薄汚れや擦れが目立ちます。

 

 

 

 


後面も擦れや薄汚れがあり、内部材のポケットの型も外面に出ています。

変形で中央部が凹んでいるのも少し気になります。。。。

 

 

 

 


内部材の影響で当たりが強くなる部分は擦れやすくなり、
表皮が剥がれると汚れが染み着き黒くなります。

 

 

 

 


傷みやすい折り曲げ部は表皮が剥がれ変形も見られます。

 

 

 

 


表皮が剥がれて汚れが染み込んだ部分や傷部は補修加工が必要です。

 

 

 

 


内部材は外面の山羊革とは別素材で色も少し違います。
今回はリニューアルリペア加工のご依頼ですので解体します。

 

 

 

 


内部材も汚れや擦れがありファスナーには生産時のボンドがシミに・・・・

 

 

 

 


同様に。。。。

 

 

 

 


こちらのポケットはカード番号凸で当たりが強くなり数字が読み取れそうな感じ。

 

 

 

 

 


合成皮革素材の内張りは本革仕様にします。

 

 

 

 


バラバラ。

各部に強化加工やクリーニング加工を施し合成皮革素材は本革で作成して、
組み立て直します。

 

 

 

 

 


カードの番号刻印の擦れ汚れなども消えてリニューアルリペア加工の完了です。

 

 

 

 


折り曲げ部の表皮の擦り切れ欠損や変形も改善して強度もアップしています。

 

 

 

 


角部も表皮が剥がれていましたが改善しています。

 

 

 

 


中央部の凹み変形も改善して内部材の影響で部分的に擦れが強くなる心配も、
無くなりました。

 

 

 

 

 


各ポケットの内張りに使用された合成皮革は本革で作成して贅沢仕様。
各部の強化加工もあり安心して活用いただける状態です。

お洒落な白系の財布ですが汚れが目立つなどの理由で躊躇することが多いです。
しかし、汚れが目立つ革色だけに自然とメンテナンスのタイミングは早くなり、
重傷になるまで放置することがなく結果として良い状態を保ちやすくなります。
汚れや擦れを気にして丁寧に取り扱うようになる相乗効果も・・・・

使用すれば擦れや汚れは避けられない財布ですが、
出来る限り良い状態を保ちながら大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)

レザークリエイション様

お世話になっております。
本日無事受け取りました事をご連絡致します。

どちらも節目の年に購入したもので、くたびれても思い入れがあったので、
こんなに丁寧に仕上げて頂き、本当に感謝しかありません。
また、ブログを拝読してクリーニング加工のお話が出て、びっくり致しました!!
まさか良かれと思って出したものがアダになっていたなんて…
そしてお伝えし忘れたのに見抜かれてらっしゃったこと、まさにドクターですね、
名医に託せて良かったと思っております。
これからも大事に使用したいと思います。
またの機会がありましたら、何卒よろしくお願い致します。

茨城県 Y 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
財布やバッグを使用すれば汚れや擦れは避けられませんが、
強化加工などで構造的には丈夫になっています。
出来る限り良い状態を保ちながら、
大切に長くご愛用ください。

モノグラムミニ


ルイヴィトン モノグラムミニのジュリエットPM(M92005)です。

 

 

 

 

 


生産時のボンド汚れがファスナー部に見られますが、
全体的には綺麗な状態です。

お聞かせいただいていませんがクリーニング加工歴があるか、
全体を濡らしてしまったことがあるように想像します。

 

 

 

 

 


ファスナーを内側から見るとスライダー金具が腐食するほど錆びています。
クリーニング加工した品に多く見られる症状です。

金具が腐食するほど悪条件で保管していると本体にカビが発生しますが、
このバッグにカビの形跡はありませんのでクリーニングかなぁ~と・・・・

スライダーの腐食でファスナーの開閉もスムーズではありません。

 

 

 

 


内張りを解体すると芯材がボロボロになっています。
これも、クリーニング加工が原因になる事が多いです。

今回はボロボロになった芯材交換のご依頼です。

 

 

 

 

 


劣化した芯材を取り除いて芯材交換します。

 

 

 

 


予定外ですがスライダーの裏面の錆を出来るだけ取り除いたあと、
ファスナーを調整してスムーズに開閉できるように加工しておきました。

 

 

 

 


劣化してボロボロになる心配がない耐久性のある芯材に交換完了しましたので、
安心して活用いただけます。

大切に長くご愛用ください。

 

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索

(お手紙紹介です)

レザークリエイション様

お世話になっております。
本日無事受け取りました事をご連絡致します。

どちらも節目の年に購入したもので、くたびれても思い入れがあったので、
こんなに丁寧に仕上げて頂き、本当に感謝しかありません。
また、ブログを拝読してクリーニング加工のお話が出て、びっくり致しました!!
まさか良かれと思って出したものがアダになっていたなんて…
そしてお伝えし忘れたのに見抜かれてらっしゃったこと、まさにドクターですね、
名医に託せて良かったと思っております。
これからも大事に使用したいと思います。
またの機会がありましたら、何卒よろしくお願い致します。

茨城県 Y 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
財布やバッグを使用すれば汚れや擦れは避けられませんが、
強化加工などで構造的には丈夫になっています。
出来る限り良い状態を保ちながら、
大切に長くご愛用ください。

エピ長財布のリペア


長年酷使された様子のルイヴィトン エピの長財布です。
財布の外周は擦れて表皮が無くなった部分に汚れが染み込んで黒くなっています。

 

 

 

 

 


同様に。。。。

 

 

 

 

 


底の折り曲げ部は革が擦り切れて穴が空き欠損して縫い直すことも不可能。

 

 

 

 


こちらの底角も同様に。。。。
黒いボールペン汚れも目立ちます。

 

 

 

 


カブセ付け根の折り曲げ部も大きな穴が空くまで使用されています。

 

 

 

 


反対側も穴だらけ。。。。

擦り切れて欠損した革が元に戻ることはなく修理のタイミングとしては遅すぎます。
しかし、このままでは縫い直すこともできませんので改善させます。

 

 

 

 

 


内側も擦れや汚れが見られます。

カードポケットを見てみると・・・

 

 

 

 

 


千切れてしまう寸前です。

元々5ミリ程度しかつながっていない部分ですがカードの入れ過ぎが原因です。

 

 

 

 


今回は擦り切れ穴で縫い直すこともできない折り曲げ部4か所と、
カードポケットの仕切り部を強化しながら外周の黒くなった擦れを補色します。

 

 

 

 


カードポケットを解体して内側から強化します。

 

 

 

 

 


折り曲げ部も内側から強化加工を施します。

 

 

 

 

 


こちら側も同様に。。。。

 

 

 

 


普通に考えると手遅れですので直営店でも断られるのは仕方ない状態です。

 

 

 

 

 


折り曲げ部の復元強化加工と外周の補修補色加工の完了です。

 

 

 

 

 


カブセの外周も同様に。。。。

 

 

 

 


カブセの折り曲げ部も縫製できる状態に復活。

 

 

 

 


0.5㎜ほどで繋がっていたカードポケットの仕切りも改善させました。

 

 

 

 


財布では傷みやすい折り曲げ部は損傷を避けることはできません。
また、カードを詰め込み過ぎると仕切りに負担が掛かり切れてしまいます。

良い状態を保つためには丁寧な取り扱いと早めのメンテナンスが重要です。
一度は修復不可能な状態まで頑張ってくれた財布ですので、
労わりながら大切に長くご愛用ください。

by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索