クロエのショルダーバッグです。
底角なども綺麗な状態で使用感の少ないバッグなんですが・・・・
ショルダーの付け根革が切れています。
本体に帯革パーツが縫留められ、その上に付け根革が取り付けてあります。
複雑なデザインや構造ほど解体が必要な部分が多くなり手間暇が掛かります。
反対側の付け根革も切れています。
小さなバッグですので軽く、
使用頻度も少ない状況で両側の付け根革が切れるなんて・・・
解体してみると・・・
ボール紙の芯材と内張りに使うようなペラペラの合成皮革で構成されていました。
丈夫な芯材に交換して切れた合成皮革を復元強化加工します。
切れていた事が分からないように復元強化加工を施しました。
当社で加工した付け根革は切れる心配がなくなりましたが、
ペラペラの合成皮革とボール紙で構成されたバッグですので、
ショルダーなど他の部分も心配です。
軽くて便利に使え可愛いデザインのお洒落なバッグです。
バッグを選ぶときに見た目や機能性を重要視して購入することは間違いではありません。
しかし、強度や品質をバッグを選択する時の重要課題にされる消費者は少ないので、
生産側は強度や品質にまで力を注がなくなったのでしょうか?
消費者が求めるものを生産販売するのがメーカーの使命ですので、
消費者が見た目や価格だけにとらわれず購入することが重要です。
「お手頃価格で可愛いしブランドのロゴマークまで付いてる!」
という、選択肢で購入されたのなら壊れても壊れなくても運次第かもしれません。
by レザークリエーション http://www.brand-repair.com 「大切なブランドバッグ」で検索