ヴィトンのヌメ革


1998年5月に作成されたルイヴィトンのソミュールです。

 

 

 

 

 


最高品質時代のバッグですが20年近く経過していますので、
バラバラに解体してリニューアルリペア加工を施します。

 

 

 

 


保管が悪かったのかモノグラム地も波打ち変形が見られます。
このままではカブセの開閉がうまくできないので改善させる必要があります。

 

 

 

 

 


高品質なヌメ革が使用されていますが、そろそろ限界です。

 

 

 

 


付け根は限界を超えています。

 

 

 

 


同様に。。。。

 

 

 

 


ヌメ革は劣化して硬化していますので欠損した部分も見られます。

 

 

 

 

 


パイピング革の交換には全バラが必要。

 

 

 

 


一目一目縫製糸を取り除いてバラバラに。。。。

 

 

 

 

 


十分過ぎるほど頑張ってくれた革パーツはお役御免です。

 

 

 

 


変色や錆で汚れた金具は磨き込みます。

 

 

 

 


指先の指紋が消えるほど磨きました。
新しい金具に交換してしまう方が何倍も楽です。

 

 

 

 


最高品質のヌメ革を使用してリニューアルリペア加工の完了です。

 

 

 

 


ベルトやショルダーなど当社で作成したパーツには強化芯材を入れ込んであります。

 

 

 

 


パーツの縫い付け部にも内側から強化していますので丈夫で安心仕様です。

 

 

 

 


刻印入りカシメ金具も再生しています。

 

 

 

 

 


ソミュールのリニューアルリペア加工は何度もご紹介してますが、
完成する度にカッコいいバッグだなと思います。

新品のヌメ革は白いので少し色やけさせてると取り扱いしやすくなります。
大切に長くご愛用ください。

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モノグラムミニ修理


型崩れや汚れで、お疲れモードのルイヴィトン モノグラムミニのマリーです。

 

 

 

 

 


長年のご使用でキャンバス地に汚れが染み込んでいます。

 

 

 

 

 


前ポケット天部のヌメ革は糸や革が擦り切れています。

 

 

 

 


ここまで変形している理由は芯材の劣化が原因です。

 

 

 

 


同様に。。。。

 

 

 

 

 


ペラペラの布で作成された内張りも全体的に汚れが見られます。

 

 

 

 


同様に。。。。

 

 

 

 


ファスナーには生産時のボンドが変色してシミになっています。
もう少し丁寧に作成して欲しいものです。

 

 

 

 


内張りを取り外すと劣化した芯材でボロボロ・・・・

 

 

 

 


同様に。。。。

 

 

 

 


前ポケットも解体して劣化した芯材を取り除きます。

 

 

 

 


クリーニングや芯材交換のためには金具や革パーツの解体が必要。

 

 

 

 


少し残念な内張りは丈夫な素材で作成交換します。

 

 

 

 

 


芯材交換とクリーニングと内張りの作成交換の完了です。

劣化したスポンジは丁寧に取り除いてクリーニングしたあと、
上部だけに入れられていた厚紙の芯材は取り除いて全体的に芯材をいれました。

 

 

 

 

 


汚れが染み込んだキャンバス地も出来る限りクリーニングしました。

 

 

 

 


物の出し入れで汚れやすい天部の手垢汚れは綺麗になっています。

 

 

 

 


後面の型崩れも整いました。

 

 

 

 


くの字に折れて変形していた部分もスッキリです。

 

 

 

 

 


底面も改善しています。

 

 

 

 


内張りはデザインや構造を変えることなく丈夫な素材で新品作成しています。

 

 

 

 

 


ファスナーに付着したボンド汚れも改善させました。

 

 

 

 


2001年2月に生産されたバッグですので芯材の劣化や汚れは避けられない損傷です。

全体的に芯材を入れたことや丈夫な内張り作成により本体は強度アップ。
15年間の汚れもバラバラに解体しながらクリーニングして改善させています。

使いやすいサイズで使用頻度は高くなりそうですが、
買い替えることができない品ですので大切に長くご愛用ください。
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(お手紙紹介です)

こんばんは☆☆
先ほど修理に出していたバッグを受け取りました!!!
大変失礼な事を言ってすみません、
こんなに綺麗にしていただけるとは思ってもいませんでした。
素晴らしい技術をお持ちなのですね!!!本当に凄いです。
修理の様子も見させていただきました。
なんだか恥ずかしかったです 笑。
でもとても嬉しいです。

気に入っていましたので捨てられないし、でも使えないし、
どうしようかと思っていたところでした。
これからも大切に使います。
素敵な〇〇〇〇〇もありがとうございました♪♪
かわいいですね♡

実はブランド物のバッグやお財布、何個か処分してしまった物もありました。
レザークリエーション様ともっと早くに出会っていれば、
と悔やまれますが、今回出会えて良かったです。

本当に色々とお世話になりました。
ご丁寧に対応していただきまして感謝しております。
また機会があれば宜しくお願い致します。

神奈川県 N 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
当社に特別な技術はありませんが、
ご依頼いただいた修理個所は手間を惜しまずに、
出来る限りの加工を施そうと努力しています。

加工した部分は新品時より丈夫になっていますので、
丁寧に取り扱いながら大切に長くご愛用ください。

古いノエの復活


34年前のルイヴィトンのノエです。
ショルダーベルトは紛失されて無くなっています。

 

 

 

 


古い品ですので傷や汚れなどが見られますが、
最高品質のヌメ革が使用されていたころのバッグです。

 

 

 

 


擦れやすい底角は擦り切れて穴が空いています。

 

 

 

 


ショルダーの付け根革も切れています。
古くなった革は柔軟性が低下してサクサク状態です。

刻印入りのカシメ金具やアイレット金具は錆びて変色しています。

 

 

 

 


バラバラに解体して劣化したヌメ革パーツを作成交換しながら復活させます。

 

 

 

 

 


巾着バッグですので天部の周囲には14個のアイレット金具が付いています。

基本的にアイレットやカシメ金具は取り外すと再利用することができない金具です。
しかし、アイレット金具を取り外さなければヌメ革パーツの作成交換できません。
代用の金具に交換してしまうのが楽ですがヴィトンの刻印が無くなってしまいます。

 

 

 

 

 


予定外ですがヌメ革パーツが新しくなりますので、
変色したアイレットを磨いてみました。

取り外したアイレットも再生したあと磨きます。

 

 

 

 

 


当時のヌメ革に負けない高品質な素材でヌメ革パーツの作成交換の完了です。

刻印入りのカシメ金具やアイレットも元通りに取り付けています。
この辺りは他では見かけることがない当社ならではの、こだわり加工です。

しかし、切れていた付け根革など負担が掛かる部分に強化加工を施しながら、
組み立て直していることの方が小さなブランド刻印を残すよりも、もっと重要です。
当然ながら付け根革の裏側にもヌメ革を張り合わせて強化芯材を挟み込んでいます。

 

 

 

 

 


新品のヌメ革は汚れが目立ちますので少し色づくまで色やけさせてから、
使用する方が取り扱いしやすいです。

 

 

 

 


錆が酷く14個もあるので大変でしたがアイレット金具を磨いて正解でした。

 

 

 

 

 


ショルダーベルトも強化芯材を挟み込んで作成しました。

 

 

 

 

 


塗装など化粧加工がされていない素の状態であるヌメ革は
取り扱いが難しいですが本来は汚れや傷を気にする素材ではありません。
汚れや傷も含め色焼けによる変色など使い込みながら変化を楽しむ素材です。

最高品質のヌメ革素材を使用しながら強化加工も施してパーツ作成していますので、
変化を楽しみながら大切に長くご愛用ください。

 

別件ですが・・・・

 

 


正月休みに自分のキーケースを今回のノエと同じヌメ革で作成したのですが、
作成してすぐにミンクオイルを塗り込んでみました。

3週間ほどの使用ですが比較で置いた新品のヌメ革と皮革すると、
かなり変色していることがわかります。

ストラップをベルトに通して使用しているとジーンズの色が付いてしまいましたが、
ミンクオイルを塗り込んでいたおかげか?
藍染めジーンズの色移りも目立たなく取り除けました。

しかし、ミンクオイルやレザークリームなどを使用して、
シミになる事もありますので素材の保湿や保護よりも見た目を重要視される方は、
使用しない方が無難かも?

 

 

 

 

 


ちなみに、ヌメ革で包まれた小さな付属品はガソリンスタンド(エッソ石油)の
スピードパスですが革で包み込んでも問題なく給油の決済できています。

自分自身は取り扱いが難しいヌメ革はメンテナンスが面倒で避けてきたのですが、
息子達が自身のスマホやノートパソコンのケースをヌメ革で作成していて、
時々、ミンクオイルを塗り込んで使用していました。

傷や汚れも含め少しずつ変化する使い込んだ雰囲気がよく「へぇ~」と感心。
今さらという感じですが傷みやすいキーケースをヌメ革で作成してみました。

少し色焼けさせてからミンクオイルなどを使用するのが無難かと思いましたが、
せっかちなので即日ヌリヌリ。

ミンクオイルなどを販売しているわけではないので、
自然に色焼けさせるのが良いのか、ミンクオイルなどを使用するのが良いのか?・・・

革が劣化してからでは効果はありませんが革が良い状態なら、
保湿効果で柔軟性を維持して強度の低下を抑える効果はありそうです。

今回は自分で作成したものだからミンクオイルを使用できましたが、
購入したものや頂き物には使用する勇気はありません。

参考までの結果報告でした。
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リザード革財布


リザード(トカゲ革)の長財布です。

エルメスのベアンなんですが他店様で全体に塗装加工が施されています。
型崩れで折り曲げ部がずれているために内部材のカードポケットが見えています。

 

 

 

 

 


H型の金具はメッキが剥がれて素材の真鍮の金色が露出しています。
磨くとメッキが剥がれて悪化しますので解体して再メッキ加工が必要です。

 

 

 

 

 


画像で見ると折り曲げ部が少し右にずれていることで、
二つ折りの重なりが悪いようです。

 

 

 

 

 


ベロ革も膨らみ変形が見られますが全体を塗装されていますので、
本来の状態は判断できません。

 

 

 

 

 


ベロ革の裏面は塗料の剥がれが見られます。
本来の状態がわからないので塗料を取り除く作業からスタートします。

 

 

 

 

 


他店様の塗料を部分的に取り除いてみました。
使い込んだ自然な汚れではありませんので簡単には取り除けません。

部分的な補修だけで塗装はしていないとお聞きしていましたが、
本来の革色と大きく異なる塗料で全体を塗装して色を変えてあったようです。

 

 

 

 

 


牛革などのように凸凹が少ない素材ではありませんので、
全ての塗料を取り除くには、とても時間と根気が必要です。

しかし、出来る限り塗料を取り除かなければ加工することができません。

 

 

 

 


内側を見ると丁寧に活用されていることがわかります。
しかし、折り曲げ部は大きな変形シワが見られます。

 

 

 

 


バラバラに解体して変形シワを改善させながら折り曲げ部を強化します。

 

 

 

 


バラバラ。

 

 

 

 


H金具は再メッキ加工のために取り外します。

H型金具を取り外した部分が本来の状態ですので、
全体に色変え塗装されていたことは明らかです。

 

 

 

 

 


本来の革色に合わせて補修補色加工の完了です。
メッキ加工したH金具の取り付け部は強化してから付け直しています。

 

 

 

 


ベロ革や付け根のループも元の芯材を取り外して強化加工を施しました。

量産品の残念なところで、
ベロ革の強化芯材はステッチが片側しかかからないサイズで寸足らずでしたので、
解体して芯材交換したのは正解でした。

 

 

 

 


ループ革も丈夫に。。。。

 

 

 

 


傷みやすい折り曲げ部も強化加工を施して内部材のシワ変形も改善させています。

 

 

 

 


元の革色に出来る限り改善させましたので内部材の色とのバランスも良くなりました。

二つ折りの重なりも改善しましたので内部材が、はみ出すこともなくなりましたが、
何より折り曲げ部やベロ革など各部の強化加工が、
財布を愛用していただくためには効果的です。

大切に長くご愛用ください。

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全体修理加工


1994年6月にスペインの工房で作成された最高品質時代のモノグラム財布です。
ルイヴィトンの財布の中でもM61725はトラブルが少なく使いやすいモデルです。

 

 

 

 


高品質なモノグラム地や革などで作成された財布ですが、
22年以上経過していますのでバラバラに解体してリニューアルリペア加工します。

 

 

 

 

 


22年前の財布ですので経年劣化によるモノグラム地の縮みも見られますが、
この時代のモノグラム地は感心するほど丈夫です。

 

 

 

 

 


折り曲げ部もコバ塗料が剥がれていますがモノグラム地の欠損はありません。
この辺りは素材が丈夫なだけでなく使い方が丁寧であることが要因です。

 

 

 

 

 


内部材は全体的に擦れや色褪せがあり汚れも染み込んでいます。
使用頻度が高い財布ですので擦れや汚れは避けられませんが、
内部材の革も上質です。

 

 

 

 

 


今回はリニューアルリペア加工に加えてメッキ加工もご依頼いただきました。

 

 

 

 

 

 


年代を感じさせる色褪せと汚れ。

 

 

 

 

 


表皮が擦れた部分に汚れが染み込んで黒くなっています。

 

 

 

 

 

 


カードポケットの内張りは合成皮革ですので劣化しています。
合成皮革部分は本革で作成交換します。

 

 

 

 

 


バラバラ。。。。

 

 

 

 

 


マチ部材も解体して強化芯材を挟み込んで組み立て直します。

 

 

 

 


マチ部材の革の厚みを計測してみると0.2㎜しかありません。
上質な革でなければ20年以上も耐えられない構造であることがわかります。

 

 

 

 


小銭入れの中は金属の小銭で擦れてしまうので表皮が剥がれて、
汚れが染み込んでいます。

 

 

 

 


片面のみ汚れを取り除いたあと表皮を整える補修を施し補色してみました。
違いは歴然です。

 

 

 

 

 


ホックの表面のロゴマークも取り外して半分だけ磨いてみました。

 

 

 

 

 


ファスナーも交換して金具は再メッキ加工でピカピカに。。。。

 

 

 

 

 


リニューアルリペア加工で内部材の擦れや汚れは改善しています。

 

 

 

 

 


強化されたマチ部材や折り曲げ部が丈夫になりコバ面も復活。

 

 

 

 

 


22年が経過した財布ですがリニューアルリペア加工で、
新品時より丈夫に復活しています。

良い時代の財布ですので大切に長くご愛用ください。

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(お手紙紹介です)

レザークリエーション様

27日に受け取りました。
まるで別の財布のように生まれ変わっていました。
傷んでいた革もきれいになって
また活躍してくれそうです!
この度はありがとうございました。

北海道 S 様
お受け取りのご連絡ありがとうございます。
二度と新品購入できない品質の財布ですので、
丁寧に取り扱いながら大切に長くご愛用ください。

石鹸


数年ぶりに修理とは関係ない投稿です。

お料理のように見えますが・・・・

 

 

 

 

 

 


苛性ソーダに精製水にオリーブオイルを使用します。
薬局で販売してくれますが身分証明書が必要になります。

 

 

 

 

 


苛性ソーダをアルミの鍋で熱すると化学反応で有毒ガスがモクモクと・・・・
有毒ガスが出ますのでご注意ください。

ガラスのボールを使用するのが安心です。

 

 

 

 


美肌効果があるアーモンドオイルなどを自己満足で追加しながらマゼマゼ。。。

 

 

 

 

 

 


混ぜ続けていると少しずつ粘度が増してきます。
完成すると気にならないようですが油の臭いがします。

 

 

 

 

 


初めての石鹸作りですがマリアージュフレールの紅茶を混ぜ込んでみます。

 

 

 

 

 


今回は「マルコポーロ」と「桜」を使用してみます。

 

 

 

 

 


マリアージュフレールの「桜」には花びらも。。。。

 

 

 

 


分量はいい加減ですが紅茶の香りがします。

 

 

 

 

 

 


このまま数時間放置。

 

 

 

 


型に入れて2か月ほど熟成させてから使用してみます。
牛乳などを飲み干した紙パックですのでカットして小分けするにも最適。

購入すると高価なマルセイユ石鹸ですが安価で大量に作成できました。
乾燥肌には効果的とのことで熟成が楽しみです。

久しぶりの「つぶやき日記」でした。

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